2008年05月11日

保守化する欧州

今月9日、イタリアでベルルスコーニ内閣が発足しました。



中道右派とはいいますが、移民排斥をスローガンとする北部同盟から4人が入閣するなどかなりの右より。副首相に就任したロベルト・カルデローリ氏は、W杯ドイツ大会で、多民族軍団のフランス代表を、「黒人やイスラム教徒や共産主義者のせいでアイデンティティを失ったチーム」とこき下ろしてメディアから叩かれたつわものです。

3、4年ほど前までのヨーロッパは左派全盛で、ヨーロッパサヨク主義連邦という雰囲気でしたが、時代は変わりました。フランスを指揮するのはベルルスコーニさんと大の仲良しのサルコジさんで、ドイツの首相も保守のメルケルさん。イギリスでも、ロンドンで保守党の市長が当選するなど、保守陣営の伸張は明らかです。

これほどまでにヨーロッパが保守で固まったのは、90年代後半以来およそ10年ぶりのことです。というより、90年代初頭の東西冷戦後まもなくして、世界的に保守は退潮傾向に入りましたから 、保守が主導権を握るのは、冷戦終結後初めての現象といえるかもしれません。

思い返せば、日本に「第2の敗戦」をもたらした米クリントン民主党政権は1993年に成立しましたが、本格的な日本つぶしに乗り出したのは、欧州の「赤化」が進んだ97年ごろからのことでした。左傾化したアメリカとヨーロッパにはさまれ、その2大勢力を、「弱者」と「金づる」という、赤紳士にはたまらない役割を演じることで篭絡した中国の脅威をじかに受け、日本はまさに亡国の危機にありました。

その後ブッシュアメリカが誕生すると日本は孤立から脱しましたが、欧州の元学生運動家たちの存在は、アメリカと日本のサヨクたちに精神的な支えと、おもに国連を通じてのガイアツを提供し続けてきました。

もし今行われているアメリカの大統領選で共和党が勝利すれば、ヨーロッパ、アメリカともに右派政権ということになり、これまた事実上冷戦後初めての状況です。おそらくそれは長く続いたサヨクの時代の終わりを意味し、右に足並みをそろえた北大西洋の両岸が、世界に地殻変動をもたらすのはまちがいありません。

歴史的に見て欧米の赤紳士たちときわめて相性が悪く、何度もひどい目にあわされてきた日本としては、大きなチャンス到来、のはずですが、政権与党は、既得権益者を守るという意味のみにおいて保守な党内左派の手中にあり、野党はさらに左というありさま。

内政、外交政策ともに欧州左派の劣化エミュレーションである民主党が政権を握った暁には、「日本もよくここまで成長したものだ」と頭をなでてくれるはずの欧米サヨクはみな高級リゾートで隠居中で、笑顔で迎えてくれるのは中国と朝鮮半島だけ、という事態になりかねません。



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