2009年08月28日

民主党の問題は民主党だ

民主党党首の鳩山由紀夫氏の論文が部分英訳され、ニューヨークタイムズをはじめとする世界中のメディアにばらまかれました。

日本語原文はこちら。NYTの英語要約版はこちら

倫理と抑制を欠いた市場原理主義と金融資本主義の暴走を止めて市民の生活を守るには「友愛」が必要で、「友愛」の大目標のひとつは東アジア共同体の樹立だ・・・と鳩山氏は持論を展開し、「友愛精神」の生みの親であるクーデンホーフ・カレルギー伯の言葉を引用して締めくくります。

「一つの考えがユートピアにとどまるか、現実となるかは、それを信じる人間の数と実行力にかかっている」

鳩山氏の友愛マニアぶりは、今さら驚くことではありません。「資本主義の暴走」などというレトリックも同様です。・・・国内で語るのであれば。

しかし国外に向けて語るとなれば話は別です。

鳩山の過激な論文をアメリカの新聞に載せ、アメリカのエスタブリッシュメント層に読まれることについて、民主党指導部の誰一人として危惧を抱かなかったことは衝撃的だ。今や鳩山は、彼に共感したかもしれないアメリカ人からも、不信の目で見られることになる。

アメリカの日本通ジャーナリスト、トバイアス・ハリス氏(彼は保守派ではありません)は、自身のブログでこう書いていますが、同感です。こんな青臭い反体制的言説を受け入れる土壌は、正義感に溢れた若者の集うキャンパスを別にすれば、日本を除く他の先進国にはありません。

数年前に行われた国連子供会議で、日本の高校生が、「制服着用の強制に反対!」と主張して、「世界の多くの子供たちは、制服を着たくても着れないのに」と失笑を買ったことを思い出しました。民主党の世情オンチぶりは、それと同じレベルです。

ハリス氏は、「鳩山は民主党最大の弱点だ」と結論しますが、このような主張を海外に流して平気でいるということは、鳩山氏のみならず、民主党全体の感覚を疑わざるをえません。

誰でもピンときますが、国際資本主義=グローバリズムの否定と、アジア主義と、精神主義の合体は、どうみても大東亜共栄圏です。

「友愛」の生みの親であるカレルギー伯は、岡倉天心の「アジア主義」に触発されたと言われていて、翻ってカレルギー伯の思想は日本の大アジア主義者に刺激を与えて大東亜共栄圏構想へと昇華した歴史を見れば、それは正しい見方です。

戦前の場合は、その理念を実現する上での矛盾を、軍事力で解決しようとして亡国の道を辿りました。今度は何で解決するのでしょうか?晩年は池田大作氏に心酔していたカレルギー伯の神秘主義で解決できるとでも考えているのでしょうか?

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