第66回ベネチア国際映画祭で6日、マイケル・ムーア監督(55)の最新ドキュメンタリー作品「Capitalism: A Love Story(原題)」が上映され、記者会見が開かれた。
ユーモアを織り交ぜつつ資本主義を真っ向から批判した同作品は、「資本主義は悪」であり、民主主義的な新しい何かに取って代わるべきと結論付けている。
M・ムーア監督が資本主義にメス、ベネチアで熱く語る(ロイター)
体重160キロの暴食と怠惰の象徴であり、人々の嫉妬心を刺激して憤怒をかきたてる作品で大金を稼ぎ、色欲に溢れるグラマラスなショービズの世界に浸りきり、ニューヨークシティの高級アパートメントに暮らし、湖畔に豪華な別荘を持つほどに強欲であり、かつて7万5千ドルの講演料で呼ばれたときにはバカにするなと周囲に悪態をついた傲慢な男。
7つの大罪すべてを自ら具現化していながら、罪人たちを徹底して叩くその姿。そこから読み取れるメッセージは明確です。
彼の本当の作品は、スクリーンに映し出される映像ではありません。それをありがたがり、拍手する人々、それこそ彼の作品なのです。