2012年01月13日

フラワーズ・オブ・ウォーはお花畑

反日プロパガンダともいわれる、「南京大虐殺」を描いた映画「フラワーズ・オブ・ウォー」を見ました。

中国では、映画を見た女優が「日本人、くそったれ!」とマイクロブログに書きこんだそうですが、この映画のメインテーマは、反日を煽ることではないと思います。中国を聡明で可憐でか弱い女性として描き、そんな中国を愛し、正しい道へ進めと、アメリカ人に訴える映画です。

暴虐な日本軍はそのダシとしてのみ存在しており、従って日本軍の悪辣ぶりの描き方は、それを主題とするにはいかにも雑です。しかしそれだけに、日本軍は純粋ヒャッハーに昇華しており、ヒャッハーマニア必見の一本に仕上がっています。

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「ヒャッハー!」と雄叫びをあげながら少女をレイプする日本軍

主人公は、クリスチャン・ベール演じるアメリカ人のジョン・ミラー。彼は死人に死化粧を施す「おくりびと」で、戦乱のさなかでもカネと女のことしか考えないろくでなしです。そんな彼が、ひょんなことから教会の神父役を引き受け、教会に避難した少女と売春婦たちを守るはめになり、やがてヒューマンな愛に目覚めていきます。

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杯を交わす米中。見え見えです


一見ろくでなしの物質主義者で、でもハートは大きいというジョン・ミラーは、クリシェ中のクリシェで、アメリカを象徴しています。そして中国を象徴するのは、辛い過去を持つ聡明な売春婦モーです。ジョン・ミラーのモーへの愛の告白こそ、この映画のすべてです。

ジョン:
The way you are now, is what I like the best.
I see you.
I see everything that you've been through.
And I want all of that, Mo.
I want all of it.
I love it.
I love it all.

モー:
Are you going to fall in love with me?

ジョン:
I already have.

アメリカにこう告白して欲しいという、中国政府の想いです。しかし、アメリカ人の遊び人にコロリとなびく中国美女という図式は、人民男子に不満を抱かせかねません。そこでこの映画は、序盤に時間をかけてリー中尉の活躍を描いています。

リー中尉の部隊は、物量で攻める日本軍に決死の特攻で立ち向かい、戦車を何台も破壊する大戦果をあげ、最後に一人残ったリー中尉は、女性たちを守るために大立ち回りを演じ、3、40人の日本兵を道連れに散ります。

映画の前半で死んでしまうリー中尉の活躍は、本筋とは何の関係もありません。しかしやたらと時間をかけて描くために、作品の長尺化(2時間20分)の主因となってしまっています。本来ならカットするところでしょうが、人民男子をなだめるためには、やむを得ない処置であったと思われます。

さて、そんな中国人民とアメリカのラブ・アフェアーの盛り上げ役を務めるわが日本軍は、登場したハナから女狩りに夢中で、おかげで中国軍の残党にこてんぱんにやられてしまいます。

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「フヒヒヒヒ・・・」日本軍はこんなザコキャラばかり


さらに少女しかいない教会にいきなり銃を乱射しながら押し入ると、「女だ!女だ!」「ヒャッハー!」「いっただっきまーす!」とか叫びながら殺しとレイプを楽しみ、その隙をつかれてリー中尉に全滅させられる始末。そして、レイパーたる日本軍の通ったあとには、おきまりの凄惨な死体。

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陰部に棒をつっこまれた死体。だからこれは通州事件の日本人被害者だと何度・・・


と、渡部篤郎演じる長谷川大佐が現れ、ジョン・ミラーに一部兵士の非行をわびると、「教会の安全は保証します」と紳士な態度を見せます。あれ、前評判と違い、結構抑えた描き方してるんだーと油断していると、とんでもありません。実は祝勝会でレイプ大会を開くために、獲物である少女たちを確保していただけという落ちでした。

こんな雑な作りでは、人民はともかく、アメリカ人は釣れないよ。こんな映画をドヤ顔で作っているようでは、中国はまだまだだなと思わせてくれる作品でした。



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