2009年06月15日

中国は環境派

先週発表された政府のCO2削減の中期目標は、真ん中取りの数字あわせで、あらゆる方面から批判をあびました。

温暖化懐疑派からすれば悪いジョークですし、グリーンな人たちからすればバカにした話ですし、現場の人たちからすれば実現不可能。やれやれです。

そんな折、中国は中期目標の設定を拒否しました。理由はこうです。

中国外務省のスポークスマン、キン・ガンは、中国はまだ途上国なので、経済を発展させ、貧困を減らし、生活水準をあげることの方が大事であり、「従って中国の排出量が増えるのは当然のことであり、拘束性のある目標設定を受け入れることは不可能だ」と述べた。

Climate pact in jeopardy as China refuses to cut carbon emissions


中国の排出量は今やアメリカを抜いて世界1位ですが、確かに国民の大部分はまだまだ貧乏で、中国の立場に立てば当然の主張です。しかし気をつけなくてはならないのは、中国は決して温暖化懐疑派ではないということです。むしろ温暖化と排出規制に大いに乗り気な、環境派なのです。

ですから、日本の中期目標に対してははっきりと首を横に振りました。

日本、中国、韓国3カ国の環境相会合に出席するため北京を訪れた斉藤環境相は14日午後、中国政府で地球温暖化対策を担当する解振華・国家発展改革委員会副主任と会談した。麻生首相が10日表明した、20年までに温室効果ガス排出量を「05年比で15%減」とする日本の中期目標を説明した斉藤氏に対し、解氏は「より高い目標を求めたい」と述べ、日本の取り組みが不十分との認識を示した。

温室ガス削減、日本の中期目標「不十分」 中国政府幹部

なにこのダブルスタンダード?と思われるかもしれませんが、実は中国の態度は一貫しています。中国の主張は、「中国は地球温暖化を大いに憂えている。過去200年間地球を汚してきた先進諸国はその責任をとるべきで、発展の途上にある貧しい国々の負担を減らすためにも、より厳しい排出削減にとりくむべきだ」というものだからです。

だから中国を含む途上国は、2020年までに、1990年比で19%の排出削減を日本に求めています。先日発表された日本政府の中期目標は1990年比で8%の削減で、それでも国民の負担は大変なものになるという試算でした。19%削減するということは、要するに現実的には、経済活動を縮小しろということです。縮小して、そのぶん中国を含む途上国の発展に尽くせということなのです。

自己中の詭弁に聞こえますが、「1800年を基準年にしてみれば、中国の排出量はたかだか1000%しか増えていないが、先進国の排出量は5000%もアップしてる。何とかしろよお前ら!」というようなことであり、十分“あり”な論理であり主張です。

その一方にあるのは、常々言われている「中国、インドなどを巻き込まない先進国のみの排出削減では意味はない」という主張で、これまた正論です。

というわけで、CO2をいわば基軸通貨化して温暖化ビジネスで世界を制したい欧州は、「中国を動かすためにも大幅削減しろ!」と日本に迫り、気がつくと日本は、世界に糾弾される「地球の敵」となるわけです。なんとか逃げ道を探さないと、日本という物語は、自分の手で自分の富を壊すという喜劇的な最終章を迎えることになりかねません。

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この記事へのコメント
> 気がつくと日本は、世界に糾弾される「地球の敵」となるわけです。
> なんとか逃げ道を探さないと、

其処が駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目駄目でやぁああっ!

・・・失礼しました。そういう誠実で真面目な日本人の「何とかしないと」と思う心が致命的に間違っているのだと思います。CO2削減の目標値が低いからといって、目標が守れなかったからといって、何がどうなるんでしょうか?

世界じゅうが日本に攻め込んでくるのでしょうか?
世界じゅうから石油の禁輸措置を取られるのでしょうか?
世界じゅうで日本製品不買運動が起きて外貨がなくなるのでしょうか?

有り得ません。何処の国にも得にならないからです。ああ、占領したがってる国は近隣にありますけどね。国際非難が何なのでしょうか。数千万単位で自国民を殺そうと、何十年と自国民を飢えさせようと、人身売買しまくろうと、汚染物質垂れ流そうと、国際非難で潰れた国はありません。人道やエコなんてもんは斜陽国の格好付けです。凌辱ゲームごときで一々平伏してる馬鹿な国は日本だけですよ。

こちらが騒ぐから「カネになる!」って糾弾に熱が入るのです。
カネを出すから、中国の様な汚濁国家が欧米のオカマ共の尻馬に乗るのです。

逃げ道さえ探す必要ありません。
鼻で笑って尻でも掻いておけば良いのです。
Posted by 小野まさ at 2009年06月15日 21:27
>気がつくと日本は、世界に糾弾される「地球の敵」となるわけです。なんとか逃げ道を探さないと、日本という物語は、自分の手で自分の富を壊すという喜劇的な最終章を迎えることになりかねません。

 まあ、冷静に温暖化問題の原点に戻ればよいのでは?と思いますが・・・地球の温暖化が進んでも、北極圏の氷は水に浮かんでいるので、溶けても海面上昇には結びつかないはずですし・・・・南極大陸にしても、地球温暖化の影響で周囲の海水の温度が上昇すれば、むしろ氷は増える!というのが理屈にあっていると思いますね・・・何故なら南極大陸はマイナス何十度という零下の世界ですから、周囲の海水温度が上昇し、水蒸気が大陸に到達して氷が増加することになる・・・
 温室効果をもつCO2にしても、「CO2の排出量の増加が温暖化を招くというよりは、どうも地球温暖化がCO2の増加を招いている」というデータがあるようですしね・・・・どうなんでしょうかね・・・小生は夢を見ているのかな・・・。
Posted by 隣国を心配す at 2009年06月15日 22:40
何かゲームのルールを変えないとダメでしょうね。
数値目標をGDPあたりのCO2排出量にするとか。これなら省エネ技術を持つ日本はかなり有利になれるはず。
Posted by at 2009年06月16日 11:22
小野まさサンに一票!
もうね、好きにさらせボケッ。って感じです。
中国に限らず汚いやり方がグローバルってことなんでしょうか?
Posted by るばぶ at 2009年06月18日 16:45
年度比較なんか意味無いと思いますがw;
基本的に数値は割合で比較し無い事には実態なんか見えないと思いますよ。
それと別に中国は経済活動を縮小しろとは言ってないと思います。
考えればわかります中国の貿易相手はどこですか?どこに商品を売って稼いでますか?
中国の狙いはもっと中国国内に環境の為と称して投資しろといってるのです。
中国国内にCO2取引と称してインフラ投資に貢献しろといってるのですよ。
Posted by チッパ at 2009年06月18日 21:19
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