2009年06月17日

#IranElection

イランの大統領選をめぐる騒乱が結構大変なことになっています。

このニュース、欧米のマスコミでは連日トップニュースなのですが、日本のマスコミであまり大きく取り上げられないためか、欧米のマスコミはどうかしてる(米の陰謀、白人の価値観のおしつけ等)ととらえている人もいるかもしれません。しかしどうかしているのは日本のマスコミの方です。

まあ、大日本帝国の昔から、パキスタンから西は大東亜共栄圏の圏外と規定していた伝統は今でも生きていますから、つい無視してしまうのは仕方ないのかもしれませんが、イランという地政学的に極めて重要な場所で、1979年のイスラム革命以来という大規模な反政府デモ発生というのは、極東の片隅で友愛とか正義とか叫ぶ兄弟の話よりもずっと重い出来事です。

ちなみにこの騒乱は、保守派vs改革派というわけでもありません。現職のアフマディネジャド大統領は保守派で、選挙結果に文句を言っているムサビ氏も保守派で、政治姿勢はそんなに変わりません。ただ、保守派の中でも過激派のアフマディネジャドさんをよろしく思わない人は多く、そういう人たちが、事実上唯一の対立候補であるムサビ氏に肩入れしていた所に、不正選挙としか思えない結果が出て、体制に不満を持つ人々の怒りが爆発したのです。

さて、この出来事は、そうした政治的な側面はもちろんですが、もしかしたらそれ以上に大きなターニングポイントになるかもしれない可能性を秘めています。

それは、ニュースの作られ方に関することで、このドラマを世界に広めているのは、既存のマスコミではなく、Twitter、Flickr、Youtube、そしてBlogという、ウェブが中心となっているということです。

“ひとことブログ”という感じのTwitterは、日本だけでなくアメリカなどでも、騒がれているわりには面白くないと言われてきたのですが、災害や騒乱などでは大変な威力を発揮するようで、ものすごいスピードで膨大な情報が飛び交っています。

Iran Unrest (英語)

そして人々は携帯などで現地の様子を撮影し、動画はYoutubeへ、静止画はFlickrに、続々とアップしています。イラン政府から取材を制限されている既存メディアは、ほとんど新しい情報を提供することができません。マスコミの発信する一次情報に群がるネットユーザーというのがこれまでのパターンでしたが、完全に逆転した形で、マスコミが懸命にネット情報をフォローしている有様です。そしてそうした情報をまとめるスピードにおいても、既存マスコミはブログの後塵を拝しています。

Revolutionary Road...(イラン人ブロガーによる現場からの英語によるまとめサイト)

1991年の湾岸戦争において、弱小ニュースチャンネルに過ぎなかったCNNが空爆の様子を生中継し、一気にケーブルニュースチャンネルの地位を高めたように、もしかすると今イランで起きている出来事は、ネットとマスメディアの力関係を、劇的に変えることになるかもしれません。

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この記事へのコメント
アメリカ国務省がTwitterのメンテナンス延期を求めたってのは、アメリカがどちらの味方かとかとは別の、ある種象徴的なことなんでしょうね。

とか思ったんですが、そういやインターネットは戦時に情報中枢、情報網を切らさないため考えられたものでしたっけ。
Posted by wh at 2009年06月18日 05:06
イランといえば北朝鮮との関係が深いんですけどね。

あ、だからか。
Posted by at 2009年06月18日 05:09
大紀元でも記事になってますね。
さすがにこちらは法輪功の話がメインですが。

混乱のイラン、民衆が伝える弾圧の実態=活躍するネット封鎖突破ソフト
http://jp.epochtimes.com/jp/2009/06/html/d86092.html
>民衆の怒りは、イラン当局の情報封鎖をも突破。弾圧を受けた民衆の写真やビデオが、ネット封鎖突破ソフトウエアでイラン国外に送られたのである。これらのソフトウエアは元来、中国大陸の情報封鎖を突破する目的で作られたもので、インストール不要などの簡便さから、独裁政権下で外部に真相を伝える人々に多用されている。
Posted by ミツ at 2009年06月22日 16:31
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沈黙破るイラン緑の革命…決起した大群衆の目的地
Excerpt: アハマディネジャド大統領の“圧勝再選”に、対立候補の支持派が決起…抗議参加者は数十万人規模に急増し、首都を埋めた。各地にも広がる「緑の革命」はイランをどこに連れて行くのか?
Weblog: 東アジア黙示録  
Tracked: 2009-06-19 16:54
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