2006年08月31日

Are we a society where people can be moved to anger very quickly?

頭のおかしな男に、多分靖国を巡る主張により実家を焼かれてしまった政治家の加藤紘一さんは、29日に外国特派員協会で講演して、日本の言論の危機を訴えました。LAタイムズとブルームバーグで早速記事になっていたので読んでみましたが、何だか色んな意味で加藤さんという男を象徴するような内容でした。

世界第二位の経済大国は、家族と社会的絆の崩壊、定職につかない傾向により、新たなより所を求めており、多くの人は「危険な」ナショナリズムに惹かれていると加藤は語る。・・・「このタイプのナショナリズムの最悪の形は植民地主義です」と加藤・・・。

加藤は、穏健な意見を窒息させる日本のナショナリストの伸長を憂慮していると語り、学者、ジャーナリスト、議員の中には、銃弾入りの封書を送りつけられるなどして、公の場でのコメントを控えるようになった者もいると指摘した。それについて加藤は、具体的な名はあげなかった。


今の時代に植民地主義だなんて、こんなこと本当に言ったのでしょうか?書いてあるから言ったのでしょうが、こんな飛躍した発言をしたら信用をなくすだけです。それに、外国人記者は具体例を重視するので、言論封殺を訴えるんだったら被害者の名前とともに個々の事例を克明に伝えないと効果はありません。例えそれが極度に誇張されたものであったとしても。

さらに加藤さんは、「(今回の放火は)組織的なものではなく、跳ね上がりによる単発的な事件と思われる<LAタイムズ>」とか、日本人は「他国を脅かさないことにプライドを持つようになると楽観視している<ブルームバーグ>」などと、警鐘を鳴らしたはなから自ら火消ししてしまう始末。これではインパクトを欠いた記事になるのも仕方ありません。

こうした記事を読んでいると、加藤紘一という人は、典型的な「育ちのいいインテリ」なんだなとつくづく思います。一部の確信的な「良識的日本人」のようにはなれないというか、明らかに違います。

しかし、「いい人」であることと、その人の主張に聞くべき価値ががあるかどうかはまったく別の話です。歴史を見れば、「いい人」が何の自覚もなく、社会を大いに誤らせてきた例は枚挙にいとまがない、というかそうじゃない事例の方が少ないくらいです。LAタイムズの記事は、締め言葉として加藤さんの次の言葉を引用しています。

"We are a society where people can be moved to anger very quickly," he said. (「我々の社会では、人々はすぐ感情に動かされてしまうのです」と彼は言った)


この言葉こそ、加藤さんの考え方の根幹であるとぼくは思います。感情に流されてどっと動く悪癖は、アメリカだろうとドイツだろうとどこの国にもあります。それなのになぜ彼はことさら自国の社会だけ特別みたいな言い方をするのでしょうか?大衆は羊で自分は羊飼いとでも考えているのでしょうか?

もし加藤さんが言うように、日本社会は羊の群れなのであれば、そもそもこの国に民主主義はふさわしくありません。即刻全体主義に移行すべきです。民主主義というのは、愚かな大衆を正しい方向に導くための政治体制ではなく、自立した多様な個々人の存在を前提とした、個を尊ぶ政治体制だからです。

だからある意味、加藤さんにはまったくその自覚はないと思いますが、彼は全体主義予備軍なのです。「正しい見識」を持ったエリートによる、上から導く政治体制は、状況次第で簡単に、歪んだ全体主義へと転化します。

加藤さんはまた、お隣の国でノムヒョン政権を生んだ立役者の一人であるオーマイニュースの日本語版で、こんなことを言っています。

「個人が浮遊している、浮いている、浮かんでいるのだと思います。糸の切れた風船みたい。それが都会の場合には数十万の単位で浮いている。物理学で言えば、自由になった電子みたいなものが、ふらふらと浮いている。何かの風とか何かの磁場があるとシューと動いていく。そんな社会になってきたと感じる。

なぜか。家庭の中でも関係が希薄になっているんです。オヤジは息子を怒らないし、娘は父親の意見を聞かない。それが自由になることだと。そういって個室に入って、テレビとパソコンの世界になってしまう。

・・・そうすると、皆自分の考えをしっかり持っていればよいが、自分の思想を強く持てる人は数少ないんです。すると、自由が苦しくなってくる。何か強く自分を引っ張っていってくれる人を求めるようになる」

「・・・だからこういうときにナショナリズムが、非常に磁場として、吸引力として効くんです。

そういう、浮いている大衆みたいなところが、例えば、『世界の中心で愛を叫ぶ』という本が売れていると聞けば皆買いに行くから320万部も売れて、5分の1読んで面白くないと本棚に置いておくと、今、3年前のあの著者は誰だっけと言ったら名前を言える人はほとんどいないんです。そういう現象ですね。

原因は(国民が)フローティングしたからだと思います。根っこがなくなったからだと」


加藤さんは、小泉政権成立の背景には、この「浮遊した大衆」の存在があるからと考えているようです。しかし、「『世界の中心で愛を叫ぶ』という本が売れていると聞けば皆買いに行くから320万部も売れて、5分の1読んで面白くないと本棚に置いておくと、今、3年前のあの著者は誰だっけと言ったら名前を言える人はほとんどいないんです」みたいな傾向は、今よりも昔の方がずっと強かったです。

昔は情報の窓が限られていましたから、テレビや新聞が煽れば、空ブームを作り出すのはずっと簡単なことでした。家族と地域社会の崩壊も昔から言われ続けていることですし、全体の傾向としては、むしろ最近は家族の価値が見直されてきたんじゃないかと思えるくらいです。

話しはずれますが、少し前にテレ朝の朝ワイドで「小泉政権の総括」をやっていたのですが、ある女性評論家が小泉政権の高支持率について、「福田首相の頃は、国民がみな良く考えていた。一口に支持率と言っても、支持者の質を見なくてはいけない。そういう意味で、小泉政権の支持率は歴代政権の支持率と比較はできない」などと叫んでいました。

とんでもない嘘です。政治家は国民の方を向いて喋らず、密室政治、利権政治が大手を振って歩いていた時代に、何が「国民はみな良く考えていた」でしょうか?今の若者は昔を知らないと思ってバカにしてるんでしょうね。「韓流ブーム」などの作られたブームに夢中になる、当時の若者たちの成長した姿を見れば、当時の大衆の質は分かろうと言うものです。

ただひとつ、昔と今の決定的な違いといえばネットの普及ですが、加藤さんは、それをよろしくないことだと考えているようです。何しろ加藤さんの考えでは「皆自分の考えをしっかり持っていればよいが、自分の思想を強く持てる人は数少ないんです」というわけですからね。ネットを規制して、エリートによる情報管理をすべきだとでも言いたいんでしょうか?小学校じゃあるまいし。

ネットというのはですね、言われる通り玉石混淆、情報に受け身で流されてばかりじゃ身が持たないんです。情報を探して考えて選択しないとダメなんです。だから当然疲れます。でもそれこそまさに民主主義で、民主主義とは疲れるものなんです。ネットに勝る民主主義の教習所はないと、ぼくは思います。

今回加藤さんは大変な目に遭いました。ああいう事件を起こす人は、一切の同情に値しない社会の害虫です。しかしはっきりさせておかなくてはならないのは、前回の記事ではありませんが、靖国参拝に賛成する声、小泉首相への高支持率と、今回の「テロ」との因果関係は見あたらないということです。

むしろ危険なのは、社会の空気とあの唾棄すべき「テロ」を結びつけて論じることです。例えば29日の首相インタビューにおける記者団の質問は、気味の悪いものでした。

一方で首相は、記者団が「首相の靖国参拝がナショナリズムをあおっているとは考えないか」と質問したのに対し、「全くそれはない」と強調。「あおりたがる勢力があるのは事実ですね。マスコミなども、なぜこれだけ常に靖国問題を取り上げるのか、よく考えた方がいい。よその国からあおり立てられ、また、よその国をあおり立てるような報道は戒められたらよろしいのではないか」とメディアを批判した。


まったく、「テロ」を口実に言論封殺を企んでいるのはどっちなんでしょう。

加藤さんの末永いご活躍をお祈りします。しかし、とにかくまずは羊飼いの位置から降りて一匹の羊になれと言いたい。テレビ業界の先輩に、「作品をつくるときは、飲み屋で女を口説くつもりでつくれ」と言われたことがありますが、その点加藤さんは、「ぼくの話しが面白くないのは君がバカだからだ」と言っているようなものです。そんなやつにつられる女などいやしません。

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この記事へのコメント
なんだか今日のoribeさんは白熱していますね?
めずらしいですね。感情的です。
それだけ憤っていらっしゃるということなのでしょうか…
Posted by natu at 2006年08月31日 10:29
更新、ご苦労様です。
いつも楽しみに読ませていただいています。

>民主主義とは疲れるものなんです。ネットに勝る民主主義の教習所はないと、ぼくは思います。

まったく同感です。

ネットの功績は、
「すべての情報は、単体では等しく無価値」
であることを、多くの人に
実感させたことだと思います。
問題は、その情報を「どう」捉えるか、
受け手の主体性を促したのも大きいでしょう。

間接的に何かを人に伝える時、
必ず「主観」というバイアスがかかります。
「我々の主観が絶対的に正しい!」
と言い張ることで成り立っていた
各種マスコミの権威を引きずりおろした功績は
非常に大きかったと思います。
Posted by BRIDGE at 2006年08月31日 10:38
山形3区
加藤 紘一  自民党
伊藤 おの一 社民
佐藤 雅之  共産党

ついでに
福岡2区
山崎 拓 自民党
平田 正源 民主党 (日本人1年生)
山田 博敏 共産党
西村健志郎 社民党
藤本  豊 無所属

選択肢がありません。いくら民意を反映したくてもコレでは悲惨です。
小選挙区では白票を投じるしかありませんね。

由々しき現状ですが、このことを知った時最初に頭に浮かんだのは、う○こ味のカレーとカレー味のうん○でした。

加藤紘一は出て行ってくれ!


日本から!(エロ拓 他も)
Posted by ひぐらし at 2006年08月31日 12:24
ローマが栄えた時代から「人は聞きたいことを聞き、見たいものを見るもの」ですからね。現実をありのままに見ることが出来る人は少ないのでしょう。現に自分自身をエリートだと思っている加藤氏自身でさえ、彼自身が見たいようにしか現実を見ていません。
Posted by bob at 2006年08月31日 13:01
読み応えのある考察でした。
やっぱりoribeさんの文章は面白いです。
本当に復帰して下さってよかった。
「日本人は流されやすい」「一方に群がる」
最近よく言われることですが、そういう面もある一方、
前回の総選挙で自民党が大勝した際には
保守層にも「自民党の勝ちすぎ」を危惧する意見も多かったですよね。
ですから自民党では次の選挙は危ない、としきりに言っています。
これは「日本人はバランスを取ろうとする」ことを
皆が知っているからではないでしょうか?
加藤氏がいうほど日本人は鈍感でもないし、
全体主義への恐怖・反感もいまだに強く持っていると思います。
加藤氏への言論テロで世間がそれほど騒がないのは
特殊な人が起こした特殊な事件と認識しているからだし、
むしろこうしたテロが言論上、加害者陣営を不利にし、
被害者陣営を有利にし、逆効果であることを皆が知っているからではないでしょうか。
マスコミはこういう時は騒ぐのに、教科書問題で
反対派が教育委員に脅迫的なfaxを送ったり
中核派が入り込んでいることなどはほとんどスルーしますよね。
左翼がテロをしても「日本社会の空気が危険だ」なんて言わないし。
あの人たちはどうして自分たちの主張が支持されなくなったのか、
全然わかっていないようですね。
Posted by hana at 2006年08月31日 13:23
一気に読み終えました。
とても心に思いが伝わってくる文章です。
上記の方達と同じく、心待ちにしていた復帰が本当に嬉しいです。
加藤議員がTV画面で少し悲しげな表情で話すのを思い浮かべると{羊飼い}の位置にいる 表現がぴったりですね。
Posted by ron at 2006年08月31日 13:52
興味深い記事を拝見させていただき、ありがとうございます。当方も先日同じ話題を取り上げたので、トラバをはらせていただきました。
Posted by ばんない at 2006年08月31日 14:04
加藤の乱のとき、加藤氏の田舎芝居を見てから、こんなのに日本は任せられないと、強く思いました。
昔も今も自己に陶酔した加藤氏をテレビで見ると、ココでかかれたことがよく判ります。
応援しています。
Posted by 奈々氏 at 2006年08月31日 15:08
>ひぐらしさんへ
白票も一票とすれば良いかも!
そうすれば本当の意味での民意となると思われます。

もし、加藤さんを砂漠の真ん中に置いたら、すぐに根を上げる口ですね。
サバイバルに弱そう!
Posted by ねねこ at 2006年08月31日 15:30
>ぼくの話しが面白くないのは君がバカだから
どの世界においても色々バリエーションがありますね。
「大衆には高度過ぎて作品がうけない」とかw。
自称選良たちの、この手の物言いには飽き飽きです。
大真面目にそう主張する人たちは、受け手が不快になる自分の傲慢さ尊大さに
少しも気付かないものなのか、理解に苦しみます。


Posted by goose at 2006年08月31日 16:43
加藤さんは、これからも自分が支持されない理由を探し続けるんでしょうけど、この調子じゃ見つかりそうにありませんね。
Posted by P at 2006年08月31日 17:00
迫害され崇められた「キリスト」になれる、と勘違いしてたんでしょうかね加藤氏は。
Posted by oha at 2006年08月31日 17:31
こちらは、Ohmynews で没になったNoranainewsだそうです。

加藤紘一氏宅放火事件の闇に迫る ‐ 見えてくる裏の政治 (NoranaiNews)
http://noranainews.kaei-6.com/2006/08/post_1.html
Posted by 野良内 at 2006年08月31日 17:38
見向きも去れない加藤議員が「僕を見て」と仕組んだとか。
まっ、それはないと思うが。

加藤さん、何かずれている人だな感じます。
時代の変化がわからない政治家は致命的です。
Posted by oto at 2006年08月31日 18:33
>「ぼくの話しが面白くないのは君がバカだからだ」

インテリにありがちな話ですが、その加藤さんの話にしてもそのネタ元が「自由からの逃走」等ですからね。単純に頭が時代錯誤なだけといえばそうなのでは。囚われた図式からはなかなか自由になれないようで。
Posted by yonyonsa at 2006年08月31日 19:21
>例えば、『世界の中心で愛を叫ぶ』という本が売れていると聞けば皆買いに行くから320万部も売れて、・・・・

320万部と言うと凄く多いように聞こえるが、日本の人口1億2700万人のわずか2.5%、40人に一人に過ぎない。
「ごく一部の物好きが買いに走った」と言う方が正しい。

加藤紘一は凄いエリートらしいけど、喋っている内容はかなりイイ加減な事が多い。

しばらく前まで、「首相が靖国参拝を止めれば、日中間にわだかまる問題の70%は解決する」ってな事をTVで盛んに喋っていた。(最近は言わなくなったようだが)

大体、靖国参拝を止めたぐらいで多岐に渡る深刻な問題(歴史・領土・軍事・経済etc)が解決する訳がネーだろ!!!

俺はテレビの前で、10回ぐらいは突っ込みを入れた筈だ。

ハッキリ言って、コイツはアホですな。

間違いない、俺が保障する!
Posted by 朝日珍文寒文とTぶうSはイラネ! at 2006年08月31日 20:18
日本の言論の危機だなんてねえ。危機に陥っているのはマスコミを初めとする全体主義者たちですよね。
自分たちの危機を日本の危機にすり替えないでほしいですね。
Posted by ゴメス at 2006年08月31日 22:39
この件は産経の阿比留記者もブログで怒ってましたねぇ・・・・。
「大衆は羊で自分は羊飼い」ってのは自称インテリゲンチヤなサヨク達(ついでに言えば口先では庶民の味方面しながら内心では「シロウト」を見下してる「マスゴミ」とも)と通ずる物がありますね。
「玉石混合」はネットも既存のメディアも同じ事だと思います。
私に言わせりゃ「便所の落書き」って誉め言葉ですよ。ネット社会が「便所の落書き」なら既存のメディアは「政治団体」(の様な物)が電柱に貼ったりポストに入れてったりする「アジビラ」みたいなモンじゃないですかね?
一方的に「電波」を垂れ流すだけの「アジビラ」と誰でも書き込める「便所の落書き」(実際に便所に落書きする事が道徳的に如何か、なんて事は取り合えず置いとくとして)・・・どっちがどれだけマシかって話だと思います。
Posted by k.c at 2006年08月31日 22:43
エントリーの最後のほうのネットに言及されてるあたりが一番仰りたいことでしょうか。

世論が右傾化・・或いは若者がウヨク・・云々する高年の人々は自分達の方がよく分かっていると本当に思い込んでいるのでしょうね。その程度で説教垂れても馬鹿にされるだけなんですが・・・

政治家であれジャーナリスト,評論家であれ、その右傾・ウヨク化している若者の主張そのものに正面から説得力のある反論ができていないのですがその点全く気づいていないところが喜劇的です。
Posted by パスカル at 2006年08月31日 23:50
エズラ・ヴォーゲルの愛弟子にしてチャイナスクール出身の加藤氏の面目躍如wですな。
加藤氏の人物評全く同感です。悪気のなさそうなところが何とも…
なんだかんだ自民党の良心的ご意見番として息の長い政治生活をおくりそうな気がします。
Posted by 083 at 2006年09月01日 00:44
インテリな方々は「未熟な十代の若者が右傾化してるだけ」って事にしたいみたいですけど・・・

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0511/29/news004.html
2ちゃんユーザーですら、30才以上が約2/3を占めてるんですよね。

昨年BSディベートで日韓問題を取り上げた時も投稿者の年齢は20代〜40代が大半でしたし。このウソがばれたら、今度は中年を叱咤するんでしょうか。
Posted by マール at 2006年09月01日 04:38
>ネットに勝る民主主義の教習所なし

これは名言ですね。オリジナルですか?ですよね
Posted by total at 2006年09月01日 04:39
加藤さんは、60年代安保反対デモで大暴れした過去を、相当自慢していた時期があったようですが・・・。

>「我々の社会では、人々はすぐ感情に動かされてしまうのです」

まさしく、ご自分のことですね・・・。
Posted by ひかり at 2006年09月01日 07:25
>民主主義とは疲れるもの
同意。凡人たちが右往左往しながらなんとかマシな道を見出していこうとするのに、その質を云々される謂れはない。
ところでoribeさんは(うわついた意味ではなく)コピーライターの才能があると思います。
Posted by doo at 2006年09月01日 08:07
 この人にとっては言葉が現実を分析して使える結論を出すための道具ではなくて、正義感に酔うための道具に変わってるんでしょうね。だから論理の筋道は最低限で良い、気持ちの良い壮大な結論に達する事が大切なんです。(この場合は戦前の道を再び歩もうとする日本にけなげに抵抗する自分)言い切っちゃいましたけど(笑)
Posted by 諸力の王 at 2006年09月01日 09:24
役たたずの手下は首領が有効利用します、
ジョッカーの掟は厳しいのです。
これを見て、他の手下はよりいっそう奮起することになります。
Posted by anion at 2006年09月01日 09:46
こんなに心にグッとくる文章を、ネットがなければ読めませんでした。
oribeさんありがとう。
Posted by sr at 2006年09月01日 11:01
TVで見ると生気がないように見えます。時代のずれというか操り人形っていうか。
しかし放火事件のとき詳細も分かっていないのに「言論テロ」と断定口調のマスゴミには非常に違和感を覚えました。
この両者こそ現実を直視できない屑なのかも知れません。
Posted by momonga at 2006年09月01日 11:41
「言論テロ」といえば今上天皇即位のとき、右翼(天皇崇拝者)村松剛宅への
極左による放火事件なんてものも。
トシがばれますが、マスコミは結構冷淡だったように記憶してます。
Posted by pew at 2006年09月01日 14:41
最近のNHKとかOhなんとかも含めた既存メディアによる「誘導」の失敗に重ね合わせると、言論封殺を目論むのは、どっちだと言いたくなりますね。
(おっと、TBに失敗してしまいました。お暇な時に削除してください。)
Posted by Fallout at 2006年09月01日 17:35
まぁ、加藤氏はどうしようもなくズレてますな。
特に「植民地主義」という辺りは、言葉の上っ面のイメージでしか捉えていない感じだ。それは知的に怠惰であるが故に、言葉に騙され締め出されているのです。実は、あらゆる「言葉」というモノは生きており、真摯に意味を求めない人間を騙し惑わし晦まして、真実の彼岸から遠く置き去りにして喜悦するのです。陰険だ。

話題変更。やや天邪鬼なことを書きます。
加藤氏の云うことが全て間違いとは思いません。流されてる人は結構いる。
僕は昔からサヨク的なモノが嫌いだったから、最近の日本の言論は良い方向に向かってると感じますが、脊髄反射で嫌韓・嫌中している人や、熱烈に愛国を表明する人を見ると、ちょっと引きます。そういう事が増えたかと云えば増えた。危険なモノは感じないですがね。

ただ、流される人も必要なのです。脊髄反射の人は広告塔みたいなモンでしょうか。
おサルの頃から集団生活を営んできたのだから(侮蔑の意味なし)人間は群れの仲間に流されるものなのです。群れの無意識の意向をキャッチし、それに自分の意見を合わせていく。それは生存する上で概ね正しいのです。日本人は、この辺の「流されっぷり」と「空気読みっぷり」が天才的に上手い。抜け抜けと千年以上も国体をまぁまぁ円満に維持したのは伊達ではないのです。故に、民主主義は我々に向いた制度だと思います。逆に、何処とは云いませんが、皆が持論を固持して何度多数決やってもキッパリ 50:50 に分かれる様な民族は向いてません。それでは落とし所がありませんがな。

ただ、上手く流されるためには「何かを意図した声の大きな人間」に注意しなくてはなりません。
正しい知識を真摯に求め、ひとびとの声無き声を聞き、自分の本当の心をよく感じることが必要なのだと思います(なにそれ)。特に悩むこと。「これで良かったのか」と常に悩み惑う姿勢が必要です。

ああ纏まってない・・・
Posted by 小野まさ at 2006年09月01日 21:17
>この辺の「流されっぷり」と「空気読みっぷり」が天才的に上手い

まったくもって同感なんですが、一転して対外的な場面においては
「どうにか察してくれないものか」と他国の出方を窺い続けて何十年。。。
Posted by ピックル at 2006年09月02日 12:47
>小野まさ さん
冒頭の言葉に関するウンチク、そこはかとなく怪しくていい感じです。
実は私も、加藤さんもたまにはいいこと言ってるのになあって思ってました。
特にネットの見方については、私はおおむね加藤さんに賛成です。
誘因として無理やりナショナリズムを持ってきてるのは、ちょっといただけませんが。

うまく説明できませんが、ネットというのは構造的に、羊飼い待望論というか「英雄」の出現を望むような空気を伴っているような気がします。
また、現実世界以上に「異端者」を排除しようとする力が働きやすいように思います。
実際に会って話してみると飯も食うしクソもする普通の人だとわかるのに、現実的な接触を伴わないネットの世界ではどうしても極論に流れやすくなります。
amazonとかで買い物をすると、いらないものまで買いすぎてしまって後悔することがよくあるのと似てるかも。
そういえば、おとなりの盧武鉉さんが大統領になれたのはネットのおかげだと言うのは、よく聞きますね。
もっとも、ネットの世界は、そういうマイナス面を差し引いてもなお魅力的なので、困ったものですが。

ところで、日本人が『「流されっぷり」と「空気読みっぷり」が天才的に上手い』ことには同意しますが、この特性に合うのは、私はどちらかというと羊と羊飼いの構造だと思います。
日本人はワクを決めるのが苦手で、決められたワク組みを最大限に活かすのが上手です。
昔は大名とか将軍、今はアメリカが羊飼い役をやらされているような気がします。
媚中派の人たちは、羊たちによる羊飼いの首のすげ替え運動をやっているという理解でいいんじゃないかなあ。
あら、私もなんか纏まってませんね。
Posted by bach at 2006年09月02日 13:02
むむー興味深いですね。
それ以外にも「山羊」(群れを安定させるために一定数混ぜることがある)「牧羊犬」「黒い羊」なんて要素を加味すると、結構おもしろい論議ができそうですが、私も全然まとまらず。
Posted by mini at 2006年09月02日 14:08
bach さん

受けてくれて有難うございます(笑)。言葉の話は薀蓄ではなく、実は日頃の実感です。
関係者のコンセンサスが死活問題の職業(SE)をしておりますが、云ったり資料で使ったりした「言葉」が、所在なげに空中に浮び行間に伏せつつ周囲の様子を伺っている様な気がすることがあります。僕は仕様の説明を続けつつ、横目でソイツを見ています。そうした「言葉」は、説明を受けている誰かが誤解をすると、途端に『にやぁっ』と(口も無いのに)嗤うのですよ。藤田和日郎の漫画に出てくる怪物のイメージで。僕はそれを感じると「いかんいかん」と説明し直すのです。奴等は基本的に人間が嫌いみたいですよ。「平和」とか「友好」とか、お上品な言葉ほど、最初から人を小ばかにした様な貌をしています。「糞」なんかは重厚で性格の好い奴です。

ピックルさん、bach さん、mini さん

確かに「和式じわじわコンセンサス」民主主義は時間が掛かるので、対外的に即座に1つの態度を決めるってのは難しいですね。国民の空気を上手く読んでそれに載るリーダーが必要ですね。今回の加藤氏に戻ってしまいますが、政治家の空気読めなさ加減ってのは不思議です。
大方の政治家は、自分を「先生」と呼んで陳情に来る人の「建前」とかしか聞いていないからではないかと思いますね。確かに「中国との友好が重要だ」とは云い易く、どうしても「中国との友好なんか要らん」とは匿名でないと云い難い。加藤氏なんかは、面と向かって話される言葉が真実に一番近いと信じているのでしょうが真逆だと思います。そもそも、普通の生活者が加藤氏に会うことは無いしな。

ネットが貴重なのは、大衆の声無き声も、ネガティブな本音も、テキストとして露になっていることです。加藤氏にとってネット(「パソコン」と表現してますが)は「人間関係の希薄さの象徴」ですが、僕には、極めて濃厚な「人間の情念の渦」です。不特定多数が「本音」では何を考えているかを汲み取れる、政治家にとって最高のツールなんですがねえ。
現実よりも、異端者を排除する力が強いのも、それが人間の「本音」だからですかね。現実世界でも後腐れが無ければ排除したい筈です。ただ、ネットの方がより現実とも思いません。遠慮しあって生きているコッチが飽くまで現実です。ただ「本音」はネットに置いて来ているのでしょう。

あと「羊飼い」ですが、賛成ですね。
日本の大衆は「羊飼い」には「流されない奴」を、時には外部に求める。大衆は神輿に流れるのであって、神輿自体が流れると困るのです。勿論、不要になったら放り出します。
Posted by 小野まさ at 2006年09月02日 19:06
本当に書きたいことを書くのを忘れました。
加藤氏の「ナショナリストの伸長を憂慮」は現時点では馬鹿な話で「サヨクの売国を憂慮」すべきだと思います。が、10年〜20年後にどうなるかは判らない。僕は判断の基礎になる知識を真摯に求め、1つの考えに凝り固まらず常に迷い、現実に即して流れることが出来る大衆でありたいと思います。
Posted by 小野まさ at 2006年09月02日 19:34
>小野まさ さん
小野まささんのコメントを読んでて思ったんですが、ネットは本音というよりも、大衆の「糞」に近いのではないでしょうか。
言葉ではなく糞なんだから、ウソはつけないし、よく調べればどういうものを食べたのかさえわかる。
他人の糞を消化して、自分も糞を再生産してるんだから、希薄とも言えるし濃厚な情念の渦とも言えますね。
慣れると気にならないんだけど、お上品な外部の人たちにとっては悪臭がひどくてうさんくさく感じるところも、いかにもそれっぽいかな。
ただ個人的には、あまりにネットの水に慣れすぎてしまうと、人間として退化する方向に行ってしまう危険性があるように思います。

ところで、政治家は面と向かって話される話を真実だと信じるから、余計に世論と乖離するというのは、すごく新鮮でした。
たしかに、大物政治家と言われる人の本なんかを読んでると、その類の話が山ほど出てきます。
ぱっと見では正しそうなんですが、その政治家が偉くなればなるほどまわりにはイエスマンしかいなくなり、本音が見えなくなる。
たしかに小野まささんのご指摘通りだと思います。

言葉の話についてですが、あれは小野まささんの実感でしたか。
私の場合は、特に本を読んでいるときに、言葉には貌があるいうのを実感として感じますね。
作者の実感が伴わない言葉は、お化粧しすぎな顔と同じですごく虚しいものです。
ひどい作者の場合には、あまりにも不細工な貌になっているので、言葉がかわいそうになってきます。
個人的には、小野まささんが「顔」ではなく「貌」という言葉を使っておられるあたりに、ああ、この人はわかってるなあって感じました。

ところで、そもそもサヨクの人たちは自覚的に売国しているのかなあ。
弱味をにぎられて脅迫されてるようなのは論外ですが、ほとんどの人たちは、頭の中が天然のお花畑なのではないかと感じることがよくあります。
小野まささんの話にもあるように、お上品な言葉ほど、実は毒をもってるんですよね。
自分はそんな風に地に足がついてない言葉に流されないで、現実に即してものを考えられる人間でありたいと思っています。
Posted by bach at 2006年09月03日 00:33
この人本当に日本人なのでしょうか?
このブログを見るとヒシヒシと反日思想を感じます。

http://blog.livedoor.jp/km_dhmg/
Posted by ROM at 2006年09月03日 05:09
>民主主義とは疲れるものなんです。
>ネットに勝る民主主義の教習所はない
けだし名言であると思います。
http://sinseihikikomori.bblog.jp/category/aho/
すでにご存知かもしれませんが、ブログ運営やネット言論について一読の価値があるサイトです。
人の褌で相撲をとるようで(ちょっと違うか)恐縮ですが是非ご覧下さい。
今後も更新を楽しみにしております。
Posted by 蛇足 at 2006年09月17日 02:47
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オーマイニュース:今日のキーワード
Excerpt: オーマイニュースってサービスが始まったみたいですけど・・・
Weblog: キーワードで見る今の旬!
Tracked: 2006-08-31 11:05

「危険」な愛国主義の波が日本を席巻?
Excerpt: ネットから消失する可能性が高いので、一括コピペ。 【FT】「危険」な愛国主義の波が日本を席巻 (1) 2006年 8月30日 (水) 09:34 (フィナンシャル・タイムズ 2006年8月2..
Weblog: 小事多論
Tracked: 2006-08-31 14:04

加藤紘一氏実家の放火で右翼団体幹部を逮捕
Excerpt:  終戦記念日に加藤紘一・自民党元幹事長の実家と事務所が全焼した事件で、山形県警は29日、腹部を切って現場に倒れていた右翼団体幹部堀米正広容疑者(65)=東京都新宿区歌舞伎町2丁目=を現住建造物等放火と..
Weblog: チェ・ゲリラの時事評論
Tracked: 2006-09-02 15:48

狙った女性をパーフェクトに落とす 地上最強!3ステップの法則
Excerpt: もし、あなたがメールアドレスを持っているならあなたは今から、82.9%の男性が一生知ることのない事実が8秒後に、あなたのメールボックスに届きます・・・限定458名に送る!女を口説くパーフェクトステップ..
Weblog: 狙った女性をパーフェクトに落とす 地上最強!3ステップの法則
Tracked: 2006-09-03 07:02

『偏狭なナショナリズム』を流行語大賞にでもしたいのかな? 〜加藤紘一さんの発言を拾ってみた
Excerpt: この人に限らず'''ナショナリズム'''ってのがスゴく悪い事のように語られている昨今です。 中国だの韓国だのって、ぼくから言わせれば、物凄い国家主義的..
Weblog: ラッキーカードでおk?
Tracked: 2006-09-04 13:02

便乗者たち
Excerpt: +++++++++++++++++++++++++++++++++  「親に注意されうっぷん」東武線に置き石の大学生逮捕  埼玉県警川越署は4日、同県川越市伊勢原町、私立大2年村上亮介容疑者(..
Weblog: 偕楽園血圧日記
Tracked: 2006-09-15 21:55
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