中道左派=リベラル退潮の理由 溝埋まられぬ旧左翼と市民運動
彼は「中道左派=リベラル」を自認する人に違いありませんが、彼には大きな誤認があります。彼はこう書き出します。
自民圧勝の総選挙は「中道左派=リベラル」の退潮を印象付けた。米国でオバマ大統領を支えたのはリベラルであり、フランスのオランド大統領は社会党だ。格差を生み出すグローバル市場主義に平等志向で対峙する中道左派はなぜ日本で支持を得られないのか。
海外のいくつかの国で左派が躍進しているのは事実です。しかしその政策はさまざまです。フランスの社会党は、かつて積極的に原発を推進し、今は法人税の大幅控除と公共支出削減を打ち出していますし、2010年に下野したイギリスの労働党政権はグローバリズムを推進し、対テロ戦争にも積極関与していました。そしてオバマ政権の政策は、前回書いたように自民党の政策と変わりません。
一口に中道左派(アメリカ流の言い方でリベラル)と言っても、各国ごと、またその時々により政策はそれぞれなのです。肝心なのは、中道左派たる大きな理念、軸足の置き方です。ではそれは何なのか?著者は言います。
リベラルの要素を平等社会・環境との共生・平和重視に置くなら、未来の党から緑の党まで、あるいは民主党の一部まで、多少の温度差はあっても理念は共通している。現実の政策では脱原発、反消費税増税、TPP反対、憲法9条改正反対などの国政の骨格である政策で足並みが揃っている。
だが組織の事情や過去のいきさつなど些細な対立で足並みが揃わない。
平等社会・環境との共生・平和重視?日本の格差の小ささは世界屈指ですし、環境基準の厳しさ、エコな生活ぶりも世界屈指です。そして半世紀以上どこの国とも交戦していない、世界でも稀有な平和国家です。
平等社会・環境との共生・平和重視を中道左派の要素とするなら、日本はそれらを愚直に実践してきた国なのであり、それを率いてきた政党は、他ならぬ自民党なのです。
小泉政権の一時期を除き、自民党は常に、公共支出と規制による社会コントロールを主眼として政治をしてきました。これは諸外国では、社民党の仕事です。世界基準で言えば、自民党は立派な中道左派政党なのです。
では自称中道左派な方々は一体何なのか?
ずばり彼らは急進左派です。例えば彼らの多くは愛国心を否定し、日の丸を手にして選挙応援するのは極右と決めつけているようですが、星条旗はためく米民主党の応援はもとより、今年行われたイギリスの市長選やフランスの大統領選でも、左派政党の支持者は国旗を手にして応援しました。


愛国心を排外主義と同一視して否定する中道など論理矛盾です。そんな勢力が国民的な支持を集められないのは当然であり、また些細な理由で分裂、内部抗争するのも急進派の宿命なのです。
今日本に必要なのは、自称リベラルこと急進左派の復活ではありません。中道右派の形成です。今回の選挙では、世界基準における保守の条件を備える「維新」と「みんな」が躍進し、比例選で両党合わせて自民の得票率を超えました。彼らを中心にして中道右派がまとまれば、中道左派の自民と対峙する二大政党制が完成するのです。
汚いおっさんばかりだった
革新勢力のくせに古く腐っている
>中道左派の自民と対峙する二大政党制が完成するのです。
そいつは願い下げですね。
経済政策という実利の分野にイデオロギーを持ち込まれるのは甚だ迷惑です。
経済政策というのは要するに調整です。
足りないときは増やす。多すぎたら減らす。
突き詰めればこの程度の話です。
それを「公共投資を増やすのは左翼だからダメ」
なんてやられたらその度に政権交代しなければなりません。
バカバカしい。
そういう連中がいるから我国やアメリカではまっとうなデフレ対策を実施できないのです。
幸いにして、我国においては三橋貴明氏・藤井聡氏らの活躍により
そういった経済政策のイデオロギーからの開放が進みつつあるような予兆が感じられます。
おそらくあなたの期待とは違った方向に進むと思いますよ。
世界屈指の分厚い中間層を作り上げましたよね
まあ金融右翼なる珍妙な言葉を作り出す山田厚史には思い至らないでしょうが
日本のほにゃららと、海外のほにゃらら
ここら辺をオリーブさんにまとめて欲しいです
自己否定になってしまう様な所には踏み込まない代わりに
現実逃避な成分が多くなって、結局反省も総括も出来ていない
いつもの左翼という感じ
仮にそうだとしても、自民党は土建業界や農協、医歯薬会といった特定の団体へ有利な政策を出し、見返りとして票をもらう
という利権の囲い込み=マイノリティ排除を行っていましたからね。
経済や外交手法などの見かけは左派のそれでも、実際は領主と領民の忠誠と恩恵による封建主義、貴族的な『統治方法』です。
自民党を中道左派と言うのは無理があります。もっと勉強しましょう。
自分は、三橋氏、藤井先生の論調に賛同するところなのですが・・・
現在の維新、みんながまともな選択肢であるかどうかはさておき、二大政党制というか、まともな別の選択肢はあってもいいというか、違うまともな意見がなければ、正しいと思われることも相対化出来ずやがて腐ってしまうと思うのです。
日本に二大政党制が馴染むかどうかは難しい命題ですけれど、正しい情報を得てから出すべき答えが一つでないなら選択肢はあってしかるべきかと思います。
日本では、あまり分かれなさそうな気もして、まともな複数の選択肢を示されても、多くが割れずひとつの選択肢を選ぶとかなりそうな気もして・・・
そうなら、そもそも日本には二大政党制はなじまないということになるんだと思うところなのですが・・
どうなのでしょう?今まで多くの人が正しい情報を元に、冷静に考察し選挙した事例は恐らく無いでしょうから、実のところまったく予想がつかないです。
ていうか、いったん左派が利権を確立してしまった東アジアにおいて、自民党はある意味では王党派みたいなもので、みんな・維新は共和派みたいなもんなのかねえ
政策があまりに非現実的で、理念には共感できても、行動を支持しようとはどうしても思えないのです。
地に足を着けて理想を追いかける左寄り政党があるといいですね。
そこを自民が担えるだろうという考えは目から鱗です。
小泉首相が人気があったのは、非常時の論理。国難にあたり、国民みんなが痛みを引き受け、一致団結して乗り越えようという求心力があった。でもそれは、困難を乗り越えた暁には、みんなで幸せになる、という願望に支えられていた。
小泉さんは賢いからその願望を否定することはなかったけど、脇で小泉改革のネタばらしをしたお調子者がいた。それがホリエモン。負け組みなんてほっといて、勝ち組だけがいい目を見ればいいんだという彼の行動に、自民支持層が反感を持った。だから彼は粛清されたわけだけど。
ネオリベ連中は小泉路線に戻れば人気が出るというけれど、小泉さんのような役者でないかぎり、小さな政府路線ではまた政権をあっさり失いかねない。
確かに自民党は、大きい政府を目指す中道左派という名称がピッタリですし、太陽を除く維新の会は、自由と自立、郷土への愛、人と国家の尊厳がメインテーマですから、小さい政府にベクトルがあって、中道右派と言えます。
民主以下は極左ですか。
どうりで分裂するわけだ、納得。
維新・みんなのような構造改革・小さな政府論者は、改革右派とでも言うべき存在で、急進左派とは方向性が違うだけで大差がないと思いますがね。まぁ、二大政党の一翼を担うには役不足だと思いますし、自民党に対する対立軸を出すには相当時間がかかるでしょうね。
マスコミもネット世論さえも、ある問題についてすぐに「右」「左」でとらえようとする悪い癖と言うか固定観念に縛られてます。
右左の発祥とも言えるフランス革命ではどっちが愛国者だったのか、ちょっと考えるだけでわかる話ですけどね
いい加減「右左」の二次元から三次元、あるいはもっと上の次元で考えられるようにならなければと思うのですが、それはとても難しいことですね
かつては、右派政党リクードと二大政党時代を築いたものですが、中東和平の
失敗から国民に見放され、いまや社民党なみの泡沫政党になってしまいました。
イスラエル全体が右傾化して、政局は中道右派カディマと右派リクード、極右
のイスラエル我が家が握っているのが現状です。
イスラエル労働党と日本の民主党の共通点と言えば、「中東和平」「脱官僚」
のような実現が難しいマニフェストを国民に「達成できる」と楽観的に伝えて
しまったことでしょう。
中東和平失敗後にイスラエルが公表したパレスチナ自治政府との交渉レポート
を読むと、お互いに相手が呑めない条件を付きつけあって交渉が暗礁に乗り上
げてしまい、それにパレスチナ人がシビレを切らして第二次インティファーダ
が発生してしまったことが良く判ります。
実現できると聞かされていた中東和平が「高すぎるハードルだった」と判っ
たときの国民の失望と怒りが労働党の致命傷になったと言えます。
その点では、実現できそうにないマニフェストを掲げて政権を取った民主党
も同じ。おそらく、今後の日本の政局はイスラエルのように中道右派、右派の
綱引きとなり、民主党のような中道左派政党は衰亡の一途をたどることでしょう。
ただ、現状のイスラエルが正しい方向に向かっているかと言えばそうではなく、
明らかに間違った方向に進んでいて、早晩かつての南アフリカのような人種隔離
国家になってしまうと思います。
リベラルが死んだのは小泉改革が非正規労働という差別待遇を大規模に肯定した時。
今の自民をかつての様な中道左派な政党と見るのは危険だ。
それを担っていた人材は、抵抗勢力としてほとんど放逐されたじゃないか。