2013年01月29日

肩書きはチラ裏を金言に変える

借金地獄に陥り破産の危機に立たされている南欧諸国は、金融支援と引き換えに社会保障費や公務員の大規模削減を強いられています。そんな国のひとつポルトガルで、アルトゥール・バプティスタ・ダ・シルヴァ教授は反緊縮を訴える論客の一人でした。

元ポルトガル大統領のアドバイザーであり、世界銀行の元アドバイザー、今はアメリカンのミルトン大学で教鞭をとりつつ国連の金融リサーチャーを務めるダ・シルヴァ氏は、去年4月にポルトガルの論壇に登場して以来大活躍で、知識人たちを前に講演を行い大喝采を受け、労組の指導者たちと会談し、テレビ、新聞で盛んにコメントを取り上げられました。去年12月にダ・シルヴァ氏のインタビューを掲載した高級ニュース誌「エスプレッソ」の記事は、ロイターを通じて世界に発信されました。

金融支援計画について再交渉しないとポルトガルは大変な社会混乱を招くと、南欧問題に取り組む国連の経済学者は訴えた。

土曜日に発売されたエスプレッソ誌で、負債に苦しむ南欧諸国を調査する国連開発プログラム(UNDP)のコーディネーター、アルトゥール・バプティスタ・ダ・シルヴァ氏は、ポルトガル支援は「非常に悪い結果」をもたらしており、計画について再交渉すべきと述べた。…

UN economist: Portugal needs partial debt renegotiation


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しかし、ダ・シルヴァ氏の肩書きはすべて偽りでした。国連はダ・シルヴァ氏との関係を否定し、アメリカのミルトン大学は1982年に廃校していました。また彼には経済学を学んだ形跡もありませんでした。ダ・シルヴァ氏は、過去2度詐欺罪で服役した前科を持つただの詐欺師でした。

The fraudster who fooled a whole nation: Portuguese media pundit exposed as conman

ダ・シルヴァは、精巧なニセの名刺と口の巧さだけで、ポルトガルの人々を8ヶ月もの間騙し続けたのです。

正体を暴かれたダ・シルヴァは言います。「私を詐欺師と言うのはたやすい。しかしなぜ金融資本家たちを詐欺師と呼ばないのだ!」。彼の主張は所詮は陳腐な金融マフィア批判にすぎませんでした。

しかしポルトガルの人たちは彼のチラ裏をありがたがりました。もしダ・シルヴァの肩書きさえ本物ならば、主張の質度外視で人々は彼に喝采しつづけ、チラ裏は政治を動かし、EUと世界をも揺るがしたかもしれません。そして残念なことに、ポルトガル人を笑える人は極めて少ないのです。

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この記事へのコメント
なるほど。
結婚詐欺師が「愛してる」と女性に囁いた。
よって、「愛してる」などとほざく奴は詐欺師である。
勉強になります。
Posted by   at 2013年01月29日 08:45
確かに。

肩書きがどうであれ、

「人々から泥棒して、カネをばら蒔けば、社会は良くなる」

なんて話は詐欺であることは、まともな家庭で育った人なら、誰でも気がつく。

そうでない連中が、必死に叫んでいるだけのこと。
Posted by muu at 2013年01月29日 18:52
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