それはさておき、「地方参政権認めぬ理由、本人のため」のエントリーで紹介した、アメリカ人日本研究家、トーマス・リフソンさんのコラムを読んでいたら、とても面白い記事を見つけましたので、今回はそれを紹介します。
それは、Anglosphere(アングロスフィア)という言葉についてのコラムです。アングロスフィアというのは、直訳すると「アングロサクソン文化圏」ということになります。この言葉は、以前「親日ネオコンたちの声」というエントリーで、アメリカと日本の文化の親和性を示す言葉として、アングロサクソン人に使われていた言葉です。「これからは日本を含むアングロサクソン圏の時代になる」というような使われ方をしていました。
ただ、なにぶんアングロサクソンという特定の民族を指す言葉だけに、なぜ日本がそれに従属するのだ?と反感を持たれる方も多く見られました。この言葉については、どこかでうまくそのニュアンスを説明したいと思っていたのですが、リフソンさんは、非常にわかりやすくその概念を説明してくれています。以下の訳文はもちろん逐語訳ではなく、どちらかというと「超訳」ですが、ニュアンスは伝わると思います。
アングロスフィアの時代
The Anglosphere rules
The Anglosphere rules
現代は、大事な問題をズバリと表現するのがはばかられる時代だ。特に人種や宗教について語るときは、まわりくどく自己卑下した態度をとりさえすれば良しとする風潮がある。
世界政治の現実について語るときも同じだ。どこの国のジャーナリストもこう言うだろう。「世界は超大国アメリカを頂点とする、悲しむべき一極化の時代であり、その他の国々は、二等、三等国に過ぎない。そのような状態は不自然であり、搾取的であり、不当な階層化であり、根源的に不安定だ。」同盟国のジャーナリズムにおいてもそうなのだから、我々の敵はより厳しい言葉を使う。
しかし真実はそうではない。
世界の未来は驚くほど開かれたアングロスフィアの国々、諸地域、街々、人々の手に握られている。そしてその連合には、誰でも加入することができるのだ。
アングロスフィアというのは、市場経済を軸とした体制、政府の役割とその危険についての哲学的な理解、そして活力に満ちたユニバーサルな大衆文化を共通の価値観とする精神性のことだ。それは、大衆に支持され、社会のエリートに嫌われるという特徴を持つ。
まず第一に、アングロスフィアというのは、夢見る者、未来を切り開く意欲を持った者に自由をもたらす一連の法体系、国家と社会のパラダイムのことを指す。それは、挑戦者たちに才能と努力によって得た代価を保証し、人間の尊厳と不可侵の権利を守ろうとするシステムだ。
数々の偉大な思想、戦闘、統治者、戦士、思想家、芸術家、そして普通の人たちの貢献により、人間の可能性と未来を切り開く力として、アングロスフィアは世界で力を得てきた。マグナカルタとアメリカ憲法。バーク、ロック、アダム・スミスとアメリカの建国者たち。ネルソン卿、ウェリントン、ワシントンにアイゼンハワー。エジソン、フォード、松下に豊田。シェークスピア、ビートルズ、J・K・ローリング、手塚治虫にジョージ・ルーカス。これらすべての人々は、法の下に保証された思想、文化、自由の体系としてのアングロスフィアを豊かにしてきた人々だ。
自由な思想の探索により得られるテクノロジーは、アングロスフィアの産物であり、人間の自由と可能性を広げてゆく。自動車、飛行機、映画、そしてテレビは世界を変え、これからも変えてゆく。もちろんこうしたテクノロジーは、国家により規制されることもある。しかし、水はせき止めても下流へと下ろうとする特性を失わないように、アングロスフィアへの流れが止まることはない。自由は、ある程度の量が放たれれば、自然の力となるのだ。
言うまでもなく、インターネットはアングロスフィアの技術と文化が生んだ最新のツールである。フランス人は、「ル・クリック」などといったおかしな言葉が浸透しないように、フランス語風のコンピュータ用語を造ることに必死だ。民間の力でネット上で公開されるようになったアメリカ議会図書館に対抗して、フランスは、政府の力でフランス国立図書館のウェブ公開を計画している。「大きな政府」によりアングロスフィアを模倣しようとする試みだ。
さて一方でアングロスフィアは、アングロスフィア的社会を機能させるための政治的、倫理的、経済的、文化的自由を守るために、政治、そして最近は軍事同盟としての性格を強めている。
アングロスフィアのメンバーは誰だろう?中心にいるのは先導者としてのアメリカと、その文化と帝国により世界にアングロスフィアを広めたイギリスだ。他のメンバーはオーストラリア、日本、インド、イスラエル、台湾。そして軍事的な貢献は少ないが、シンガポール。少し離れた位置にいるのが香港とカナダだ。アングロスフィア的な部分とそうでない部分で揺れている国としては、オランダ、南ア、ニュージーランド、コスタリカ、マレーシアなどがあげられる。
アングロスフィアに相対する国家体制であっても、ジェット旅客機とインターネットの力により、個人単位でアングロスフィア文化に参加することもできる。彼らは、台地を浸食する水のように、アングロスフィアに対抗する勢力を浸食していく。
アングロスフィアのメンバーとなる条件は、大英帝国の植民地に含まれていたか否かを問わない。しかし、アメリカかイギリスに対する軍事的敗北と占領により、それが促されるという面はある。肝心なことは、古くからの伝統に根ざすルールや習慣、考え方が、アングロスフィアのルールと結合できるかということで、これはしばしば、悲惨な反動を呼ぶことがある。だからこそ、軍事的敗北や占領といった強制的措置が、アングロスフィア化への道をスムースにすることがあるというだけのことだ。
ある部分強制的に、ある部分は自らアングロスフィアへの道を歩んだ国の輝かしい例は日本だ。1945年の敗戦で、日本は社会に残っていたアングロスフィアに反する価値を強制的に捨てさせられ、絶望的な状況を改善するために、アングロスフィア的な体制と文化を取り入れるに至った。しかし日本の場合、敗戦だけがその理由ではない。
19世紀の日本は、世界の一等国になるために懸命に努力した。明治維新は、自由と進歩を取り入れて日本を近代化するためになされた。そしてその過程で、日本はイギリスとアメリカの体制に親近感を感じて取り入れ、それは、大恐慌による貿易の制限と、西欧の人種偏見と姑息な外交に刺激されて、軍国主義が台頭するまで続いたのだ。日本にはアングロスフィアを受け入れる素地があった。日本人は、アングロスフィアが自分たちに向いていることを知っていたのだ。
20世紀末から21世紀初頭にかけて、日本はアングロスフィアの中心勢力になりつつある。有志連合の一員として一歩一歩再軍備を進める一方で、自由経済を阻害してきた規制を次々に廃止している。文化面でも、英語から派生した単語が日本人の日常語になる一方で、双方向的に、アニメとマンガは世界中の若者文化に欠かせないものになっている。
世界の紛争のほとんどは、アングロスフィアの興隆とそれに対する反抗という図式で読み解くことができる。イスラムファシズムとテロは、9世紀に成立した神権国家的価値観を脅かすアングロスフィアへの抵抗として見ることができる。アングロスフィア登場以前に世界を席巻したイスラム文明への郷愁が、彼らの怒りと屈辱を倍加させている。
東アジアにおける中国の台頭も、劣った文明と馬鹿にしていたアングロスフィアに、中国の無力ぶりを見せつけられたアヘン戦争時代の借りを返し、中華帝国としてアジアに威を振るった時代を再現しようという試みと見ることができる。
私のマイクロソフトワードのスペルチェック機能は、「アングロスフィア」という単語を認識しなかった。しかし、現代を読み解くためのアングロスフィアという概念は、これからより必要になってくるはずだ。
法の下での自由を大切にし、異文化の優れた面を柔軟に吸収する日本の文化は、21世紀の世界を切り開く価値観だと言われることがあります。アングロスフィアという概念は、まさにそういう価値観を、アングロサクソン側から見た時の呼び名なのではないでしょうか。
アングロスフィア的価値観ですべてが解釈できるとは思えませんし、それ自体アングロスフィアと相容れない態度だと思いますが、リフソン氏のコラムの冒頭で述べられているような薄っぺらな世界観に対して、ひとつのオータナティブを提供するものだと思います。
「報道ステーション」という番組でございます。一応。
バルト海沿岸の奥深い田舎から(バルト諸国の方々、失礼!)遥々遠征して来て「文明の中心」を征服したと思ったら、何故かワザワザ僻地の島まで出向いて行って其処に住み着き、更には七つの海を席巻し「日没無き帝国」を築き上げてしまったのですから。
しかも、そんな彼等がもう千年近く「異民族」の王様を戴いているのですから、これが不思議でなくて何でありましょう?
これ亦あまり関係ない話なのですが、「アングロスフィア」なる言葉を見て、「インド−ゲルマン語」という言葉を思い出しました。
なんでもドイツでは他国で「インド−ヨーロッパ語」と呼ぶものを、何故かその様に呼ぶのだそうです。
きっと「西欧(或いは近代)文明」を象徴する一番身近なキーワードとしての「アングロ(サクソン)」であり「ゲルマン」なのでしょうね。
確かにちょっと癇に障るという気持ちも解るのですが、そう目くじら立てる程の物ではないと思うのですが。
かつてのVHSベータのビデオデッキ戦争だ。単独一社では開発・販売・市場の独占ができない。各社は同盟戦略により有力企業に群がり陣営を組んで争う。
アメリカはワールドゲームに一国では対処しえぬので、同盟戦略で望もうとしているのだろう。そのメンバーに日本が入っている。ある意味光栄と言っていいだろう。
でも、、、、こういう論文でアニメや漫画、手塚治虫の名前が出るとは思わなかったな。
しかしこういう態度がかえってアメリカの野望を遠ざけているのも事実。世界は一つではないし甘くもない。
日本はもっとしたたかに同調する振りをしつつ、
いい意味で八方美人でいくべきだ。
日本はアングロスフィアの時に暴力的な潮流に歯止めをかけつつ、一番美味しいトコロをちゃっかり攫ってゆくぐらいの強かさが欲しいですね。
まずは外交力を磨く。これに尽きます。
考えすぎかも知れないが「アングロスフィア」が特定の民族や地域に拠らない言葉であるならば、何故、フランスやドイツの名前が「注意深く」まるで食べ物に入った小石を箸で摘み出すかの様に取り除かれているのだろうか(上の記事にフランスは出てくるが対抗勢力の様な描かれ様)。フランスやドイツは自由経済と法治に基づき、人間の思想や表現の自由を肯定する文化社会の一員ではないとでもいうのか? そんな訳は無い。そこに何かいやらしい意図を感じる。
リフソン氏は意識していないのかも知れないが、開かれた輝かしい社会を語る、その明るい口調の裏に、味方を値踏みする冷酷で醒めた視線と「いや君は仲間だよ。有難く思い給え。」という傲慢な微笑を感じるのである。
僕は「アングロスフィア」の意味するところは、自由主義でソコソコ豊かな民主国家が目指し実現している極めて普遍的な価値観に過ぎないと思っている。別に英国や米国が先鞭を付けずとも、ある程度の豊かさを獲得した社会は、自然にその価値観に向うのだと思っている。だから少々恩着せがましく感じる。
また、そういう普遍的な価値観を共有する一方で、我々の社会は互いに非常に異なるのだ。正直な処「勝手に仲間と思わないでくれないか?」というのが感想である。僕が「アングロスフィア」という言葉で連想する英米(主に米国で顕著)の文化社会的傾向は、恐るべき資源浪費癖と軽率な暴力癖である(暴力を振るった後で過剰に補償する偽善的性向もいやらしい)。彼等の特徴は一言で言えばズバリそれだ。彼等はこの2つの文化社会的欠陥を治療してから立派なことを云って貰いたい。
友達としてならともかく、戦略的なパートナーとして選ぶなら間違いなく英米である。
ランドパワーとシーパワーとかの理由ではない。
僕が思うに、フランス人やドイツ人は理性の民である。理性的な彼等は、如何なる問題でも、どうすれば一番良いのかを理性に基づいて一生懸命誠実に考え抜くのだ。一方、米国人や英国人は経験の民である。怠惰な彼等は、如何なる問題でも、過去の経験を参考にして適当に処理するのである。
そして人間の理性ほどアテにならないものはない。
考えに考え抜いて、トンデモな結論に流れつきかねないのがフランスやドイツなのだ。故に、これらの国は時々奇矯な国際的行動を取ることがある。そして9割方は経験の云う通りにしてれば、人間大きく間違うことはない。故に、英米は概ね妥当に振舞うのである。
ちなみに、感情と電波の民が隣に居るが、
決して戦略的なパートナーとして結んではいかん。
いかんよ。
フランス、ドイツを始めとする「大陸ヨーロッパ」が入っていないのは、特に90年代以降、両国は統制経済を指向しているからです。アングロスフィアなどという「乱暴な」言葉を使うのは、そもそも保守の人たちですが、英米対大陸ヨーロッパの対立は、単にイラク戦争の支持、不支持を越えて、かなり根源的な世界観を巡る問題です。アメリカの民主党が大西洋を向くのに対して、共和党が太平洋を向く傾向が見られるのは、そのあたりにも理由があるのかもしれません。
>ボートに寝そべっている人が, 自分の足で
>富士山を覆い隠す
>ようなシーンがしばらく流れていて,
>最後にサムソンと字幕 が 浮かびあがる
クライン孝子の日記
http://www2.diary.ne.jp/user/119209/
ちょっと歴史の浅いアメリカさんらしい考えかたかなって思いますね。
ほめてもらってるんでアレなんですが・・・
この言葉がノスタルジックに響くほど今のアメリカは変質しています。
まず進化論の教育上の問題。
http://sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?file=/c/a/2004/11/30/MNGVNA3PE11.DTL
です。
evolutionism vs. creationism の論争の歴史は長くcreationism(主流は神が創造したとは直接言いませんが知的なデザインーつまり結局は神なんですが) は様々な法廷闘争、地域運動をとうして進化論に対するカリキュラムとして確立を試みてきましたしたがブッシュ政権の元で急激に勢いを増しています。
> アングロスフィアというのは、市場経済を軸とした体制、政府の役割とその危険についての哲学的な理解
またブッシュ個人は核細胞リサーチに対して一貫して消極的な態度をとっています。もちろんプライベートセクターには口出しできませんが公的資金によるバックアップには拒否権発動も辞さない構えです。
またキリスト教会の同性愛者にたいする抑圧も単純に遺伝子の問題であるという科学的理解があればその差別主義の根拠は全く無意味であるはずですがブッシュは憲法改正を試みたほど同性愛者の社会的地位の向上に対抗しています(まあストレートの人間には何の関係もない話なんですが)。
これらすべてはブッシュのクリスチャンイデオロギーの反映である事は疑う余地がありません。科学より宗教が先にくる「政府の役割とその危険」についての認識は全くないようです。
ガリレオと教会の関係をみるまでもなく何時の時代でも宗教は「人間の自由と可能性」を抑圧する態度を取ってきました。
もちろんアル-ゴアはインターネットを「発明」しなかった。しかしインターネットがアメリカで1993-2001のクリントンーゴアの政権下で開花したのはあながち偶然ではなかったと思います。
そしてアメリカの科学的主導権の衰退です。
http://www.washingtontimes.com/op-ed/20050717-093342-2847r.htm
これによると年間に「中華帝国」は10,000人の科学関連博士号取得者を輩出しているとのべられています。
ブッシュ政権の8年間がアメリカの将来にどのような影響を与えるかは長期的な観測の結果を待たなければなりません。
しかしアメリカが「頭」で世界を征服した時代は終わりを告げ「腕」だけにたよって世界を牛耳る時代にシフトしつつある兆候はあると思います。
p.s.
日本は現在のアメリカに比べてキリスト教イデオロジーの影響がないだけ(まあ別の宗教の影響はありますが)自由な発想ができる環境にあると思います。Thomas Lifsonさんには精々ご自愛くださいと申し上げたいです。
アメリカが「頭」で世界を征服した時代って、具体的に誰が大統領のときですか?
>特に90年代以降、両国は統制経済を指向しているからです。
統制経済とまで云えるでしょうか?
政権党の左右で言えば、フランスはここ30年近くフラフラしていますが、経済政策的にはミッテランが80年代初期に大コケして以降、計画経済志向は廃れていたはずですし、ドイツは90年代末まで右派でした。そもそも、基本的には、というか、各国民の実感としては変わらず自由な市場経済を維持し謳歌していたと思います。厳密な事を言い出すと日本も真の自由経済であったかなど怪しくなって参ります。
故に『アングロスフィアなどという「乱暴な」言葉を使うのは、そもそも保守の人たちですが』対イラク政策等において、単純に自分達の味方をしたか否かで分けている様にしか思えません。
僕は日本が米国保守派の忠実なパートナーであることに概ね賛成なのです。その上で、ことさらに自己を美化する認識は危険だと考える者です。人間は自分が単にエゴ(安全や幸せとも云えます)を追求する者であり、世界の進歩とかに寄与してる訳ではない、ある意味「悪」とさえ呼ばれかねない存在である事を認めた方が健全なのです。自覚的善人ほど始末の悪い者はありませんから。
米国民主党と共和党の違い。
民主党:日本を叩いて金を奪う。
共和党:日本をおだてて金を奪う。
最近、米国の日本への「よいしょ」が激しくなっているような。イラクで世界から非難浴びたし、
フランス、ドイツ、ロシア、中国は内心面白く
ないと思っているのはよくわかってるだろうし。
言いたいことはたぶん、「昔はいろいろあったけど、仲間だよな〜間違っても中国サイドに行っちゃいかんぞ〜東アジア共同体なんぞ認めんぞ〜
韓国みたいになっちゃいかんぞ〜」ということでしょうか?
まあ小泉さんも郵便貯金差し出すつもりだし、世界GDP2位の日本と米国の同盟関係はますます固くなる?戦前は日英同盟の解消がその後の破局につながった。日米同盟解消を一番望んでいるのはやっぱり中国なのかな?
>韓国みたいになったいかんぞ〜」
アングロスフィアのメンバーの中に韓国は含まれてませんね。見事なまでに外されちゃっています。わかり易いですね。
>小泉さんも郵便貯金差し出すつもりだし、
パウエル前長官も来日して、しっかり郵政民営化改革を応援していましたね。微妙。でも、本当にアメリカに差し出すことになるんですか?
>人さん
ご紹介の記事は、7月19日の日記ですか?
宣戦布告じみていますね(笑
富士山を知らないアジア以外の外国でそのCMが流れても、多くの人は気が付かないで「風情のあるいいCMだねぇ。」と好評を博して終わるんでしょうか?悔しい思いをするのは日本人だけで、日本人が腹を立てるのをを見てサムソンは心密かに喜ぶと。非常に陰湿な遊びというやつ。気持ち悪っ。
アングロスフィアと、それと相容れない陣営。例えば、勝手に名前をつけるならば、イスラムスフィア、ロシアスフィア、ユーロスフィアのような。
アメリカはイランやロシアの「民主化」を否定的にとらえていますが、それはアングロスフィア的な民主化ではなかったからではないでしょうか。イランはイスラム的に、ロシアはロシア的に民主化し、一方、既に民主主義国家群であったEU諸国も、アメリカとは擦れ違いを続けているように思えます。
対立陣営をどう区分するかまだあやふやですが、この視座はわかりやすいものになるかもしれませんね。
> アメリカが「頭」で世界を征服した時代って、具体的に誰が大統領のときですか?
具体的な政権の名前はあげれませんが宗教的イデオロギーの影響が少なかった全ての政権ーつまりブッシュ政権以前ーとしておきます。コンピューター、インターネットにしぼって述べると2000年以前は少なくとも米国は優位な立場にあったと思いますしインターネットはUCLAが先導したARPANETに原型があると言われています。現在は相対的に米国以外が追いついてきたとも言えるかもしれませんが。
そしてインターネットと同じポテンシャルが期待される遺伝子工学について米国は果たして主導権を握る事ができるでしょうか?
ネットスケープ、SGIの創設者であるジム-クラークがブッシュ政権の細胞リサーチの立場に抗議してスタンフォード大学への献金を取りやめると憤慨したというエピソードがあります。
これは彼がスタンフォード大学在職中ににコンピューター、インターネットの開発に公費の注入ががどれほど有利に働いたか、また逆にブッシュ政権の核細胞リサーチに対する態度に失望していることを象徴していると思います。
ジョブスによるアップルの成功に象徴されるシリコンバレーの活性化はヒッピームーブメントに象徴される自由な70年の西海岸の文化が影響していると言われています。
現在の宗教イデオロギーで全ての政策が決定されるようなブッシュ政権の元では科学分野でアメリカが主導権を握ることは難しいと思います。
台湾の古老達の言われる「日本精神」の"日本"みたいなものだと思えば良いのかな?
中華思想に対立する「概念としての"日本"」であるように。
欧米に対応するのは亜細亜でしょうが、逆にアングロに対立する言葉ってなんでしょうね
ちょっとまて。
インドもさることながら、この位置に
イスラエルって違和感あるんだけれど。
逆にカナダがそこまで離れているかな?
>インドもさることながら、この位置に
>イスラエルって違和感あるんだけれど。
かなり前ですが、研究室の先輩に『中近東の国は分けがわからない。例外がイスラエル。あそこだけは普通に話して普通に理解出来る』と言われたことがあります。特別な歴史と文化はあるけれど、こと契約という面に於いて信頼出来るしね、とも。
エジプトに留学していた先輩が言っていたことですが「たとえば友人がすっからかんになったら、彼は僕の家から何でも勝手にもってゆく。でももし僕がすっからかんになったら、彼は僕を何としてでも助けてくれる。それがエジプトの国民性みたいだ」と。
この感覚自体は、決して悪いものでは無いと思います。しかし国際的にこれをやられたら他国は堪ったものではないでしょう。
アングロスフィアのメンバーとして挙げられた国というのは、自国の判断基準を持っており、尚且つ異なる基準を持つ国との交渉の際に、相手に対して自国の判断を説明つつ相手に合わせて調整することが可能である国ではないかと思います。また、そうやって結ばれた約束を守る義務がある、と、知っている国である、とも。
そういう意味で、イスラエルやインドがここに挙げられるのは、妥当かな、と思います。
……確かに、何でカナダが離れてるのか、ちょっと不思議に思うんですが。
そうですね。イスラエルに関しては、とにかくウラで変な情念が渦巻きまくっていて、何か陰謀論があると必ずイスラエルが絡んでくるという始末です。メディアの伝え方も一面的過ぎますし。まあいろいろおかしな所はあっても、偏見の眼鏡を外してみれば、おっしゃる通り普通の議論ができる国なのではと思います。
それとカナダですが、カナダというと、アメリカとイギリスに挟まれて、まさにアングロスフィアのど真ん中という気がしますが、それだけにちょっと違うようなんです。アメリカとは違うカナダというアイデンティティを確立したくて、大陸ヨーロッパ的な統治、経済システムを指向し、何かというとアメリカの足を引っ張ろうとして、アメリカの保守からは白い目で見られています。極端に言えば、日本にとってのプチ韓国みたいな感じでしょうか。
それで何となくイメージを掴むことができます。
日本に対して、支那・朝鮮と併せて「同じ儒教文化の国だろう」とか、漢字を使っているのだから「同文同種だ」などと言われた時に、「それは違うだろう」と反論するのと類似した感覚かも知れませんね。
確かに、イスラエルは、中東では唯一、民主主義や政教分離・法治主義が曲がりなりにも成立している国ですし、他方、フランスやドイツに対する反発というのは、最近のイラク情勢に対応したものというより、おそらくは伝統的なもので、ある種の思考方法に対する違和感(観念やイデオロギーが優越するが、実際の行動とはズレがあるといったイメージでしょうか?演繹法と帰納法と言ったりもしますし)があるのかも知れませんね。
また、以前知人から聞いたことがあるのですが、イギリスの庶民は一般の日本人と同じく、イデオロギー的発想に懐疑的で、なかなか受け入れないという性格があるそうですね。
>アングロスフィアというのは、市場経済を軸とした体制、政府の役割とその危険についての哲学的な理解、そして活力に満ちたユニバーサルな大衆文化を共通の価値観とする精神性のことだ。それは、大衆に支持され、社会のエリートに嫌われるという特徴を持つ。
はぁ?アメリカと真逆じゃないですか。イギリスと真逆じゃないですか?資本主義経済と言うのは必然的に一握りの超エリートと惨めな大衆を生み出すものです。その大衆の不満の捌け口として(先ず間違いなく)捏造された事件が911(ポルシェじゃないよ)であり、自分の国の崩壊を他国に責任なすりつけてパンドラの箱を開けたのが他ならぬアメリカとイギリスじゃないんですか?彼らはどうしてアフガン、イラクの大衆に指示されないんですか?このリフソン氏の説とは真逆にしか思えませんが・・・
>まず第一に、アングロスフィアというのは、夢見る者、未来を切り開く意欲を持った者に自由をもたらす一連の法体系、国家と社会のパラダイムのことを指す。
正にその通りですね。現在のイギリスはイングランド原住民を征服したノルマンディー公の子孫であり、アメリカは原住民を虐殺しまくって西部開拓した連中ですからね。夢見る?未来を切り開く?こいつらのやってる事は原住民を虐殺しまくってその上に乗っかってるだけでしょ?お綺麗な言葉で言いつくろうのは止めて欲しいですね。きちんと書くべきです。アングロサクソンとは常に多民族を侵略してきた民族だ、と。
>明治維新は、自由と進歩を取り入れて日本を近代化するためになされた。そしてその過程で、日本はイギリスとアメリカの体制に親近感を感じて取り入れ
アフォですか?明治維新の際に作られた憲法はプロシアを模範としています。皇帝独裁体制です。全然イギリスもアメリカも関係ありません。彼らから学んだのは精々軍事学じゃないんですか?政治は関係ありません。警察制度もフランスから学んだものです。
一体この天才的なアフォは誰なんですか?デマこきまくって日本人を洗脳する積りなんですか?アングロスフィア?イスラム教徒にテロられまくってるだけの大馬鹿主義でしょ?しかもそれに対処できない。こいつの言ってる事はまるで信用出来ないのはわしだけですか?
しかし「アングロスフィア」という言葉の語感自体は発言者自身の国内向けの言葉ではありますね。日本に広く紹介されるときはもう少しなじみやすい言葉になるといいですね。
こういうキャッチフレーズは「人権擁護〜」「市民〜」というように対岸の立場の方々の方がうまいですね。まあ伝える側のマスコミが片寄っているだけなのかもしれませんが。
ちなみに私のブログは「親米&タカ派、自由帝国主義の世界政治論」として人気のブログランキングにも登録しています。
チャイナシンドロームという言葉も、別の意味で使いでがあるな。
>有志連合の一員として一歩一歩再軍備を進める一方で、自由経済を阻害してきた規制を次々に廃止している。
ここらへんはまだまだ米国内では評価されてないと思います。湾岸戦争の時のような酷い軽蔑がなくなっただけで、頑固な日本にイライラしてるのでは?
>アングロスフィアに反する価値を強制的に捨てさせられ、絶望的な状況を改善するために
日本は基本的によほど危機的な状況に陥らない限り、変化を望まない民族だと思います。先のシンクロじゃないけど、普段は極力海外ニュースはのほほんとした話題ばかり取り上げて、相変わらず平和主義に固執しているように見えます。
「日本は海の向こうからやってきた人間によってしか変わらない」
次にやってくるのは?中韓とかはごめんこうむりたいですね。
時間があれば、現在発売中のワールドサッカーダイジェスト(似たような雑誌がけっこうあるのでご注意を!)=奇しくも学会信者のロベルト・バッジョが学会カラーのキャプテンマークをつけてる写真が表紙のヤツ、のP80を立ち読みでもしてみてください。
現在はバイエルンのスタッフとして働いている、親日&親アジアの元ジャナーリストが、韓国サッカー協会の汚い工作活動について触れています。
あらためて韓国という国の下劣さに呆れられること受け合いです。
そんなの時代の風の吹き具合によって風見鶏のようにくるくる変わるものでしょう。
「聞いておく」程度にしておいた方が良いのではないでしょうか。
アングロサクソンの冷徹な支配者意識はそんな甘いもんじゃありませんよ。
国家は冷徹な打算でしか動きませんし、利己主義の権化なようなものです。
日本経済が繁栄しすぎればプラザ合意を飲ませ、グローバリゼーションの構造改革を押し付ける。
アジア経済が台頭してくればアジア通貨危機を仕掛けて冷水をぶっ掛ける。
アングロサクソン・ユダヤ連合は自分達を超えない従順な子分を求めているだけです。
それでも出来るだけ対等になるべく、自立した国家像を描き、近づける努力をしていく他にありませんな。
戦略的パートナーとしては今のところ、アメリカが最重要国なのは同意しますが。
特に↓のような認識がアメリカ人のリフトンさんから出てくるとは思いませんでした。
>大恐慌による貿易の制限と、西欧の人種偏見と姑息な外交に刺激されて、軍国主義が台頭するまで続いたのだ
あとakimitsu_hirose氏のコメントが気になったので長くなりますが書き込ませてください。
>>明治維新は、自由と進歩を取り入れて日本を近代化するためになされた。そしてその過程で、日本はイギリスとアメリカの体制に親近感を感じて取り入れ
>アフォですか?明治維新の際に作られた憲法はプロシアを模範としています。
明治22年 大日本帝国憲法は発布されました。
この憲法は国民のためと言うより、先進諸国に日本は先進国だ、と認めてもらうためにつくられたんだと思います。
明治22年までの近代化は、色々な先進国(もちろんイギリス、アメリカ)を見習っておこなわれたでしょう。
それからイギリスは「憲法」が無く「慣習法」です。
ですから文章による憲法があったなら、イギリスを真似ていたかもしれないと思います。
なぜなら、同じ立憲君主制だからです。
なので、akimitsu_hirose氏が、
>皇帝独裁体制です。
となどと、日本が天皇独裁体制だったかのように言うのは大きな誤りです。
日本は立憲君主制でしたから天皇が独裁者ではありえません。
明治天皇は日露戦争の時、「朕の戦争にあらず」とおっしゃったそうですが、戦争は行なわれました。
昭和天皇は「自分は常に立憲君主制における天皇であろうとしてきた」と言った上で「ただ2回だけ226事件の時と終戦の時だけそれを破ってしまった」おっしゃったそうです。
(つまり、他に決断をする人がいなかった時だけ)
天皇が独裁者だったのは、奈良時代ぐらい・・・でしょうか???
初書き込みでの長文、すみません。
社会主義経済の間違いでしょうw旧ソ連や一昔前の中国、現在の北朝鮮こそが一握りの超エリートと惨めな大衆に分かれた代表的な国家でしょう。
内容には賛同できるのですが、私の中の偏狭なナショナリズムはアングロスフィアと言う単語に難色を示します。