2005年09月01日

あれで泣けるか

先日テレビで、「広島昭和20年8月6日」というドラマを見ました。<番組ホームページ

放送前に放送された番宣で、被爆前の原爆ドームを再現したことや、CG合成で再現した当時の町並みなどが紹介されていて、興味をかき立てられたのです。

コマーシャルで使われていた、「こんな戦争誰が始めたん!」というセリフなどからして、どんな傾向のドラマになるかは予想していました。しかしそれはそれ。おかしな所には目をつむって、良いところを評価してやろうという気持ちでチャンネルを合わせました。例えサヨク臭漂うドラマであっても、泣けるドラマなら泣いてやろうというつもりでした。

ところが全く泣けませんでした。

時代考証の甘さや恣意的な設定について踏み込み始めるときりがないので、ここでは触れません。泣けなかったのはそれ以前の問題です。あのドラマから、再現した原爆ドームを取ったら一体何が残るのか?中学生でも夏休みの課題に書けるような、隙だらけで何の工夫もないお涙ちょうだい劇です。ただやたらと制作費をかけたことしか伝わってこない、金満家の道楽です。

見終わった後、何かに似ている気がしてひっかかっていたのですが、昨日気付きました。運転免許更新の時に見せられる、交通安全ドラマにそっくりなのです。飲酒運転した人が死亡事故を起こし、交通刑務所に収監されて、自分を含む多くの人の人生が滅茶滅茶になるという類のドラマです。あれはとにかく、飲酒運転は恐ろしいことだという印象を植え付けるためだけに作られる教育素材で、その他の要素はその目的に従属する道具に過ぎない似非ドラマです。

教育素材は教育素材として別に構わないのですが、そんなものに日本を代表するテレビ局が大金をつぎ込み、感動大作と銘打って大人が視聴する時間に誇らしく放送するとなると、日本の文化レベルに関わる由々しき問題です。

ナチスの犯罪を深く反省していることで知られるドイツでは、かつてはナチスを人間として描くことはタブーでした。しかしここ数年大衆レベルで、単純な善悪を乗り越えて、あの時代を見つめ直そうという気運が高まっています。この夏日本で公開された、ヒトラーの最後を描いた映画「デア・ウンターガング」もそうですし、今年の春にはテレビでも、ヒトラーの親友だった軍需相、アルベルト・シュペーアを描いた、「シュペーアと彼」という重厚なドキュドラマが放送されました。

それらに共通するのは、余計な演出を極力省いて事実にこだわり、見る者に判断をゆだねる姿勢です。これは善いこと、あれは悪いこと、とはっきり色分けして、見る者をひとつの結論に辿り着くようにし向けるのが子供向けの教育素材なら、ナチスの重鎮たちを弱さを持つ生身の人間として描くそれらのドラマは、大人の観客を前提としています。見る人によって意見が分かれ、一歩間違えばナチスの美化につながりかねないこうしたドラマは、十分な知性と判断力を備えた、成熟した観客を前提としてはじめてできるのです。

その意味では、「広島昭和20年8月6日」は、明らかに子供としての観客を前提として作られています。そこには、見る人それぞれの判断力が介入する余地はなく、戦争=悪、軍人=悪、庶民=善、朝鮮人=犠牲者という結論にしか辿り着きようがありません。

しかし、ドイツにできることがなぜ日本にできないのでしょうか。日本の大衆はそんなに子供でしょうか。日本人には物事の善悪を自分の頭で判断することができず、この程度の作り物を「感動ドラマ」としてありがたがる程度の知性しか備わっていないのでしょうか。

そんなわけはありません。

あの程度の教育素材を恥ずかしげもなく堂々と制作できるのは、作り手側が、視聴者の知性をバカにしているからに他なりません。日本の民衆は、右を向けと言えば右を向き、左を向けと言えば左を向く愚かな子供なので、知性あるエリートが教え導かなければ道を誤ってしまう、というわけです。

「広島昭和20年8月6日」という教育素材の制作者たちのそうした姿勢は、番組のサイトに端的に現れています。

放送を見てしばらくした後、この「ドラマ」に対して他の人たちがどんな感想を持ったのか興味があったので、ドラマのサイトにある、「ご意見、ご感想」というコーナーを覗いてみました。

ところがそこにあるのは、「感動した」「涙が止まらなかった」という賛同の声ばかりで、批判的な意見はひとつも見あたりません。少し前に、NHKが日韓関係についてネットで意見を募ったところ、韓国の態度を批判する意見が大勢を占めたことがありましたが、「オモテの世界」に比べてポリティカル・コレクトネスを疑う傾向が強いネットの世界において、あのような教育素材を一様に賞賛するというのはあり得ないことです。

すると案の定、書き込みにおける同意文書のところにこんな但し書きがあります。

スタッフの判断によりメッセージを掲載しないことがありますが、掲載されなかった理由等のご質問には一切応じかねます。


ぼくもブログをやっていると、当然ながら批判的な意見がたくさん投稿されます。読むのがつらくなるときもあります。しかし、ネットという自由な社会で活動するエチケットとして、どこからどう判断してもスパムとしか思えないコメント以外は、消去すべきではないと考えています。

もちろん、他人の意見を聞かないという選択肢は存在します。ブログであれば、コメントもトラックバックも受け付けないようにすればいいだけのことです。そうすることで、そのサイトを訪れる人たちも、管理者の姿勢を見極めることができます。

しかし、他人の意見を受け入れるフリをしながら、自分の意に沿わない意見を削除するのは最悪の態度です。だったら最初から「ご意見、ご感想」など求めなければいいのです。広く意見を求めるフリをしながら、自分たちの気に入らない意見を捨てて居直るだけでも傲慢ですが、賛同する意見一色でページを埋め尽くせば大衆を騙せると考えているところが、まさに大衆をなめていることの現れです。こうした態度と、「広島」に透けて見える視聴者を見下した傲慢な制作態度は完全に一致します。

抗議の電話でも受けているのか、昨日、今日と、多少は批判的な意見を載せるようになりましたが、今さらとても信用できません。所詮は「フェアに意見を載せている」という態度を装うためのアリバイに過ぎません。

こんな選民思想を持つ人たちに、薄っぺらな教育素材の道具にされてしまった犠牲者の方々が、憐れでなりません。

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この記事へのコメント
見ませんでした…(w

冒頭でも少し述べていらっしゃいますが、私の場合
「こんな戦争誰が始めたん!!」−「お前等だバカヤロウ」
と回路がつながってしまいまして。
いい加減、「戦争は国や軍が始めたこと、私たち罪のない民衆は被害者」という図式で語るのはやめて欲しいものです。まあ『見てない』のだから私には何も語る資格はないのですが。

しかし、「国事行為は政府のする事。それに対して国民である私には一切責任はない」
「私は反対しているから責任はない」
という理屈は国内のあらゆる場所で罷り通っている様に見えます。
例え意に染まぬ決定であるとしても、政府の行為は全て国民の意思に基くもの。
この意識がなければ、政府の行動をチェックする事も、また冷静に「戦争」を振り返る事も不可能でしょうね。
Posted by Rider at 2005年09月01日 11:10
いつもこのブログを拝見させていただいております。
ありがとうございます。

ご意見に全く同意です。

これは、戦争の問題だけでなく、芸術や思想的なものや、歴史モノでも、そうですよね。

「キミタチはこのように考えなさい」

って高見から見た視点で、つくられています。

で、そののようなものから

「妙にマジメに勉強しちゃった」

人たちは、知的奴隷にされてしまうのですね。

美術や文学でも、自分で感じないで、その「勉強しちゃった」ことを拠り所にせっかくの自分の感受性を補正してしまうのです。

でも、もう、新しい時代では通用しないとは思いますが、まだまだその効果は絶大なようで、困ったもんです。
Posted by YK at 2005年09月01日 11:16
ラストエンペラーの弟である溥傑を主役にしたドラマを観たが、できの悪い西部劇のようでひどいものだった。

溥傑と溥傑の妻である浩が善玉で、それ以外のほとんどは悪玉という幼稚園生をターゲットにしたような子供向けのドラマだった。

ラストエンペラーが日本を毛嫌いしているのには大笑いした。せめて彼の著作である「我的前半生」ぐらいは読んでから脚本を書くのがプロだと思うが。

もちろんこのドラマの中では「軍人=悪人」と描かれていた。
Posted by 楼主 at 2005年09月01日 11:54
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=TV&action=l&board=552019805&tid=a5ia5ia5defcjl4k2ha1v9adegbebcoba32a30gafa387na36ffca1w&sid=552019805&mid=130

 そんな事はありませんよ。
 私もテレビ局のコメント欄はあまり信用していないので、こちらの掲示板の書き込みを見ていました。

 これを見ると、もはや右を向け、と言えば右を向き、左を向け、と言えば左を向く視聴者、という時代は終わったのだな、と思いました。

 おかしいと思った人、
 批判的な意見の人、
 賛同した人、
 TBSのドラマ、と最初から割り切ってみた人、

 いろいろです。

 私もoribeさんの意見と同じで、客観的事実をもっとテレビには知らせて欲しいものだ、と思っています。特に核という人類共通の脅威に対しては必要な事だと思います。

 原爆は重いテーマです。
 悲惨な映像やドラマで泣いて、戦争はダメだ、と思って、そこで思考停止してしまうような状況を作ってはいけないと思います。
 核は二度落とされた、その結果人や町はどうなった。では今の核はどうなのか? 人は核とどう向き合うべきなのか? そういった事を一人一人が自分の事として考えられるような報道をして欲しいと思います。
Posted by ゆきのした at 2005年09月01日 11:56
楼主さん
みました、みました、皇帝の弟。
朝鮮人が正義の味方で抵抗運動で大活躍する
作品でしたね。
おまけに、通州で日本軍が中国人を大虐殺する
シーンがあったので、
http://www.asahi-net.or.jp/~ku3n-kym/doyoyon/doyoyo11.html
通州大虐殺は、中国人が日本人を虐殺した
事件ですよ、と掲示板に書きましたが、
当然、掲載されませんでした。
掲示板には、「日本人は卑劣だ!」
「朝鮮人は偉大だった!当時正義を貫いたのは朝鮮人だけだ!」
「日本軍はなんて鬼畜なんでしょう。」という意見であふれかえってました。

Posted by 猫メディア at 2005年09月01日 12:19
嫌な気持ちになるかもしれないと覚悟しつつ見ました。軍人の描き方などは最低でしたね。
でもCG合成の町並みなどは自然で感心しました。
ところで、役者さんたちはシナリオをどのように受け取っているのでしょうね。事実だと思って演じているのでしょうか。それとも仕事と割り切って考えないようにするのでしょうか。どの程度関心があるのだろうとか、意見があるのだろうかとか、そんなことを考えてました。
Posted by P at 2005年09月01日 12:31
庶民は犠牲者って見方もあるとはおもうけど、毎日新聞は開戦賛成派だったわけで。
Posted by M at 2005年09月01日 13:04
あまりの冒涜、
まさしく「にんげんをかえせ」と……(嘆息
Posted by ふらふら at 2005年09月01日 13:08
oribeさんこんにちは。相も変わらず色々な主題を使いつつも安直なドラマ化路線。「会見泣き」とテロップを出せ(笑)と思いますね。どうせ、裏ではそうなっているんだから。
今回、私はoribeさんの提示された主題の結部に異議を唱えます。
この部分です。
>こんな選民思想を持つ人たちに、薄っぺらな教育素材の道具にされてしまった犠牲者の方々が、憐れでなりません。

これではオチが主題と一緒ではないか、と思います。
つまり、「おバカなドラマを見て憤慨し、ドラマ化された対象の人々に同情を寄せる」という流れは放送を流した側の考え方の組み立てではないか、と思うのです。
現実の問題として、繰り返し流れるテンプレ化した戦争を主題とした安直なドラマは既に社会の基幹部に戦争体験者がほとんどいなくなった今、「水戸黄門」か「桃太郎侍」位の様式美を見せるドラマと化しているように私自身は思えます。
このような安直で意識のないドラマにoribeさんがドイツの例を出されて、「成熟した観客を前提としてはじめてできるのです。」と言及なされていますよね。それと「その意味では、「広島昭和20年8月6日」は、明らかに子供としての観客を前提として作られています。そこには、見る人それぞれの判断力が介入する余地はなく、戦争=悪、軍人=悪、庶民=善、朝鮮人=犠牲者という結論にしか辿り着きようがありません。」と仰られておられます。
ここで私はこのようなイメージの拡大再生産による非体験者の世代がどのようにこのドラマを受け取らざるを得ないのかを論じて頂きたかったな、と思うのです。過激になるかも知れませんが、亡くなられた方々はもう侮辱等の扱いを気にしない彼岸へおいでになられてしまっているのだから。
そして、過去の戦争が想像でしかあり得ない世代にとってのこのような戦争ドラマ(敢えて、ね)自体のあり方なども論究して頂きたかったと、我が儘勝手ながらメディアに関係されているoribeさんの視点を垣間見たかったと思います。
要望ばかりですいません、ちょっと結論ありきになってしまっておりましたかも・・・。
しかし、隣国の「我々は植民地被害にあった!」原理主義者を見ても、圧倒的に戦後生まれが声を上げているんですよね。

 日本映画チャンネルの終戦特集で1950年代の戦争映画を見る機会があり、お盆に南方で戦死した部隊が電車に乗って家に帰ってきて家族の寝顔を見る、といったユーモアとペーソスのある作品を見た後に思った事を書き込んでみました。長文失礼しました。
Posted by mimiga at 2005年09月01日 13:26
そうですか、全部見られたのですね。なんと我慢強い。私も番宣を見て、お、金かけてそうだね、ちょっと覗いているかと思ったクチですが5分と続けて見ることが出来ませんでした。しばらくしてチャンネルを戻してみてもやはり5分経つと我慢できなくなる。これを3回繰り返しましたあと、もう見ませんでした。。。時間を無駄にしないで良かったです。
ちょっと話は変わりますが、私は東京裁判は茶番だと思っている側ですが、じゃあA級戦犯だけに責任が有るのではないとすると、誰に責任が有るのか?国会でA級戦犯の名誉回復したのはいいけど、なぜ開戦し、戦線が広がり、そして敗戦したのか、日本人300万と数多くのアジア人が死ななければいけなかったのはなぜか?開戦責任は日本だけに有るんじゃないとして、じゃあ他にどんな道が有ったのか。そういった議論がしっかり為されたとは思えません。日本は戦中も曲がりなりにも議院内閣制だったし、その政体を国民が支持していたからこそ戦争遂行が可能だったのではないでしょうか。国民一人ひとりが自らの責任を考えなければいけなかったときに、GHQはA級戦犯の責任であるとし、国民は軍部のせいであるとし、さらに国会はA級戦犯に罪はないとしたのです。戦後60年の節目のドラマとして、今作るとすればその辺に焦点を持ってきて欲しかった。今さらのような日帝=悪、可哀想な庶民などというカビの生えたテーマを持ってきて、そこからなにか生まれるとでも思ってるんでしょうか、TBS。
Posted by nabe at 2005年09月01日 14:31
「1人殺すと殺人者、100万殺せば英雄」と言う言葉を昔、良く聞きました。歴史に裁かせるとどちらも犯罪者なのでしょうが、人様に押し付けられる物は不快感でしかありません。
歴史を見る時に、そのバックグラウンドに何があるのかを知る事が、原因と結果という事に乗っ取れば一番正しい解釈だと思います。今の学校教育に関しても、マスメディアについても多角的視点(悪い部分だけでなく良い部分も)を持って欲しい。
Posted by NZ life at 2005年09月01日 16:01
広島出身です。今は海外に出向していますのでドラマは見られませんが、いい加減あの戦争を画一化したイメージで伝えるのは辞めてほしいと常々考えております。戦前の日本が紛れもなく民主主義国家であることさえ意図的に無視し、当時の世界情勢を一切伝える事も無く。……もう現実を無視したイメージだけの「ヒロシマ」を描くのは本当に辞めてほしいです。地元の人間にはうんざりしている者も居るのです。
Posted by sin3078 at 2005年09月01日 16:35
> nabe さん
もっと掘り下げるなら、戦争責任や開戦責任とは何ぞや。
侵略しても勝てばいいのか。例えば、前大戦は独ソのポーランド侵略からですが、
ソ連に責任はないのか、といったことから考えないといけないと思います。

国内に関しては、国民の間の問題であって契約たる憲法や法律に従って考えれば
良いと思いますし、民主主義国家であれば政治家の背任行為は問うが結果責任は
問えないというあたりだと思います。

しかし、国際社会や人類に対する責任とは何ぞや、もし責任があるとしても
それを問う権利が誰にあるのか、どう責任を問うべきか、というのは難しいです。
(強制的に責任を問うための最終手段が戦争なわけですから。)
Posted by motton at 2005年09月01日 17:28
初めまして、いつも楽しみにしています。

私の地方の放送局のうちTBS系と朝日系ではヒロシマ原爆の日の黙祷中継がありませんでした。にもかかわらず、ヒロシマの特集をこれでもかと組んでくるこれらの局。
何をかいわんや、ですな。
Posted by 熊 at 2005年09月01日 17:42
はじめまして。レビュー拝見しました。あのドラマで泣くのは厳しいです。テレビの書き込みにそんな注意書きがあったのはとても残念です。批判を受け止める度量がないのなら作るべきではありません。題材が題材だけにもったいないって感じがあります。
Posted by experience#21 at 2005年09月01日 17:48
「こんな戦争誰が始めたん!!」

というCMで、きっと被害者意識丸出しの、「またか」って感じのドラマなんだろうな、と思ったので、心の衛生のためにも見ませんでした。
Posted by stop_jap at 2005年09月01日 17:53
前の戦争って、マスコミが輿論を煽った挙句に起こったような気が
するんですが。政府は当初、戦争回避に動いていましたから。
戦前・戦後を通して、マスコミが都合よく“ミスリード”しようと
する姿勢は変わっていないような。
“反省しろ反省しろ”とお題目のように唱える割に、自分たちに
反省がないとしか見えません。
Posted by ひろぽん at 2005年09月01日 18:22
TBSは前にも沖縄を舞台にしてチープな「反戦・平和もの」で歴史を汚しましたよね。さとうきび畑の美しい唄を背景に明石家さんまあたりが嫌戦脱走兵の役か何かで。あれも唄と沖縄の風景を取ったら何も残らない安っぽい感傷ものでした。その時もoribeさんと同じく書き込みの不思議がありました。自画自賛して他の意見に耳を塞ぐという製作側の態度が、何か奇妙な新興宗教に似ていて非常に気持ち悪かったのを思い出しました。
信者も少なからず居そうだし、毎年恒例にでもなるのかな?
Posted by ぱとり夫 at 2005年09月01日 18:36
恐らく既に知っている、もしくは皆が知りたくない話題かもしれないが、敢えて書いておこう。
今回、日本を極悪に描いた脚本家は「遊川和彦」です。ピンときた方、この名前に聞き覚えのある方も多いでしょう。
彼へのインタビューを、読んでみてください。
ttp://www.tbs.co.jp/nadasoso/hiroshima/interview/04_002.html
つまり、広島出身の人間です。さらに、最初から「広島」のバイアスが掛かっている人の話を参考に、このドラマを描いたのです。
彼はさらに、去年物議を醸し出した「さとうきび畑の唄」の脚本を描いた人間です。あのドラマに辟易した方もいらっしゃるでしょう。

彼はインタビューで、こう語っています。

「これは過去の出来事であると同時に、現代の我々にまったく関係がない話ではないですよね。
二度と起こしてはいけないのに、今なお核を持つ国があるということは、再び爆破される可能性がゼロではないということ。
だから、ドラマを見てくれた方が、私も何かしなきゃとか、考えを変えなきゃとか、何か感じてもらえたらと思います。
そのためにも、戦争そのものをストレートに描くのでは、もうダメ。
切り口や見せ方を変えることで心に響くものにしたいと思い、今回のドラマを書きました。」

つまり、事実検証や戦争そのものの功罪をえがくことよりも、「見た目重視」「インパクト重視」という、いわゆる煽動タイプの脚本家です。
見た目のインパクト、視聴者に衝撃を与えるのためなら、
あの時代を懸命に生きた日本人を穢す。
大義名分はどうであど、日本を護るために戦った日本の軍人を貶める。
様々な国際情勢にもがきつつも、必死だった日本を極悪非道に描く。
まさに、今のマスコミを象徴する、TV局的には「素晴らしい脚本家」だと言えましょう。

・・・そうそう、彼が最近手がけているドラマの脚本、知ってますか?非常に有名なドラマですよ。

ttp://www.yomiuri.co.jp/entertainment/tv/20050727et07.htm
日本テレビの「女王の教室」です。嘘ではありません。
Posted by mk at 2005年09月01日 18:52
 あのドラマ、主題歌というか、番宣に流れていた曲「涙そうそう」でしたっけ?
 あの曲って沖縄県の人が作った歌じゃなかったですかね?タイトルの時点で沖縄弁じゃないですか。
 そう思った時点で、既に胡散臭かったので見ませんでした。

 何で広島の話なのに、沖縄弁の歌入るのか、絶対雰囲気やノリで作ったな…と。
Posted by あら at 2005年09月01日 19:22
このテのCMは驚くほど画一的ですね。「戦争の時代を扱ってますが、登場人物は戦争反対者であり、ストーリーも戦争の悲劇を扱います」というエクスキューズを全面に押し出す。それだけでシラケてしまいます。
 作品も舞台こそ戦争中ですが、中の人たちは現代のメンタリティを持った人達ばかり。とても不自然です。
Posted by ころっけ at 2005年09月01日 20:01
あの手のドラマには、私も非常にうんざりしてます。
ああいう話に出てくる徴兵なんかは、「どうして戦争なんかの為に個人の夢が踏みにじられるのか」という観点でしか描かれてませんから。
じゃあ、征服されて蹂躙されて民族浄化でもされればよかっというのか、と。
自分の夢や人生を全うするよりも、国や家族の幸せを護りたいと願い、戦地へ行った人だっています。
私の祖父もその一人です。

そういった人たちを侮辱されているような気がして、本当に腹が立ちます。
Posted by tenki at 2005年09月01日 20:06
自分も観ませんでした。
理由は、これまで「まったく同じプロット」のドラマや映画を、少なくとも5本は観てきたからです。

まあ、水戸黄門だと思って観れば良かったのかも知れませんね。
原爆というのは重いテーマですし、それを馬鹿にするつもりはまったくありませんが、制作者の安易なドラマ作りの姿勢が透けて見えるのは、逆に原爆という問題を単純に扱っているように思えて、どうにも不快だったりします。

といっても、実際観ていないわけですから、この批判めいた文章はまったく的外れかも知れませんが。
Posted by さとー at 2005年09月01日 20:16
私の祖父母は「なぁ、ひろ坊。俺達が戦争に負けたとき日本人はマッカーサーに皆殺しにされると思ったんだ。」と常々言っておりました。
今、考えると重い言葉でございます。裏を返せばあの時代の日本人は本気で戦争してたんだと思いますな。
Posted by ひろ at 2005年09月01日 20:26
私も見ていないのですが、書かせていただだきます。
あの戦争を日本の責任を重く受けとめて描くなら当然、国民は戦争に賛成して後方から煽る
だけだった事とかも描くべきではないんでしょうかね。
命賭けた、或いは死んでしまった人間に罪押し付けて、後方で傍観していただけの人間が
自分に責任を果たすことを求められかねない事態になって初めて反戦的なことを言い出す、
当時の一般人の反戦的な人間なんてほとんどそんなんでしょう。
「我々は戦争には賛成しなかった。それなのに軍部や政府が勝手に」というのは、左翼が
自分の戦争責任(笑)を回避しようとするときの代表的な詭弁ですね。
彼等が戦前の日本を民主国家でないと主張したがるのは無意識の内にそういう背景があるのでは
ないでしょうか。
実際は、日本の立場に立って擁護すべきところを擁護するほうが日本側の犯した過ち一つ一つが
重く胸にのしかかりますし、占領諸国の誠実な人々には、些細な統治上のミスも心の底から申し
訳ないと思えるのですけどね。
でも中韓は論外w

ヤフーのトピを見てきたのですが憲兵によるレイプシーンがあったらしいですが、それは
なんのジョークですかと聞きたい。
強姦などが起こったのは戦闘終了後等のモラルが低下している時のみで、日本軍は占領地の
人間にすら「かなり暴力的だが、法だけは犯さない」ことを皮肉混じりに(汗)言われているん
ですけどね。
Posted by りうりう at 2005年09月01日 21:32
私はあのドラマチラッと見て、何か嫌な感じがしたので、ほとんど見ませんでしたが、両親がずっと見ておりました。ドラマ終了後、母が涙を流しながらしんみりと「感動したわ・・,戦争はイヤだね・・」と言ってました・・。ドラマの内容は、皆様のコメントを読んでだいたい分かりました。もうこんなドラマ流さないで欲しいです。いったいどんな歴史認識を視聴者に植え付けたいんでしょうか。イライラします!
Posted by タピ at 2005年09月01日 23:25
このドラマ見なかったんですけど、放映時に2chに居ましたw
ご意見・ご感想のBBSに反対意見を送っても、全く無視のHPに腹を立てた住人達が、
内容はベタ誉め、しかし一行目を縦に読むと真逆の意味になる、
いわゆる「縦読み」を投稿し始めたところ、すんなり載り始めました。
「こんなの送っても一般人には絶賛してるようにしか見えないのに・・」
と思って眺めていると

気付いたTBSが、文章の改行部分をワザワザ変えて、改変し始めたそうです!

コレで完璧なTBS絶賛コメントの出来上がりです。
確かに2chの悪ふざけのような縦読み投稿もどうかと思いますが、
元はと言えば反対意見をまったく排除したTBS側にも問題はあるように思います。

言論の自由、表現の自由と言いながら、やってる事は
自分に都合の良い意見しか聞かない
マスコミの恐ろしさを生で見させて貰いました
Posted by ゆず at 2005年09月02日 00:13
まぁ、あの都知事発言を捏造したTBSですから何があっても驚きませんが、TBS捏造偏向報道の被害者がいるのを忘れないで欲しいですね。
Posted by アイゴー at 2005年09月02日 00:32
>戦争責任や開戦責任とは何ぞや。
>侵略しても勝てばいいのか。

mottonさん、残念ながら侵略しても勝てばいいのだ。反対側からいうと日本がたたかれる根本的な理由は「負けたから」だ。イラクが侵略に失敗したのもアメリカに負けたからだ。

開戦責任なんて問われないし戦争責任なんてものも問われることはない。問われるのは敗戦責任だけだ。

アメリカもロシアも責任を問われることはない。なぜなら戦勝国だからだ。

非常に悲しいことだが、これが現段階の人類社会だ。
Posted by 楼主 at 2005年09月02日 00:48
あのドラマは皆様の圧倒的な普通の遠景から見る冷静な判断力の通りの作り方です。近景からしか見れない時代には原爆を落とされたショックや親類や知り合いなど近い人の被害などで直接でなくても間接的被害者も多いのですから、生贄の山羊など八つ当たり対象は必要ですが、歴史的な時間経過が離れた場所から冷静に見える時代が来ると呆れた薄い、一つの定番のドラマ設定は見抜けました。しかし、此処で犠牲者、人種差別していた哀れな朝鮮人を強調するあまりにドラマの中で可愛い美女が朝鮮の少女で何時も徴用先の工場仕事の勤労奉仕でも監督の兵隊の格好をした中年男性に主人公の中の3姉妹の1人の手助けで逃げ廻るのをしつこく追い掛け回すシーンはとても嫌な、明らかな誤解と嫌悪感を抱かせます。今テレビで大宣伝に時間を割いてる北朝鮮の応援美女軍団と同じです。可愛い若い10代後半の女性を差別対象者に選んでるのが腹立たしいです。又今来日の韓国男優の放映にも明らかな
嫌味を感じます。アレくらいの男性で格好良いとか美男子扱いなど狂気です。大騒ぎもやらせと思います。
朝鮮半島系は芸能人が多いので、今の若い世代は、焼肉文化などから男女揃って美男美女が多いと誤解してるようです。栄養ある肉食で男子は皆兵で、身体が丈夫で健康で動作もきびききびしてるとか韓国はプチ整形の本場で美女揃いとか・・・奇妙な固定観念で朝鮮半島は美男美女と思わせる企画としか推察しません。
ひがみの強い中年母ちゃんとしては、面白く無い。
我が家の年頃の連中は男女揃って相手無し、恋愛にも結婚に無関心なので一層頭が痛くなる。
Posted by ようちゃん at 2005年09月02日 02:33
久しぶりのコメントです。

――淡々とした事実の羅列
ポランスキーの「戦場のピアニスト」を思い出しました。
oribeさんはこの映画ごらんになりました?
被害者であるユダヤ人主人公シュピルマンは政治的ポリシーもなく
戦時下にあっても自分が好きなピアノを弾ければそれでいい。
ある意味不完全な人間としてこっけいに描かれています。
その被害者を最後に救ったナチスの軍人クレッチマンは紳士でした。
みっともなく廃墟を逃げまどうシュピルマンが高名なピアニストと知ると
彼の奏でるピアノに耳を傾けたあと食料を与え見逃します。

憎しみや悲しみを想起させる台詞のやりとりは極力控え
当時の生活臭と動揺が生々しく伝わってくる脚本。
被害者はダサく加害者にはカッコ良さすら漂う。
それでいながら被害者と加害者の立場を
決してすり替えることはしていない。
なぜならこれらはすべて事実であったから。
だからこそこの映画のリアリティは視聴者の心臓に届くのです。
原作はこのみすぼらしい被害者シュピルマン氏です。

エンタテインメント性の低さから駄作扱いされることも多いのですが
そのたびになにかと「シンドラーのリスト」が引き合いに出されるあたり
この映画を駄作呼ばわるする方々が日頃
映画に何を求めているかわかるような気がします。
Posted by みんと at 2005年09月02日 03:09
日本の制作で戦争を扱った映画やドラマは、古い映画(特に50年〜60年代)のほうが、戦争の実態をよく表してて、最近のドラマよりも、出来はいいと思う。やはり、役者自体が戦争・戦時下を経験していることも大きいだろうし、制作陣もその時代の空気を知っているからだと思う。今の戦争ドラマは、役者も下手だし、脚本も結論ありきで創ってるから、くだらないものが出来上がるのだろう。
Posted by うー at 2005年09月02日 03:59
アレを1000回見せるより、火垂るの墓を一回見せるのが効果的です。
親子で平和の尊さを考えるならば、特に。

あざとい作品は、むしろ平和の敵です。
Posted by 永遠の誰か at 2005年09月02日 08:38
誰が戦争を始めたか
それは私、と民衆が言った。
世論と選挙で私が始めた。

誰が戦争を煽ったか
それは私、と新聞社が言った。
信念でもってペンを握った。

鳴り渡る鐘が響くとき
誰も彼もがすすり泣く
かわいそうな自分たちのため
Posted by ネコノテ at 2005年09月02日 10:01
http://blog.so-net.ne.jp/yatchie/2005-08-31

↑こんな人もいたらしいです。

世の中広いですね。
しかしこんな御仁が「日本のメディアにだまされるな!」とかいう本出してるんだからさらにオモロイというかなんというか。
Posted by . at 2005年09月02日 11:05
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062723328/
戦争ニュース裏の読み方表の読み方

↑これです。
また使い古された「石原はドイツでは極右扱いで反省が足りない」
「拉致問題で過去の植民地支配を相対化しようとしている、救う会や家族会はタカ派の危険な連中だ」
という香ばしい発言の連続。
Posted by . at 2005年09月02日 11:18
選民思想云々の言いたいことはわかるが、一方で、あなた自身も、そういうものを批判することで、一種の選民思想を持っていないか?一見中立的な立場に立っているように見せて、実は裏があるという意味では、わかりやすい馬鹿さ加減のTBSより悪質かもしれない。
Posted by どうも at 2005年09月03日 00:15
どうも氏>

>実は裏があるという意味では

 すいません、そこの所詳しく教えていただけますか?私にはちょっと行間が読めなかったもので。
Posted by TM at 2005年09月03日 00:34
私は、この番組見ませんでした。
管理人さんと同じく番組宣伝CMの「こんな戦争誰が始めたん!」にうんざりしたからです。
ただ単に戦争に負けてひどい目にあったから戦争に反対してるだけ、って感じの底の浅さを思ったからです。
ちなみに私の大叔父は被爆しており、かれに「原爆が落ちてきたらどうすればいい?」と聞いたところ、答えは「爆心地に向かって走れ」でした。
被爆の後遺症や「ピカドンがうつる」等の差別が、あまりにも悲惨なので「死んだほうがまし」らしいです。
私の父も広島出身なのですが、原爆は思い切りタブーって感じです。
Posted by よしだ at 2005年09月03日 05:06
>どうも氏

何かを批判すると選民思想になるんですか?!初めて知りました。
もっと詳しく知りたいので、詳しく教えて下さい。
Posted by 文四郎 at 2005年09月03日 09:27
遅ればせながら、書き込みます。広島旅行を計画していたので、ドラマを見ました。朝鮮人の女の子の扱いと軍人の描き方にウンザリしました。で、原爆資料館に行ったのですが・・ 2階に、アジアでは現代史の捕え方が違うとかで、各国の教科書が展示されていたんです。なぜ、広島は原爆の悲惨さをストレートに訴えないのでしょうか?日本が軍国主義化していった云々は、必要ないと思われます。普通の人々の命や生活を奪ったことだけでいいのに。
Posted by たーのママ at 2005年10月11日 10:22
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