今「あの悲劇を繰り返してはいけない」といえば、政治的な思惑でスポーツを翻弄するなということになり、それは五輪は五輪としてチベット問題と切り離して楽しもうよという意味に他なりません。
しかしながらモスクワ五輪について冷静に考えてみると、実はあのケースは、単純に政治がスポーツを翻弄したというわけではありません。というのも、冷戦のさなかにモスクワで五輪を開こうとすること自体ギャンブルであり、なぜそんな選択をしたのかといえば、その理由は政治ではなかったのです。
当時はまだ五輪のコマーシャル展開は始まっておらず、五輪は大赤字イベントでした。開催国は、国家の威信と引き替えに五輪に出資していたわけです。しかしそのモデルは、70年代に完全に行き詰まりました。世界的な不景気もあり、五輪を引き受けようという国がなくなってしまったのです。
立候補地は減少し、冬季五輪は廃止が検討され、1976年のモントリオール五輪などはとてつもない赤字を生み出し、それはカナダにとって、日本のバブル景気崩壊なみのトラウマになるほどでした。(大リーグチームのモントリオール・エクスポズのアメリカ移転について取材した時、カナダの自治体はプロ球団の引き留めのために助成しないのか?と自治体関係者に質問すると、全員が口を揃えて「わたしたちはモントリオール五輪を忘れてはいない」と答えたのは忘れられません。五輪開催から25年後のことです)
そんなわけで、五輪を引き受けてくれる国は、共産国のソ連くらいしかなくなってしまったのです。ですから1980の悲劇は、政治に翻弄されたというよりは、五輪が破産したために、翻弄されるべくして翻弄されたと言った方が正しいのです。
当時アメリカに従ってモスクワ五輪をボイコットした中小国のほとんどは、実は資金難のためにいずれにしても欠場せざるをえない状況で、政治的な理由は都合の良い口実だったといいます。五輪イベント自体それと同じことで、制度上の破綻による自壊という喜劇を「政治に翻弄された悲劇」とすることで、むしろ面目を保ったのです。
今回の五輪は、これからどうなるかまだわかりません。しかしもしボイコットが現実味を帯び始めたりすれば、モスクワ五輪ボイコットで涙を流す選手たちや、当時の悲しいエピソードがさかんにマスメディアを賑わすようになるでしょう。しかし当時の悲劇は決して、スポーツが政治に翻弄されたなどというきれい事ではなく、うらには大人の事情があったのです。
そう考えると、モスクワ五輪と北京五輪のアナロジーは、対極にあるものの対比といえるかもしれません。モスクワ五輪は、ビジネスとしての行き詰まりから政治の介入を招きましたが、北京五輪は、巨大な中国マーケットというエサにつられたビジネスとしての欲のかきすぎで政治介入を招こうとしているのです。
あの悲劇を繰り返すな?ならばチベットがどうなろうと、ダルフールがどうなろうと、中国のどこで何が起きようと笑顔で五輪を開催して、残酷な喜劇になるだけのことです。個々のアスリートたちは可哀想ですが。
野球・サッカー含めて赤の他人の体育競技を見ることに興味もないから、世界の体育会系エリートの祭典であるオリンがどうなろうとどうでもええなあ。
一方で現在の中国は潰れてくれないと、中国を含む世界秩序と地球環境の破滅に繋がると、根拠はないが(笑)確信している。奴等には破産して不毛の大陸の中で50年位は自給自足を学んでヒッソリしていてもらいたい(その後ならば受入れられる可能性もある)。
時折「選手が可哀相」という声を聞くが、数百人の体育会系エリート(この時点で可哀相でもなんでもない)の更なる立身出世に同情して、世界破滅の鍵を握る中国の延命に協力するのは、事の軽重を見誤ってると思うな。
オリンピックは開催国が儲かるものだと思ってましたね。是非はあるとおもうけど、五輪をビジネスとして成功させた(んだよね?)ロサンゼルス五輪と米国のその辺の知恵は偉大だった訳ですね。
ミーシャのぬいぐるみのCMもオンエアされ「こぐまのミーシャが恋をした〜」と友達と歌ったりしたものです。実際に買ってもらった人は見たことがありませんが、ちょうど商業主義へと転換する過度期だったんでしょうか。
改めて調べてみると、ボイコットが決定するまではテレビ朝日が独占放映権を持っていたんですね。今では考えられない事ですが。
当時この事に他局からの反発はなかったんでしょうか。
ネット規制にばく進する自民党 「有害情報」を流せば懲役刑も
http://diamond.jp/series/machida/10023/
内閣府に作る検閲機関「青少年健全育成推進委員会」によって、都合の悪い言論や表現を懲役刑などで罰するとの事です!
同法案によると、規制の対象になる「有害情報」を、
(1)性に関する価値観の形成に著しく悪影響を及ぼす情報、
(2)著しく残虐性を助長する情報、
(3)犯罪、自殺、売春を誘発する情報、
(4)心身の健康を害する行為を誘発する情報、
(5)心理的外傷を与えるおそれがあるいじめ情報、
(6)非行又は児童買春等による青少年の被害を誘発する家出情報
――の6つと定義。
特に「(4)心身の健康を害する行為を誘発する情報」は重大です!
外国人参政権反対運動サイトや、人権擁護法反対運動サイトもこれで潰されます!
「差別意識を植え付け、青少年の心身を害する!」と難癖つければいいのですから!
速やかにこの重大事を皆に知らせましょう!
東京五輪があった年に生まれた人が
「昭和39年生まれです」と自己紹介すると、年配の人から打てば響くように
「ああ、東京オリンピックのあった年ですね!そうですか、あの年に」
と言われてて、ちょっと羨ましかったりします。
札幌や長野の年ではあまりそういう話を聞きません。
1964年に立ち会った日本人にとって、あの年がいかに深く胸に刻み込まれているのかが分かります。
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