2008年05月07日

1バレル=200ドル

去年の秋くらいは、一部の投資家が1バレル200ドルを見込んで買っているという情報が、ジョーク半分で語られていたものですが、今や誰も笑えなくなりました。

原油価格、今後2年間で200ドルまで上昇も=ゴールドマン
ロイター 08年5月7日


もし1バレル200ドルになれば、ガソリン価格は250円レベル。あらゆる製品の価格はのきなみ数割あがるはずです。

特に食料品は大幅に上昇し、世界のあちこちで餓死者が増え、それにともない紛争が多発します。先進各国の人心もすさみ、大戦争勃発のカウントダウン開始です。

油が枯渇しているわけでもないのにそこまで行くならば、もうドルを基軸通貨とした「ドル本位制」の崩壊としか言いようがありません。

金本位制復帰?

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この記事へのコメント
商品市場の問題とドル本位制のはなしとのつながりをどう考えてらっしゃいますか?
Posted by at 2008年05月07日 20:30
おかしいと思うところがあるならきちんと指摘すればいいのに…
性格がねじくれてませんか。
Posted by Z&A at 2008年05月07日 21:24
副島隆彦さんがずっと同じようなことを言い続けておられますね。
(個人的には副島さんは大好きです。内容はあまり信じてませんが。)

それはともかく、金本位制復帰というのが基軸通貨がなくなる(あるいは金為替本位制の再開)という意味なら、それはありえないことのように思います。
特に金との兌換を保証しなくても商人は損得に敏感だから、次の基軸通貨が何かは取引の積み重ねによって自然と決まってくるんじゃないかな。
アメリカが没落してドルが基軸通貨としての力を失えば、単に次の覇権国と基軸通貨が出てくるだけのような気がします。
面白いことにアメリカの国力が落ちて中国が力をつけてきた結果、アメリカ、中国、EUの経済力が均衡してきています。
その場合は日本はどこに含まれるのかな。(個人的にはEUあたりを希望w)

そもそも「油が枯渇しているわけでもないのにそこまで行く」ということはドル本位制(ってなんだろ?)の崩壊が原因ではなく、何か知らんけど他の要因が足を引っ張ってるってことだと思います。上の方も書かれてる商品市場とかわけのわからん投機筋とか。
特にアメリカのインフレ率がひどいってわけでもなさそうだしね。
たしかにアメリカは国力が落ちてきてますが、アメリカのバブルが崩壊したからといって(不況にはなるかもしれませんが)ドル本位制まで急激に崩壊することはありえないように思います。

経済のことは全然わかってないので、頓珍漢なこと書いてたらすいません。
Posted by bach at 2008年05月07日 21:33
生産量が減った訳でもなく、急激に実需要が増えた訳でもない。
投機買いしてる奴が居るんでしょうね。そして高騰り続けるなら売る奴は馬鹿と云う事になります。穀物も同様で、より高価に売れるならば穀物として卸さずにバイオ燃料企業に売る、或いは、値上がりを待って買い占める、売り惜しむ。そして、それは合法な商行為なのです。

僕らはテロを平和に対する脅威として「悪」と見做してきましたが、日常生活にそれ以上の脅威を与えかねない合法的な商行為はなんなんでしょうか。やはり「悪」なんじゃないかと思います。僕は無意識に自由経済を善と見做してきたのですが、やはり何か制約が要るんじゃないかと思い始めています。

僕等が守るものは何か。色々沢山あって優先順位も付けられる訳ですが、最上位に「市場」とか「自由な経済活動」を持って来る気にはなりません。人間の生活や生存を脅かす市場など本末転倒です。

ああ・・・最近、何とはなしに自分が左に傾きつつあるよ。嫌だ、嫌だ。

片やアクマが囁く。

このまま食料も燃料も騰がっちまえと。調子の良い発展途上国のクソ共は死ねと。奪い合い殺し合って死ねと。十何億もの人口を抱える国なんか破滅しチャイナなどと。奴等を一掃できるなら、チキンレースやったるわいと。
Posted by 小野まさ at 2008年05月08日 00:46
どこまで原油が高騰するかと戦々恐々としてましたが…とうとう、そんな予測が出てくるようになりましたか。
じゃあ、やっと原油価格も天井かな。
Posted by 麦トロ at 2008年05月08日 00:53
1956年、シェルの地質学者ハバート(M. King Hubbert)は石油の生産がロジスティック曲線に従うと仮定。埋蔵量の半分を採掘したところで生産量はピークを迎え、その後は次第に減少するとした。
この考えに基づき、ハバートはアメリカの石油生産量のピークが1970年代初頭に訪れ、その後減少すると発表した。当時、アメリカは世界一の石油生産国であり、厳しい批判に晒されたが、その後ハバートの予測通り、アメリカの石油生産量は1971年にピークを迎え、その年の生産量を二度と達成できなかった。1969年、ハバートは同様に世界の石油生産についてもそのピークを予測し、地球全体の究極可採埋蔵量が2.1兆バレルであるとした場合、2000年頃ピークを迎えるとした。

これはその後、若干の修正を受け、2005年がピークとされています。石油価格は当に2005年から上昇中。石油関係者はこの理論を信じているようです。

供給が急激に減少することは無いと思われますが、中国、インドの経済発展に伴い需要はなおも急増中。売り手市場が続いております。
代替エネルギーが成長しなければ、oribeさんの予測どおりの展開となるのでは・・・
Posted by merlin at 2008年05月08日 12:52
小野まさ さま

話はズレますが
私は、よく親戚に言われました。
「死ぬとき、お金はもっていけないんだから。」
を思い出します。

拝金主義では、やがて地球がいきづまると思います。
軍国主義なんかどうかなあ。
道路作るより、軍艦飛行機を日本各地で作った方が自然破壊もなく、技術力もあがり、雇用につながります。鉄はリサイクルできますし。

あんまり、真面目にとられてもですが。

ピラミッド建設もありです。
Posted by 人形焼 at 2008年05月08日 15:23
投機マネーの流入が価格を押し上げていると言われていますが、価格上昇が予想されるからこそ投機マネーが流入するわけでしょう。

米国のイラク侵攻の狙いは石油にあったという点で大方の見方は一致しているようですが、石油業界のインサイダーであるブッシュは需給バランスの崩れを予測していたんでしょうか。イラク侵攻とほぼ同時期に原子力発電所建設の再開に踏み切っていることもこのような見方を補強しているようです。
日本は予測に基づいて行動するのが苦手ですから、原発の増設もままならず、石油価格の高騰に全く無防備ですね。
メタンハイドレートなど期待の新エネルギーが間に合えばいいんですが。
Posted by 鈴木 at 2008年05月08日 20:18
人形焼さま

> 道路作るより、軍艦飛行機を日本各地で作った方が自然破壊もなく、
> 技術力もあがり、雇用につながります。鉄はリサイクルできますし。

雇用に繋がることが大事という点に同意です。

僕は投資業というものに良い感想を持っておりません。これは「金銭は汚し」という農本的な発想からではなく、投資業というのは多くの人間を使わないで巨額の経済行為が出来てしまうからです。下手すると有能な個人一人で出来てしまう。手を労さずモノを作らず金が金を生む。凄く効率的。素晴らしい究極の経済活動です。

しかし寂しいです。経済活動というものは、その規模に見合うだけの従業員を雇い育て、地域社会を構成し、価値ある何かを生み出して循環させるものであって欲しい。経済活動の目的が利益であるならば、それらは全部無駄な副産物ですが、人間社会は全部こうした副産物で構成されているのですから。

道路を作るんでも良いのです。道路が本当に必要ならばですがね(笑)。

> ピラミッド建設もありです。

馬鹿話ありなら、金があるなら軌道エレベータ(笑)建設用の土地を赤道近辺に購入すべきです。パラオが売ってくれないかな。今だったら「可哀想な人を見る目」で酷いボッタクリ無しで売ってくれると思うんですが。将来は地下資源よりも宇宙資源搬入施設の有無が国力を決定すると思われ、赤道近辺の土地は奪い合いになると思います。

勿論、どうせ「国際軌道エレベータ」なんてのが出来て各国共同使用になると思うんで実際は建設する必要はないでしょうが、日本単独で合法的に建設できる用地(+技術+資本)を確保しているという事実が対外的に強みになると思うのです。
Posted by 小野まさ at 2008年05月09日 00:34
全採掘量の数%に過ぎないWTI原油の相場が世界全体の指標になってる現状はどうにか変えないといけないと思います。
ユーロ圏がこれに対抗できる取引市場を用意するとかできないもんでしょうかね?
Posted by にょ at 2008年05月09日 14:51
小野まさ さま

お考え同意します。ご返事ありがとうございました。

後は、大きな夢、一体感が日本人にもてればと思います。
Posted by 人形焼 at 2008年05月09日 23:01
もう一つのサブプライム問題になるか?
http://www.recordchina.co.jp/group/g16098.html
バレル80$段階でトン15000円の損だから現状では四万円近くか・・・精製部門全体で年数兆円の赤字を出すことになるね。

Posted by あんてぃのーり at 2008年05月11日 07:59
人形焼きさま

同感です。共有できる大きな夢を持てれば日本は再生すると思います。
オーソドックスには「フロンティア」つまり「新たな空間の征服と生活圏の拡大」ですよね。「少子化してるのに何がフロンティアだ」という意見があるかも知れないですが、人口と空間は「鶏と卵」で、生活圏を拡大して社会の風通しが良くなれば人口も増えると思います。宇宙は遠いから先ず海かな・・・日本は領海は広いですし。

後、新需要思いつきました。
全国民に対する年一回の血液精密検査(国費で義務付け)。自営業やリーマン定年後に受けてない人が多いので。多分、癌とか色々ヤバイ病気が早期発見できて、命も助かり、生活満足度は向上します。真に国民の幸福に直結ですよ。
保険負担の増大が問題視されてるので、それとは別枠ですね。難病を初期解決出来れば、グロスの負担は減ると思いますが。長生きされると年金は問題か(笑)いやいや、働いて納税してくれるんじゃないかと。

道路に比べりゃ、多分、芥子粒みたいな公共投資ですが、逆に言えば、芥子粒みたいな金額で実現可能。国内の労働者構成も、土木関係者減らして、医療関係者を増やした方が、将来的には良さそうです。
Posted by 小野まさ at 2008年05月11日 10:23
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