日本には国交正常化直後の 72 年 10 月に蘭蘭(ランラン)と康康(カンカン)が来日以来、北朝鮮(5 頭)に次ぐ(!)累計 4 頭のパンダを中国から受け入れているが、贈呈を受けた 70-80 年代に比べて最近の日中関係はスムーズではない。パンダに代わって、最近の日中友好大使は、すっかり卓球の福原愛ちゃんとなった感もあるが、できれば複雑な両岸・および日中関係はパンダや愛ちゃんは巻き込まずに改善していきたいものだ。
引用したのは、三井住友銀行「SMBC China Monthly」2005年9月号の一節です。それから2年半、筆者の思いもむなしく、日中関係はパンダや愛ちゃんを思い切り巻き込みました。
それにしても、今の時代にパンダ外交やピンポン外交だなんて、日本もなめられたものです。もしこれがアメリカやヨーロッパなら、少なくても各マスコミはここぞとばかりに皮肉の腕を競うことでしょう。
70年代の米中ピンポン外交の主役となった2人の卓球選手は、1人はその後政治に翻弄されて社会的地位を失い、1人は精神を病んで亡くなりました。政治は機を見てあらゆるものを利用しようとしますが、利用された側を待つのは、悲惨な末路ばかりです。
パンダやピンポンがこれみよがしに持ち出される状況を喜ばしいことのように受けとるのは、21世紀に生きる正常なセンスの持ち主がとるべき態度ではありません。ここは、悲しんだり、噴出したりするところです。
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ところでぼくは幼い頃に、上野動物園にランランとカンカンを見にいった記憶があります。ブームの絶頂で、寒い時期でしたから、72年から73年にかけての冬のことだと思います。パンダ舎の前で立ち止まることは許されず、通り過ぎる30秒ほどの間に、父に持ち上げられてなんとかこの目でパンダを見ようとしましたが、結局透明な仕切り板と、人々の頭しか見えませんでした。以来30年以上上野動物園に行ったことはありません。
中国との外交は、背景にしっかりとしたインテリジェンス、そして軍事力が無いとどうしようもなく相手になめられるだけです。
チャイナスクールがどうこう言う人もいますが、結局は国民が外交における軍事や情報といったダーティな側面もしっかりと見据える覚悟がなければ、この外交姿勢は未来永劫変わらないでしょうね。
「総理大臣が死んだってこんなに大騒ぎにはならないんじゃない?」と友達と話し、唖然としていました。
上野で初めてパンダを見たのは90年代の頭頃だったと思いますが、パンダ舎はガラガラでゆっくり見る事が出来ました。
21世紀にもなって、もう何の効力もなくなった公武合体アゲインを見ているかのようです。
あまり遠くない将来、何かが大きく動くような気がしています。冷戦の崩壊と違い、今度は日本も対岸の火事ではすまされないような。
もうね、
来日していただけることに大きな意義があるかのような日本側の対応をみて、
福田内閣の危機感のなさが改めて伺えました。
憧れの先輩にやっと出会えた中学生じゃないんだからさ
餃子でさんざん腹を壊した自分からすると、
毒餃子はどうなったんだよって感じです。
しっかし中国の贈呈ってのは、お金を取るんすねー
びっくりしたアルヨー
> 正直、こと中国外交に関しては、誰が首相をやろうと
> 似たようなことしかできないと私は思います。
> 中国との外交は、背景にしっかりとしたインテリジェンス、
> そして軍事力が無いとどうしようもなく相手になめられるだけです。
うーん、中国の政治家って客観的には馬鹿にしか見えないんですが。
必死で表面取り繕ってるのが丸見え。刺激するとすぐ傲岸な本音が出る。
スローガンばっかりで、真に心に響くようなヒトコトが言えない。
エッセイなんか読んでると年配の評論家が「流石、中国人は懐が深い」とか「中華三千年の老獪な外交術」とか決まり文句の様に(しかも嬉しそうに)書いているのを見るのですが、僕はいつも「本当かよ」と思いますね。司馬遼なんか好きですが、どうも、その辺だけはアルツハイマーに罹っている様に感じる。
軍事力はともかくインテリジェンスに関して言えば、まともな頭と知識を持ってる日本のやや知的な一般人ならば、騙されず嵌められず、損をしない程度の外交や交渉は出来そうです。軍事以外は、こっちの手札の方が多いですし(あちらの手札の大半は過去の日本の政治家が自分から渡した空証文です)つーか、今なら無視するだけで勝てるはず。
しかし実際に中国の政治家に相対すると、一般人から見たらエリートであるはずの政治家や官僚が、それ以上のクソ馬鹿になってしまうのも確かであります。チンパン福田氏は典型ですかね「支持率を上げるには中国様の機嫌を取ってパンダを貰うことだ!」と正反対の判断をして、しかも周囲の誰もそれを否定しない。キオスクのスポーツ新聞の見出しにさえ「パンダいらねえ」って大書されているのに。
実に不思議です。
全員揃って下半身を握られてるとも思えませんし。
中国は宗教弾圧もしているが、最近突然中国系ユダヤ人を復活させてイスラエルに送り込んだり、欧州と違い環境や人権問題に五月蝿く言わない態度はアフリカではウケがよく、国定公園内に採掘した資源を運び出す道路を作ったりしています。
日本は戦争が出来なくなったのだから、それ以上に狡猾に立ち回らなければならないなずなのに、戦後60年以上たっても進歩がないように見えます。
外国語が苦手で日常的に外国人と接する機会が少ないせいか、外交という仕事に大きな夢が持ちにくく人材が集まらないのか、外交官も世襲でやってる人が多いですね。
> 似たようなことしかできないと私は思います。
今回面会した安倍氏は、チベットだけでなくウイグルの人権問題に関しても触れ、当局に逮捕されたトフティ・テュニアズ氏について「正しい法執行が行われているか調査する」という言質を引き出したそうです。(リンク参照)
全く、惜しい人を失脚させたものです。