2008年05月27日

原油先物取引禁止?

レギュラーガソリンの価格が、来月には170円を突破するようです。ドイツでは、連立政権の片翼を担う社民党が、こんな主張をし始めました。

激しい原油高騰に対処するため、ドイツ社民党は国際的な先物取引の禁止を訴えている。社民党の交通担当ウーヴェ・ベックマイヤーは、WELT ONLINE とのインタビューで、国際的な原油先物取引の禁止について語った。また環境省のミハエル・ミュラー次官(社民党)は、消費者の負担を軽減するために、ディーゼル車に対する税制の変更を訴えている。

現在、ガソリン価格はおよそ1.50ユーロで、ディーゼルは1.49ユーロ。ベックマイヤーは、石油業界と投機家の責任を激しく追及し、25パーセントもの価格高騰は、先物取引に原因があるとしている。「これは明らかにぼったくりだ」と、ベックマイヤー。「G8は、原油高騰を止めるために先物取引を禁止しなければならない。これは大胆な手段だが、実行されなければならない」

社民党 原油とガソリン価格の搾取禁止を主張
WELT ONLINE 08年5月24日(独語)


日本では、暫定税率復活のときに、「欧州では、ガソリンの税率を上げるのがトレンドだ」などとまことしやかに吹聴されましたが、それは数年前までのことで、今やテーマは、どうしたら国民の負担を軽減できるのかに移行しています。

まあ社民党の主張というのは典型的な左翼ポピュリズムで、そのことは(今はまだ)ほとんどのドイツ人も見抜いているのですが、こうした共産主義的主張が先進国の政権与党内から聞こえてくるようになったというのは、事態の深刻さを物語っています。

現在の異様な原油高騰が、やがてははじけるオイルバブルなのか?それともこれが健全な適正価格なのか?あるいは経済システム自体に問題があるのか?世の中をめぐるのはポジショントークばかりで、正解はわかりません。しかしどこに正解があるのだとしても、政治による規制は危険な対症療法でしかありません。



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この記事へのコメント
先物取引は相場の高騰を防ぐシステムだったはずですが
社民党は何処の国でも駄目だなあ
Posted by at 2008年05月27日 12:09
エネルギーの転換点に来ているのでしょう。
原油価格の高騰で得た利益を、
新エネルギーへの投資に回ればいいのですが、
そんな事は有りえないでしょうねw
Posted by sweets脳 at 2008年05月27日 12:23
最近は自由市場が全てに有効とは思えなくなってきました。
特に代替の利かない必需品を、投機の対象にさせるのは間違ってる気がします。故に、下らない折衷策かも知れないけど、投機的な売買のハードルを上げるために、証拠金を担保にした取引を禁じたらどうですかね。即ち、代金を全額用意しての先物取引は許可。この辺詳しくないんで的外れな意見かも知れないが。
Posted by 小野まさ at 2008年05月27日 15:29
石油を始め商品市場は、市場規模が小さい。小さい市場の異変は、大きい市場の余波と考えるのが、正しいのでは・・・
 WTI石油先物市場は、総額1000億ドルから2000億ドル程度の市場。全世界の株、債券市場は100兆ドル以上です。不動産市場も含めれば200兆ドルといっても過言ではない。
サブプライム危機で、不動産、不動産関連債権が総崩れ、株式も総崩れしている現況。逃避資金は少しでも安全なところを目指してなだれ込んでくる。
 ドルでは不安。ユーロは上がりきっている上に隠れ損失がまだあって、先行き下落の可能性がある。新興国通貨は更に不安。要するところ通貨そのものが不安。
行き場を失っている資金の極一部が、石油先物に向かっている。極々一部とは言え200兆ドル市場からの逃避資金は、2000億ドル市場には巨大すぎる。小さな石油先物市場でバブルが発生するのは当然でありましょう。
 通貨不安が治まらない限り、この現象が止むことは無い。規制など笑止千万。
Posted by merlin at 2008年05月27日 16:24
正直あんまり詳しくない分野なのですが、
為替取引の実物取引は全体の一割程度でしかなくあとはすべて投機だと聞いたことがあります。
では投機は悪なのかと言えばそんなことはなく、投機もなければ実物取引がスムーズにいかなくなると為替入門書で見たことがあります。
しかし、為替には介入もあります。日本株も株価低迷時にはPKOもありました(とマスゴミが騒いでたと記憶してますが・・・)
行き過ぎ(ているのか私のような素人には判断がつきませんが・・・)相場は何らかの形で是正を試みてもいいのではないでしょうか。
Posted by タケ坊 at 2008年05月27日 21:14
今気付きましたが
merlinさんの書いておられることが事実なら、
介入しても焼け石に水ですね(恥
はてさて一体どうしたものやら・・・
Posted by タケ坊 at 2008年05月27日 21:29
よく分からないのですが。
ここは、日本が新エネルギー開発に本腰をいれると発表するのはどうでしょうか。
メタンハイグレードもある事ですし海で海草からのバイオ燃料でもいいのですから、価格が下がればラッキーですし、駄目でも開発をしておけばいざと言う時にあわてないですむと思いますが。
無駄なODAよりはましでしょう。
今の政府では無理ですか。
Posted by 人形焼 at 2008年05月27日 23:27
そもそも石油供給のピークは2005年、天然ガス石炭等を含めた化石燃料供給のピークは2020年とされていることから、先高を見込んで投機マネーがなだれ込んだという経緯があります。
 新エネルギーの開発は、否も応も無いこと。必然ではありましょう。
 しかしながら、需給が極端に不均衡になった訳ではないので、需要と供給の問題だけでは現在の石油価格は説明できない。

 現象面から言えば、金が金融市場に有り余って、商品市場でオーバーフロウしているとしか言いようが無い。
では、どこから金が来るのか?
多分、欧米の金融機関でしょう。
欧米は、サブプライム問題に端を発する金融機関の倒産を防ぐために、量的金融緩和を実施中です。金融機関は、中央銀行から貰った手元資金がありますから倒産はしません。が、8%の自己資本を維持せよというBIS規制のため、日本のバブル崩壊時と同じように、貸し剥がし、貸し渋りをして自己資本の増強中であり、欧米の金融与信は実際のところフリーズ中。しかし資金はあるという状態。
 手元資金を遊ばせておくわけには行かない。女子工員の給与分ぐらいは稼ぎたい!これ人情。
いきおい、4半期決算時には回収できる短期の投機市場で運用することになります。
 2月、5月、8月、11月が締め月ですから、これらの月に、益出しの為、商品相場の下落があるとするなら、資金の出所は欧米の金融緩和の所為と言えます。少なくとも傍証となります。
 もしそうならば、欧米の金融機関がサブプライム問題から離脱するまで、この混乱は続く可能性があります。
 付け加えるに、ロシアは、石油を下げさせません。ロシアは、バーレル28ドル以上の分は国が没収としております。130ドルならば凡そバーレル102ドルの収入。一日1100万バーレル産出していますから、一日11億ドル、一年で4000億ドルの収入となります。
円で40兆円強。大きいですよね。
 石油価格が下がりそうだったらすぐ減産しますね。もし私がプーチンなら・・・
Posted by merlin at 2008年05月28日 00:31
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