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<title>Meine Sache ～マイネ・ザッヘ～</title>
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<description>Was soll nicht alles Meine Sache sein!</description>
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<title>聖人とコブラ</title>
<description>韓国で行われているアジア大会で、インドの女子ボクシングの選手が韓国有利のイカサマ判定に抗議して、表彰式で自分の銅メダルを韓国選手の首にかけるという事件がおきました。インドのSarita Devi選手はその際「あなたと韓国人にはこれがふさわしい」と言ったそうで、彼女の夫も「韓国のやり方は非文明的だ」と激怒していました。Youtubeにアップされた関連動画は短期間のうちに大量のアクセスを集め、インド人はもちろん、タイ人や台湾人などアジア各国人の韓国バッシングの場と化していました。..</description>
<dc:subject>メディア</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2014-10-03T10:27:40+09:00</dc:date>
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韓国で行われているアジア大会で、インドの女子ボクシングの選手が韓国有利のイカサマ判定に抗議して、表彰式で自分の銅メダルを韓国選手の首にかけるという事件がおきました。インドのSarita Devi選手はその際「あなたと韓国人にはこれがふさわしい」と言ったそうで、彼女の夫も「韓国のやり方は非文明的だ」と激怒していました。<br /><br />Youtubeにアップされた関連動画は短期間のうちに大量のアクセスを集め、インド人はもちろん、タイ人や台湾人などアジア各国人の韓国バッシングの場と化していました。インド人もタイ人もネトウヨというわけです。<br /><br />ところで、Sarita Deviさんの毅然とした意思表示を見ていて、インドの寓話を思い出したので紹介します。<br /><br /><div style="text-align:center;">------------</div><br /><br />むかしむかし、インドのベンガル地方のある村でのおはなし。<br /><br />森に住むどう猛なコブラは、牛飼いや牛をたびたび襲い、村人を苦しめていました。そんなある日、村を訪れた聖人は、村人の嘆きを聞いて森に行きました。<br /><br />お経を唱えてコブラを呼び出した聖人は、コブラと話をしました。聖人の徳に心打たれたコブラは反省し、二度と咬まないと誓いを立てました。<br /><br /><div style="text-align: center"><img border="0" alt="hissdontbite01.png" src="http://meinesache.up.seesaa.net/image/hissdontbite01.png" width="312" height="240" onclick="location.href = 'http://meinesache.seesaa.net/upload/detail/image/hissdontbite01.png.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></div><br /><br />コブラはもう咬まないと聖人から聞いた村人は、恐る恐る森に行きました。するとコブラは穏やかな様子で村人を襲う気配はありません。コブラに石を投げてみましたが、それでもコブラは抵抗しません。やがて子供たちはコブラをつかんで引きずり回したあげく、振り回して地面に叩きつけ、コブラに大怪我を負わせてしまいました。<br /><br /><div style="text-align: center"><img border="0" alt="hissdontbite02.png" src="http://meinesache.up.seesaa.net/image/hissdontbite02.png" width="311" height="240" onclick="location.href = 'http://meinesache.seesaa.net/upload/detail/image/hissdontbite02.png.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></div><br /><br />しばらくして再び村を訪れた聖人は、コブラは姿を消したと村人から聞いて森に行き、コブラを呼びました。巣穴に隠れていたコブラは聖人の前に姿を見せると、聖人の教えのおかげで心穏やかに暮らしていると感謝しました。<br /><br />しかし痩せて傷だらけのコブラを見た聖人は、どうしたのかと問い詰めました。怒るという感情を克服し、子供たちに悪意を持たないコブラは、しぶしぶ虐待されたことを明かし、こう言いました。「子供たちは無知なのです。私の変化を知らないだけなのですよ」<br /><br />これを聞いた聖人は声を荒らげて言いました。「このばか者め！私はおまえに咬むなと言ったが、威嚇するなとは言っていない。なぜシューっと声を出して追い払わなかったのだ？」<br /><br /><div style="text-align: center"><img border="0" alt="hissdontbite03.png" src="http://meinesache.up.seesaa.net/image/hissdontbite03.png" width="311" height="240" onclick="location.href = 'http://meinesache.seesaa.net/upload/detail/image/hissdontbite03.png.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></div><br /><br /><div style="text-align:center;">------------</div><br /><br />これは１９世紀のインドの神秘家、ラーマクリシュナの残した寓話と言われています。微妙に違うバージョンもあるので、或いはもっと古くからある昔話なのかもしれませんが、インドではよく知られた寓話です。<br /><br />いずれにしてもこのお話の教訓は、怒りに身をまかせて感情的に振る舞うのは良くないけれども、それは何をされても黙っているのとは違うということです。不当な仕打ちに対して毅然とした態度を示さなければ、殺されてしまうかもしれないし、相手は無知なままだし、自分の精神も壊れてしまいます。<br /><br />hiss（シューっと威嚇すること） と bite （咬みつく）は違うことであり、慎まねばならないのはあくまで bite。hiss を忘れると、むしろ社会の調和は壊れてしまうのです。<a name="more"></a>

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<title>朝日新聞と日本の異常な新聞観</title>
<description>朝日新聞の慰安婦と吉田調書をめぐる虚報問題は、特に慰安婦に関しては以前から定説化していたこともあり、報道内容の間違い自体に驚きはありませんが、虚報を認めた後の朝日新聞の態度は衝撃的です。朝日新聞を始めとしたマスメディアに追及されて辛酸を嘗めた数々の企業や個人、そしてその過程で生まれた不祥事対策の専門家たちは、朝日新聞社のあまりの体たらく、その幼稚ぶりに、にわかに信じられない思いを抱いているに違いありません。マスメディアの堕落は何も日本だけには限らないものの、これほどの無責任は..</description>
<dc:subject>メディア</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2014-09-14T19:24:19+09:00</dc:date>
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朝日新聞の慰安婦と吉田調書をめぐる虚報問題は、特に慰安婦に関しては以前から定説化していたこともあり、報道内容の間違い自体に驚きはありませんが、虚報を認めた後の朝日新聞の態度は衝撃的です。<br /><br />朝日新聞を始めとしたマスメディアに追及されて辛酸を嘗めた数々の企業や個人、そしてその過程で生まれた不祥事対策の専門家たちは、朝日新聞社のあまりの体たらく、その幼稚ぶりに、にわかに信じられない思いを抱いているに違いありません。<br /><br />マスメディアの堕落は何も日本だけには限らないものの、これほどの無責任は他の先進国では見られません。日本のマスメディアの鏡であることを自認してきた朝日新聞のクズっぶりは、日本のマスメディアの特異な歪みと後進性の現れに他なりません。<br /><br />では日本と他国のマスメディアの違いはどこにあるのでしょうか？その違いは、朝日新聞の常套句である「戦争責任」との向き合い方、「戦争と新聞の関係」の捉え方の違いに如実に現れています。<br /><br />敗戦後、朝日新聞を始めとする日本の新聞各社は大いに反省しました。朝日新聞の場合、１９４５年８月２３日に「自らを罪するの弁」とする社説を掲載しました。そこにはこんな風に書いてあります。<br /><br /><blockquote>個人としての吾人は 必ずしも全部が優柔不断であつたとは信ぜられない。しかし組織の一部にあることを思ふ時、この組織を守り通す必要を余りに強く感じたが故に,十分に本心を吐露するに至らなかつた場合もないではない。…その結果として今日の重大責任を招来しなかつたかどうか。<br /></blockquote><br />戦争を起こした主犯は軍部と政治家であり、新聞は保身のためにやむなくそれに加担したと悔いているわけです。上司の犯罪行為に協力させられた部下の弁解そのものですが、朝日新聞の論法は通り、多くの日本人は新聞と戦争の関係を今もそう見ています。<br /><br />しかし、戦争と新聞の関係をそんな風に見る先進国は他にはありません。新聞はそんなに弱い存在ではないからです。今はともかく、２０世紀初頭の頃の新聞は強大な権力を有していました。<br /><br />１８９８年の米西戦争を起こした主犯は「イエロー・ジャーナリズム」です。新聞があらゆる階層に急激に浸透したこの時期、ピューリッツァーとハーストという２人の新聞王は、読者の獲得競争を展開する上で扇情的な記事を連日掲載しました。おかげで読者はキューバにおけるスペインの圧政に対してマスヒステリアに陥り、政府を動かしたのです。<br /><br />１９１４年に勃発した第一次世界大戦で有名なのは、イギリス人の集団ヒステリーぶりです。ドイツ人を劣等人種視してあらゆるドイツ風なものを排斥し、果ては犬のダックスフントまで迫害しました。こうした異常行動を引き起こしたのは、やはり新聞でした。<br /><br />軍部や政府のプロパガンダのせいではありません。当時はまだマスメディアのパワーについて未解明で、政治家に新聞を通じて大衆をコントロールしようという着想はありませんでした。それどころか、当時のイギリス首相ロイド・ジョージは新聞を過大評価して新聞にコントロールされる始末で、イギリスの新聞王ノースクリフ卿は堂々とこう述べていました。<br /><br /><blockquote>神は人に読む力を与えた。おかげで私は人々の脳髄を事実で満たし、そのあと誰を愛すべきか、誰を憎むべきか、何を考えるか指示できる。…私は政治家にはならない。なぜなら独立した新聞こそ将来の政府の形だからだ。<br /></blockquote><br />ノースクリフ卿は、新聞は第４の権力どころか、政府をも上回る権力を持つと豪語しているわけです。第一次世界大戦は新聞の持つ強大な権力をを浮き彫りにし、この体験を元にプロパガンダとPRという概念が生まれ、研究され、発展していくことになります。<br /><br />日本では、日露戦争を機に新聞は急速に普及し、その後英米と似た状況になりました。検閲はありましたが、原始的な検閲でコントロールできるほど新聞の力はヤワではありません。１９１８年の米騒動や１９２３年の関東大震災における外国人襲撃、さらには１９２０年代の反軍ムードから軍国ムードへの急旋回などに、米西戦争時のアメリカ人、第一次大戦時のイギリス人と同様のマスヒステリアを嗅ぎとれます。<br /><br />しかし日本では、英米におけるように、その原因を新聞を始めとするマスメディアに求める動きは起こりませんでした。「軍部に怯えて仕方なく従った」という朝日新聞の弁解は、日本を遅れた国と見ていたアメリカ人の偏見と、新聞を利用して占領統治を進めようとしたGHQの思惑に合致し、新聞そのものに潜在的に備わる危険性は見逃されてしまったのです。<br /><br />英米の新聞観が、「新聞とは本源的に強大で危険なものである」という所からスタートし、だからこそ「政府にコントロールさせてはならない」であるのに対し、日本の新聞観は最初の大前提をスルーし、教条的に「新聞を政府にコントロールさせてはならない」という所から始まります。<br /><br />これでは、「政府の圧力を受けない独立した新聞は善なのだ」というおめでたい結論をへて、先進国の中では突出した日本人のマスメディアに対する無邪気な信仰、自らの利益やイデオロギーのために大衆を踊らせて恥じないマスコミ人の傲慢につながるのは必然です。朝日新聞の常軌を逸した倨傲と無責任は、その成れの果てなのです。<br /><br />朝日新聞の「腐乱」は、左翼や朝日新聞だけの問題ではありません。朝日新聞を廃刊に追い込んだ所で、新聞を始めとするマスメディアは正しい姿には戻りません。なぜならマスメディアは本源的に劇薬であり、どう対策しようと毒性と凶器性を排除できないからです。<br /><br />マスメディアの毒を若干でも和らげる唯一の方法は、情報の送り手と受け手の双方がマスメディアの毒性を意識し、身構える習慣をつけることに尽きます。今回の件を通じて、１００年前に確立したマスメディアの第一原則━━マスメディアの最大の目的は正しい情報を送り届けることではなく、より多くの読者／視聴者を獲得して社会に君臨することにあり、その過程でマスヒステリアを作り出してしまうという認識が、朝日新聞という巨人の崩壊を通じて、遅ればせながら日本にも根付くことを願います。<a name="more"></a>

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<title>ヘイト・プロパガンダ</title>
<description>第一次大戦のドキュメンタリー全２６本をアップしました。全２６本の再生リストはこちらです。ザ・グレート・ウォー 〜第一次世界大戦（１〜２６）さて、第一次大戦というものを眺めてつくづく思うのは、マスメディアの力です。１９１４年の欧州の人々は庶民に至るまで新聞や雑誌を読み、新聞や雑誌を通して世界を見ていました。第一次大戦というのは、そういう状況下で行われた初の大戦争でした。そんな戦争で人々の戦意を掻き立てる最大のエネルギーは、敵への憎悪＝ヘイトでした。この傾向は特にイギリスで強く、..</description>
<dc:subject>メディア</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2014-08-18T16:11:16+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
第一次大戦のドキュメンタリー全２６本をアップしました。全２６本の再生リストはこちらです。<br /><br /><a href="https://www.youtube.com/watch?v=cMqphl0yz4M&list=PLRRGXIif1_n-Xw-VgsAqlCq6qQYmEqxi4" target="_blank">ザ・グレート・ウォー 〜第一次世界大戦（１〜２６）</a><br /><br />さて、第一次大戦というものを眺めてつくづく思うのは、マスメディアの力です。１９１４年の欧州の人々は庶民に至るまで新聞や雑誌を読み、新聞や雑誌を通して世界を見ていました。第一次大戦というのは、そういう状況下で行われた初の大戦争でした。<br /><br />そんな戦争で人々の戦意を掻き立てる最大のエネルギーは、敵への憎悪＝ヘイトでした。この傾向は特にイギリスで強く、新聞や加工写真、漫画などを使い、「妊婦の腹を割くドイツ兵」「赤ん坊を銃剣で串刺しにするドイツ兵」「占領地で子どもたちの腕を切断するドイツ軍」「死体からロウソクを作るドイツ」というようなヘイトをまき散らし、ドイツとドイツ人に対する憎悪を煽りました。<br /><br /><div style="text-align: center"><img border="0" alt="Propaganda1914bayonetbaby.jpg" src="http://meinesache.up.seesaa.net/image/Propaganda1914bayonetbaby.jpg" width="302" height="441" onclick="location.href = 'http://meinesache.seesaa.net/upload/detail/image/Propaganda1914bayonetbaby.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></div><br /><br />報道に踊らされた大衆は「ドイツの血は汚れている！」と叫び、ドイツ系の人々の公職追放を求め、ドイツ風の名を持つ商店を略奪し、ダックスフントに石を投げて飼い主をスパイ認定しました。<br /><br />第一次大戦は、マスメディアが驚くべき大衆操作能力を発揮した最初の機会で、政治におけるプロパガンダと、ビジネスにおけるパブリック・リレーションズはここに源流を持ちます。<br /><br />第一次大戦時のようなあからさまな「ヘイト・プロパガンダ」は、先進国ではもう行われていません。ある意味ホロコーストよりも荒唐無稽なこうした描写は、史上初だからこそ効果を発揮したのであり、各国の人々は終戦後すぐに正気を取り戻し、宣伝による憎悪の拡散に身構えるようになりました。<br /><br />大衆は時代とともに宣伝に対して耐性をつけ、宣伝もそれに合わせて進化したのです。先進国では第一次大戦時のような原始的なプロパガンダと劇的な効果は存在しえません。<br /><br />しかし一部の国では未だに第一次大戦時そのままのヘイト・プロパガンダが行われています。後進性のバロメーターと言えるかもしれません。<br /><br /><div style="text-align: center"><img border="0" alt="Propaganda2014bayonetbaby.jpg" src="http://meinesache.up.seesaa.net/image/Propaganda2014bayonetbaby.jpg" width="461" height="279" onclick="location.href = 'http://meinesache.seesaa.net/upload/detail/image/Propaganda2014bayonetbaby.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></div><br /><div style="text-align:center;"><span style="font-size:x-small;">"Diaoyu Island: The Truth" なるドキュメンタリー映画のワンシーンより</span></div><a name="more"></a>

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<title>第一次世界大戦</title>
<description>ちょうど１００年前の１９１４年の８月４日、イギリスはドイツに宣戦布告し、第一次世界大戦は真の大戦となりました。日本人はあまり第一次大戦について詳しくありません。イギリスと同盟していた日本は連合国側に立ちドイツに宣戦布告しましたが、欧州に派遣したのは海軍だけで、あとは青島攻略とミクロネシアを占領した程度で、事実上大戦を体感せずに済ませたのだから仕方ありません。しかし第一次世界大戦はあらゆる意味において大きな意義を持つ大戦争で、この戦争を境に世界は大きく変貌しました。第二次大戦な..</description>
<dc:subject>ヨーロッパ</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2014-08-04T08:14:27+09:00</dc:date>
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ちょうど１００年前の１９１４年の８月４日、イギリスはドイツに宣戦布告し、第一次世界大戦は真の大戦となりました。<br /><br />日本人はあまり第一次大戦について詳しくありません。イギリスと同盟していた日本は連合国側に立ちドイツに宣戦布告しましたが、欧州に派遣したのは海軍だけで、あとは青島攻略とミクロネシアを占領した程度で、事実上大戦を体感せずに済ませたのだから仕方ありません。<br /><br />しかし第一次世界大戦はあらゆる意味において大きな意義を持つ大戦争で、この戦争を境に世界は大きく変貌しました。第二次大戦など所詮２０年間の休戦期間を挟んだ第一次大戦の継続戦争に過ぎないと言われますが、まさにその通りで、その社会的意義は比較にもなりません。<br /><br />日本人はこの戦争を体験せずにいたばかりに時代を読み誤り、１９２０年代に右往左往した挙句外交的に孤立し、亡国の道を辿りました。第一次大戦にこそ、２０世紀前半の日本の迷走の根源はあるのに、当時も、そして今もそれを自覚していません。<br /><br />第一次大戦はとても奇妙な戦争です。何しろ原因がわかりません。教科書を読めば、「オーストリアの皇太子暗殺で…」とか「イギリスとドイツの植民地政策の対立で…」とか「複雑な同盟関係により…」とか書いてありますが、どれも的外れです。１６００万人の犠牲者を出した大戦争なのに、戦争当事国の国民ですら何のための戦争なのかよくわからず、ただ無性に相手が憎くて殺しあうような戦争でした。１００年後の今も、これという決定的な理由は定まっていません。<br /><br />ただあの戦争がもたらしたものははっきりしています。戦争を境に１９世紀的社会体制と価値観が崩壊し、２０世紀が始まったのです。社会も経済も政治のあり方も、そして人々の世界観も、第一次大戦を境にガラッと変わりました。今の社会常識の多くが、第一次大戦にその根源を持つのです。<br /><br />そう考えるとあの戦争は、因果関係が逆なのではないかと思えてきます。戦争が起きたから世の中が変わったのではなく、世の中が変わったから戦争が起きたということです。<br /><br />開戦を迎えた時の各国国民の異様な陶酔ぶりや、皇帝たちから将軍まで、権力者の誰一人として事態を制御できずに翻弄され続けた様子を見ていると、水面下で生じていた変化が蓄積し、あるきっかけで爆発し、プレートがずれてドンと揺れる大地震のように一気に爆発したように思えてなりません。<br /><br />大衆の一部と化して顔と名前を失った人々が、大衆のための社会を求めた。或いは歯車と化した人々が歯車社会を求めたのです。<br /><br />それはともかく、第一次大戦で生まれた社会は今も続いています。そしてあの時と同じように、水面下でそれは大きく変わりつつあります。しかし一方で社会の表層は盤石に見え、いくら嘆こうとリアルは何も変わらないという感じもします。ここも、１９世紀的社会が永続すると錯覚し、ある者は安穏とし、ある者は幻滅していた１００年前と同じです。<br /><br />第一次大戦を機に始まった２０世紀という歪な時代は必ず終わりが来ます。恐らくそれは、第一次大戦なみの大激震とともに一気に崩れます。それは必ずしも戦争という形をとらないかもしれませんが、その時は近いのです。<br /><br />だからこそ、２０世紀の終わりに２０世紀の始まりを再確認しておくのは大事なことだと思います。特に日本の場合は、すぐ近くに文字通り１００年前を生きている国々まであるのですから。<br /><br />古いBBCのドキュメンタリーに字幕をつけたので、今日からアップしていきます。全２６回と長いですが、お好きな方はどうぞ。<br /><br /><div style="text-align:center;"><iframe width="470" height="264" src="//www.youtube.com/embed/cMqphl0yz4M" frameborder="0" allowfullscreen></iframe></div><br /><br /><div style="text-align:center;"><iframe width="470" height="264" src="//www.youtube.com/embed/JA3jPyeBWpQ" frameborder="0" allowfullscreen></iframe></div><br /><br /><div style="text-align:center;"><iframe width="470" height="264" src="//www.youtube.com/embed/jd2O_edo5UA" frameborder="0" allowfullscreen></iframe></div><br /><br /><div style="text-align:center;"><iframe width="470" height="264" src="//www.youtube.com/embed/ju5TOg6Gka0" frameborder="0" allowfullscreen></iframe><br /></div><br /><br /><div style="text-align:center;"><iframe width="470" height="264" src="//www.youtube.com/embed/ssk-Du2j_7s" frameborder="0" allowfullscreen></iframe></div><br /><br /><div style="text-align:center;"><iframe width="470" height="264" src="//www.youtube.com/embed/8qO9S2HJDeY" frameborder="0" allowfullscreen></iframe></div><a name="more"></a>

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<title>メリットの有無と戦争</title>
<description>伝統芸能レベルの左翼クリシェを書き散らす沖縄新報が、中国脅威論を批判していました。自衛隊も持ち出して緊張状態が続く尖閣問題を意識させれば、日米同盟強化もオスプレイ配備も納得してもらえるという算段だろうが、あまりにも作戦の想定が安直で非現実的ではないか。国際社会への影響の大きさやその後の維持管理コストなどを考えると、中国が尖閣諸島を「奪う」メリットがあるとは思えない。従って「奪還」のためのオスプレイが役立つこともないだろう。オスプレイ宣撫　離島防衛に絡める安直さ 沖縄新報の主張..</description>
<dc:subject>東アジア</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2013-02-18T22:26:41+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
伝統芸能レベルの左翼クリシェを書き散らす沖縄新報が、中国脅威論を批判していました。<br /><br /><blockquote>自衛隊も持ち出して緊張状態が続く尖閣問題を意識させれば、日米同盟強化もオスプレイ配備も納得してもらえるという算段だろうが、あまりにも作戦の想定が安直で非現実的ではないか。<br /><br />国際社会への影響の大きさやその後の維持管理コストなどを考えると、中国が尖閣諸島を「奪う」メリットがあるとは思えない。従って「奪還」のためのオスプレイが役立つこともないだろう。<br /><br /><a href="http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-202736-storytopic-11.html" target="_blank">オスプレイ宣撫　離島防衛に絡める安直さ </a><br /></blockquote><br />沖縄新報の主張を真面目に受け止める人は今や少数だと思いますが、中国が武力行使するメリットはないとする論理には説得力があるように思えます。中共嫌いの人も、尖閣防衛の強化を訴える人も、心の底では中国が開戦に踏み切るはずはないと感じており、対中警戒はあくまで中国の横暴を牽制するためのポーズ程度に考えている人は多いはずです。<br /><br />中国のメリットのなさで最大のものは、経済的な理由です。グローバル経済と密接に結びついている中国は、もし武力行使すれば、敵に与える以上の経済的打撃を受けかねない、いや確実に受けます。そんな非合理な自滅行動をとるとは、常識的に考えられません。国家間の経済的相互依存関係が高いグローバリゼーションの時代に、主要国間の戦争はありえないように思えます。<br /><br />しかしそれは誤謬です。経済のグローバリゼーション化は現代の専売特許ではありませんし、むしろ史上最大の戦争は、グローバリゼーションの時代に起きました。それは第一次世界大戦です。<br /><br />第一次大戦前の世界、１９世紀末から２０世紀初頭における、特に先進国間の経済は緊密な相互依存関係にありました。１９１３年の日本のGDPにおける輸出の割合（輸出依存度）は１２．５％で今日よりも高く、日米欧を合わせた輸出依存度は１１．７％でした。資本も国境を飛び越えました。当時の外国投資の３分の１は直接投資で、１９１３年の世界の総生産の９％は対外直接投資によるものと推測されています。<br /><br />当然関税は低く、世界経済をリードしていたイギリスは関税ゼロで、関税自主権のない日本は１９００年代までやはりゼロでした。当時世界に冠たる保護貿易国のアメリカを除けば、世界の主要国は軒並み１０％程度の低関税で、輸送手段と冷凍技術の進歩により、世界の食料品価格は年々平準化していました。<br /><br />１００年前の世界は、データ的にはほとんどあらゆる面において１９９０年代の世界に比すグローバリゼーションを成し遂げていたのです。<br /><br />しかも、こうした国境のない世界ぶりはビジネス界に限りませんでした。日本の農民はハワイや南北アメリカに盛んに移民し、腕に覚えのある者は中国大陸で運試ししました。ヨーロッパ人も同様で、ある者はアメリカに、またある者は世界の果ての植民地に新天地を求めて移住しました。<br /><br />また隣国と国境を接するヨーロッパ諸国の場合、地域の経済は国境に縛られていませんでした。たとえばドイツ帝国の場合、東部地域はその他のドイツ地域よりもロシアと、西部地域はフランスと、南部地域はオーストリアとより経済的に結びついていました。<br /><br />このように第一次大戦前の世界は、人、物、資本が国境などお構いなしに移動するグローバリゼーション時代であり、主要国間での戦争に勝者がいないのは誰の目にも明らかでした。しかし当時の人々は、オーストリアのセルビア懲罰という些細な紛争を契機にして何のメリットもない戦争に突入し、案の定ヨーロッパは没落したのです。<br /><br />歴史を見る限り、グローバリゼーションによる経済の緊密化は戦争を抑止しません。戦争は「国際社会への影響の大きさやその後の維持管理コストなど」おかまいなしに起きるのです。<a name="more"></a>

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<title>ジョブスの教え「お客様は神様です」</title>
<description>スティーブ・ジョブスは、生前も今も「イノベーション」の象徴のように崇拝されていますが、彼の築いたアップル帝国は決してイノベーションの力のみで巨大化したわけではありません。アップルが失いつつあるものアップルで長年働いていたというこの記事の著者は、ジョブス時代のアップルは決してイノベーティブではなく、アップルを押し上げたのは「イノベーションよりもむしろ、その徹底した任務遂行能力」であると述べています。同意します。ジョブスアップルはイノベーションを売りにはしましたが、イメージほどイ..</description>
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<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2013-02-15T22:06:52+09:00</dc:date>
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スティーブ・ジョブスは、生前も今も「イノベーション」の象徴のように崇拝されていますが、彼の築いたアップル帝国は決してイノベーションの力のみで巨大化したわけではありません。<br /><br /><a href="http://blogos.com/article/55975/" target="_blank">アップルが失いつつあるもの</a><br /><br />アップルで長年働いていたというこの記事の著者は、ジョブス時代のアップルは決してイノベーティブではなく、アップルを押し上げたのは「イノベーションよりもむしろ、その徹底した任務遂行能力」であると述べています。同意します。ジョブスアップルはイノベーションを売りにはしましたが、イメージほどイノベーティブではありません。強さは他にあるのです。<br /><br />自分は最近、イノベーションという言葉に疑念を持ち始めています。もちろん、個人も企業もイノベーティブであろうとするのは良い事です。しかしイノベーションはその他の欠点をカバーしませんし、それだけで競争を勝ち抜けるわけでもありません。最近のイノベーション熱は、イノベーションをあたかも特効薬のように礼賛し、地味な努力から逃げる口実化しているように思えてなりません。<br /><br />例えばアップルの場合、イノベーションという派手なネオンサインに隠れて、「顧客第一主義」という泥臭い企業姿勢はほとんど語られません。割高のブランド品を売り、客の苦情など歯牙にもかけないイメージのあるアップルですが、実はそうではありません。ジョブス時代のアップルは顧客サービスの改善に全力で取り組み、アメリカでは、客の声に真摯に耳を傾け、製品の不具合を改善につなげるメーカーの代表的存在と見られています。<br /><br />日本でそう見られていないのは、ブランド・メーカーに対する偏見に加えて、外資の宿命もあると思います。一般的に外資は下級社員にはマニュアルワークしか求めず、そのため客対応は日本企業に比べて機械的になりがちです。実は外資的組織は、想定外の不具合などのシリアスな案件は「本部」で対応しており、外国人の無責任下級社員は面倒な案件はすぐに本部に投げるのですが、外資の日本人下級社員は日本的職業倫理から案件を上に投げるのを嫌がります。アップルも例外ではありません。そのため自分の限られた裁量で問題を解決しようとし、「融通の利かない外資」になりがちなのです。<br /><br />またアップルの場合、小売店に対する姿勢も誤解を助長しています。日本の家電メーカーは大手小売チェーンに対して腰が低く、例えばヨドバシカメラあたりで製品を買えば、いざ不具合が出た時はヨドバシに相談すれば一発です。しかしアップルは小売店に対する立場が強く、そのため小売店経由の苦情は効果がなく、また値引きもしてくれません。小売店パワーに慣れた消費者からすれば、お高くとまったアップルと見えるのもしかたありません。<br /><br />しかしアップルの顧客サービスは実際に優れたもので、アメリカではPCメーカーの中で常にダントツの１位に選ばれています。日本でも、何の権限もないのに自分の権限で客をあしらおうとする下級社員の壁さえ超えれば、あれほどの大企業であるにも係わらず、原則に囚われない、人間対人間の対応をしてもらえます。<br /><br />PCは大小の不具合が出やすいものですから、多くのメーカーは、「消耗部品は壊れるときは壊れますから、そこまで責任とれません」とか「データの喪失はお客様の責任ですから」とか「保証書に書かれた通りの対応しかできません」などと、時に明確に、時に言外に責任を回避しようとしがちです。しかしアップルは根気良く客の話を聞き、場合によっては驚くほど柔軟に商品交換に応じたりします。<br /><br />しかも客の機嫌をとって終わりではありません。自分の場合、不具合交渉からしばらく後に、アップルは３年前の製品までさかのぼり無償部品交換を発表しました。返品された製品をきちんと精査し、客の温情に甘えて誤魔化すのではなくきちんと責任をとり、よりよい製品開発のための参考としているのです。<br /><br />もちろんアップルの顧客サービスは完璧ではありません。日本人下級スタッフの勘違いぶりはその代表で、その壁を越えるのは本当に大変です。アップルには、日本人社員の特性を理解し、下級社員の教育にも力を入れてほしいものです。しかしいずれにせよジョブスアップルの成功は、イノベーションと並んで、顧客サービスを抜きにしては語れないのです。<br /><br />イノベーションという念仏ばかり唱えていると、日本企業全般が顧客サービスにおいてアメリカに教えを請う日も、案外すぐそこかもしれません。<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4822249433/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4822249433&linkCode=as2&tag=meinesache-22"><img border="0" src="http://ws.assoc-amazon.jp/widgets/q?_encoding=UTF8&ASIN=4822249433&Format=_SL160_&ID=AsinImage&MarketPlace=JP&ServiceVersion=20070822&WS=1&tag=meinesache-22" ></a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=meinesache-22&l=as2&o=9&a=4822249433" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" /><a name="more"></a>

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<title>クール・ジャパンとハリウッド</title>
<description>先日、経産省は「クール・ジャパン」に５００億円の予算要求をすると報道されました。「クール・ジャパン」推進に500億円　税金でクールな文化は作れるのか?クール・ジャパンの根底にあるのは、広告的アプローチで国家ブランドを向上できるという発想ですが、この発想の誤謬は、「国家ブランド」概念の発案者であるサイモン・アンホルト氏によりたびたび指摘されており、また国家ブランディング政策の先駆けである「クール・ブリタニア」の失敗は、その何よりの証です。しかしながら、国家ブランドを向上できるか..</description>
<dc:subject>メディア</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2013-02-12T22:22:26+09:00</dc:date>
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先日、経産省は「クール・ジャパン」に５００億円の予算要求をすると報道されました。<br /><br /><a href="http://www.inside-games.jp/article/2013/02/06/63633.html" target="_blank">「クール・ジャパン」推進に500億円　税金でクールな文化は作れるのか?</a><br /><br />クール・ジャパンの根底にあるのは、広告的アプローチで国家ブランドを向上できるという発想ですが、この発想の誤謬は、「国家ブランド」概念の発案者であるサイモン・アンホルト氏によりたびたび指摘されており、また国家ブランディング政策の先駆けである「クール・ブリタニア」の失敗は、その何よりの証です。<br /><br />しかしながら、国家ブランドを向上できるかどうかは別として、宣伝しなければ売れないのもまた事実です。日本のポップカルチャーを巨額な宣伝費をかけて売り込めば、費用対効果は別にして、それなりに売れるのは確実です。クール・ジャパンの目的が、とにかく日本のポップカルチャーを海外で売ること、ただそれのみにあるのであれば、それは不可能ではありません。<br /><br />ただし、それを目的とするにはクール・ジャパンというやり方は効果的ではないし、またコンテンツを売り込むことによる日本全体への波及効果はほとんど期待できません。それはハリウッドを見ればわかります。<br /><br />全興行収入の３分の２にあたる２２４億ドルをアメリカ国外で稼ぐハリウッドは、世界で最も成功しているコンテンツ産業です。しかしそのアプローチはクール・ジャパンとは真逆です。すなわち、星条旗を立ててアメリカ文化のクールさを訴えるのではなく、コンテンツの内容、売り方ともに、「クールUSA」どころか「脱USA」、無国籍であることを目指しています。<br /><br />文化商品というのはその他の商品に比して感情的摩擦を生みやすく、へたをすると文化侵略ととらえられてしまうので、国籍を前面に押し出して売るのはタブーなのです。日本のコンテンツを海外に売りたいのであれば、コンテンツ産業に海外展開を念頭においた無国籍作品、良く言えばユニバーサルな価値観を持つ作品の制作を促し、そのうえで輸出ダンピングすればいいのであって、日本を前面に押し出して広告展開するのは邪道です。<br /><br />先日、クールジャパンにも関わるAKBのメンバーがお泊りの反省として坊主にし、海外から怪訝な目で見られましたが、あのように日本国内でしか通用しないメディア・スタントはご法度です。海外でコンテンツを売る基本は、まずはコンテンツの国際化であり、クールジャパンではなく脱ジャパンなのです。<br /><br />しかしそれでも、５００億円もの宣伝費を投入すればさすがにある程度は売上も伸びるはずです。ただしその売上アップは、ハリウッドの例を見る限りその他の産業や国全体のイメージ向上に寄与しません。<br /><br />ハリウッド映画は１９２０年代以降世界一の映画産業として世界に輸出されてきました。いくらハリウッド映画が脱USAを指向しているとはいえ、そこにはアメリカのライフスタイルが溢れています。世界中の人々がコーラを飲み、ハンバーガーを食べ、ジーンズをはいてロックを聴くようになったのには、ハリウッドの影響は否定できません。しかし、アメリカ文化とアメリカ製品全般へのイメージアップに貢献したのかといえばそうではありません。<br /><br />アメリカ文化は底が浅く、アメリカ人は単細胞でアメリカ製品はセンスが悪いというのは、世界共通の認識です。あらゆるアメリカ的なものに反感を覚える反米主義は、ブッシュ時代に生まれたものではなく、２０世紀の通低音です。<br /><br />実はアメリカは１９５０年代から６０年代初頭にかけて「クールUSA」を実行したことがあります。１９５３年に設立されたアメリカ情報局（USIA）は、ニューオリンズ・ジャズとハリウッド映画は世界の人々を親米にする武器だとの報告書をまとめ、CIAはさまざまな文化工作を実行しました。「文化爆撃」により冷戦に勝利できると考えたのです。<br /><br />ところがアメリカの対外イメージは一向に上がらず、１９６０年代初頭にはソ連型経済の勝利は時間の問題という認識まで広がり、途上国の指導者たちは共産主義に惹かれ、先進国の若者たちは反米に走りました。やがてCIAの工作が暴露されるに至り、アメリカはクールUSA戦略を放棄したのでした。<br /><br /><div style="text-align: center"><img border="0" alt="1360555471003.jpeg" src="http://meinesache.up.seesaa.net/image/1360555471003.jpeg" width="450" height="336" onclick="location.href = 'http://meinesache.seesaa.net/upload/detail/image/1360555471003.jpeg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></div><br /><br />今日でもヨーロッパの破産危機に瀕する国々では、若者たちはジーンズをはいてロックを聴きながら反米を叫んでいます。アメリカの製品とサービスには、実は日本よりも進んだ面も多々あるにもかかわらず、世界中で実際よりも低く見られています。１００年におよぶ強力無比なハリウッド映画の世界支配は、アメリカの映画産業を潤わせてはいるものの、アメリカのイメージ向上にはほとんど貢献していません。国のブランドを広告的手法で上昇させるのは不可能なのです。<br /><br />クールジャパンは、一重にコンテンツ産業ーー実際には広告屋を水ぶくれさせるだけの施策であり、しかも、コンテンツの国際化をなおざりにしてエスニシティを前面に立てるそのやり方は、コンテンツの海外展開をする上で非効果的かつ邪道です。クール・ブリタニア以降急速にポップカルチャーの衰えたイギリスや、クールUSA時代に激しく反米に揺れた世界を見れば、むしろこれまでコツコツと築き上げた日本ブランドを瓦解させかねない危険な策なのです。<a name="more"></a>

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<title>悪いのは猫である</title>
<description>この国では、猫を愛でて一人でいるのが好きで空気が読めないと反社会的人物になり、警察のミスを誘引するという人に非ざる凶悪犯罪を犯して社会的に抹殺されるようです。この事件が世間の目を引いたのは、ネットに犯罪予告をするという、せいぜい万引き程度の軽微な犯罪そのものに理由があるのではなく、警察が誤認逮捕したことにあります。事件は犯人と警察の合作なのですから、犯人のみを叩くのは片手落ちです。それでも、面子を潰された警察が猛り狂うのは理解出来ます。類似犯罪の抑止のためにも、自分たちの責任..</description>
<dc:subject>メディア</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2013-02-11T16:04:38+09:00</dc:date>
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この国では、猫を愛でて一人でいるのが好きで空気が読めないと反社会的人物になり、警察のミスを誘引するという人に非ざる凶悪犯罪を犯して社会的に抹殺されるようです。<br /><br />この事件が世間の目を引いたのは、ネットに犯罪予告をするという、せいぜい万引き程度の軽微な犯罪そのものに理由があるのではなく、警察が誤認逮捕したことにあります。事件は犯人と警察の合作なのですから、犯人のみを叩くのは片手落ちです。<br /><br />それでも、面子を潰された警察が猛り狂うのは理解出来ます。類似犯罪の抑止のためにも、自分たちの責任を棚に上げて犯人を晒し者にするのは仕方ありません。<br /><br />しかし寒気がするのはマスコミの態度です。どうしてマスコミは、そんな警察の都合に合わせて容疑者のすべてをほじくり返し、ステレオタイプによる人格判断を撒き散らし、容疑者を社会的に抹殺しようとするのでしょうか？<br /><br /><div style="text-align: center"><img border="0" alt="necolover78500987.jpg" src="http://meinesache.up.seesaa.net/image/necolover78500987.jpg" width="450" height="253" onclick="location.href = 'http://meinesache.seesaa.net/upload/detail/image/necolover78500987.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></div><br /><br />ネットの問題としてしばしば炎上の恐ろしさが語られますが、今回のようなマスコミによる炎上は、悪名高きネットの炎上とどこが違うのでしょうか？<br /><br /><div style="text-align: center"><img border="0" alt="necootoko07209.jpg" src="http://meinesache.up.seesaa.net/image/necootoko07209.jpg" width="450" height="252" onclick="location.href = 'http://meinesache.seesaa.net/upload/detail/image/necootoko07209.jpg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></div><br /><br />ネット普及以降のテレビ界は、「テレビを見てよき社会人になろう」というメッセージを広めていますが、権力のまくエサに無批判で食いついて物事をステレオタイプで判断し、ターゲットを決めたら全力で炎上させ、猫に注意するのが良き市民なのでしょうか？<br /><br /><div style="text-align: center"><img border="0" alt="c1af5b72.jpeg" src="http://meinesache.up.seesaa.net/image/c1af5b72.jpeg" width="450" height="253" onclick="location.href = 'http://meinesache.seesaa.net/upload/detail/image/c1af5b72.jpeg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></div><a name="more"></a>

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<title>架空戦記に見るステレオタイプ</title>
<description>架空戦記というジャンルがあります。戦国時代や第二次大戦を舞台に、もしもの世界を描くジャンルです。架空戦記は世界各国にあり、Uchroniaというアメリカのサイトには、たくさんの架空戦記が紹介されています。架空戦記というのは、一般的に文化を異にする者には面白さが伝わりにくい、ドメスティックなジャンルです。本能寺を生き延びた信長の戦いぶりや、日本軍無双の太平洋戦記をハラハラドキドキ読めるアメリカ人はあまり想像できません。架空戦記というのは、あくまで自文化圏の人たちに向けた、自文化..</description>
<dc:subject>アメリカ他</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2013-02-10T13:18:16+09:00</dc:date>
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架空戦記というジャンルがあります。戦国時代や第二次大戦を舞台に、もしもの世界を描くジャンルです。架空戦記は世界各国にあり、<a href="http://uchronia.net/" target="_blank">Uchronia</a>というアメリカのサイトには、たくさんの架空戦記が紹介されています。<br /><br />架空戦記というのは、一般的に文化を異にする者には面白さが伝わりにくい、ドメスティックなジャンルです。本能寺を生き延びた信長の戦いぶりや、日本軍無双の太平洋戦記をハラハラドキドキ読めるアメリカ人はあまり想像できません。架空戦記というのは、あくまで自文化圏の人たちに向けた、自文化圏の人たちにカタルシスをもたらすために書かれたエンターテイメントなのです。<br /><br />さて、そんな架空戦記ものですが、先日興味本位から、日米戦争を舞台にしたアメリカ産の架空戦記を読んでみました。アメリカ人が昨日の敵をどう見て、どんな所にカタルシスを感じるのか、肩の力の抜けた大衆レベルでのステレオタイプを楽しんでみようとしたわけです。<br /><br />読んだのは、去年の暮れに発売されたばかりのロバート・コンロイ著「ライジング・サン」というベタなタイトルの作品です。ミッドウェー海戦で日本が米空母３隻を沈める大勝利をあげるところから物語は始まります。<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/1451638515/ref=as_li_tf_il?ie=UTF8&camp=247&creative=1211&creativeASIN=1451638515&linkCode=as2&tag=meinesache-22"><img border="0" src="http://ws.assoc-amazon.jp/widgets/q?_encoding=UTF8&ASIN=1451638515&Format=_SL160_&ID=AsinImage&MarketPlace=JP&ServiceVersion=20070822&WS=1&tag=meinesache-22" ></a><img src="http://www.assoc-amazon.jp/e/ir?t=meinesache-22&l=as2&o=9&a=1451638515" width="1" height="1" border="0" alt="" style="border:none !important; margin:0px !important;" /><br /><br />太平洋全域の制海権を握った日本は、パナマ運河を特攻で破壊し、アラスカに上陸し、ハワイ島を占領し、米西海岸を脅かします。アメリカに残された唯一の空母サラトガを沈めて講和に持ち込もうとする日本を、劣勢のUSAは知力を尽くして迎え撃ちます。<br /><br />話のトーンは主プロットに恋を絡めたハリウッド調で、ちょうど映画「パール・ハーバー」のような感じです。登場するアメリカ人はみなヒーローというわけではなく、ダメ軍人やダメ政治家、そして日系人を差別する偏狭なアメリカ人たちの姿も批判的に描かれます。また主役の米軍人は日本語を解す知日派であり、日本軍人もかなり人間的に表現されます。<br /><br />日本の架空日米戦記の多くは、白人レスラーをぶちのめす力道山と同じで、日本人のアメリカに対する劣等コンプレックスに働きかける構造をしています。しかし先の日米戦争にわだかまりを持たないアメリカ人は、日本を巨悪として叩きのめすだけでは心に響きません。オープンな人間性を至上のものとし、それがアメリカの国家意志と融合して大きな困難を乗り越えるときにカタルシスを覚えるのです。<br /><br />しかし、そうした微笑ましくもある典型的アメリカンエンターテイメントの中にも、日本軍の嫌なステレオタイプは登場します。武士道を信奉してやたらと自爆攻撃するのはご愛嬌。捕虜の首をその場でハネまくるのも、誇張されたマンガ的表現として我慢できます。しかし「性奴隷」の登場には暗澹とさせられます。<br /><br />アラスカのアンカレッジを占領した日本軍は、現地女性をことごとくレイプします。またハワイ島では、現地女性を強制的に連行して慰安婦にします。決して当時の日本人を野蛮人視しているとは思えない著者が、エンターテイメント作品の味付けとして性奴隷を描くのは、中国人や韓国人がレイシズムから性奴隷を描くのとは別の意味で深刻です。日本軍のレイプ魔ぶりはそれほどまでに浸透しているのです。<br /><br />ここまで定着してしまったイメージはそう簡単には拭えません。レイプ魔の烙印を補強するには１つの事例で事足りるのに対し、反証するには１０の事例が必要です。２０数年かけて世界中に浸透した確証バイアスを覆すには、２０年以かかると覚悟すべきです。<a name="more"></a>

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<title>テレビの性</title>
<description>昨日の関東地方は大雪だというので、テレビは大騒ぎでした。結果的に予報は外れ、たいした雪ではなかったのですが、大雪に備えて報道体制を敷いていたテレビ局は事前に準備した大雪企画を捨てきれずに各地から総力中継を行い、冴えない降雪状況を名残惜しそうに伝えていました。あまりにテレビが騒ぐので、JAFには前日のうちに装着したチェーンが外せないトラブルが殺到したそうです。お天道さまにテレビ局が踊らされ、テレビ局に小市民が踊らされたというわけです。さて、いつもはテレビ局に厳しい自分ですが、降..</description>
<dc:subject>メディア</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2013-02-07T15:34:31+09:00</dc:date>
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昨日の関東地方は大雪だというので、テレビは大騒ぎでした。<br /><br />結果的に予報は外れ、たいした雪ではなかったのですが、大雪に備えて報道体制を敷いていたテレビ局は事前に準備した大雪企画を捨てきれずに各地から総力中継を行い、冴えない降雪状況を名残惜しそうに伝えていました。<br /><br />あまりにテレビが騒ぐので、JAFには前日のうちに装着したチェーンが外せないトラブルが殺到したそうです。お天道さまにテレビ局が踊らされ、テレビ局に小市民が踊らされたというわけです。<br /><br />さて、いつもはテレビ局に厳しい自分ですが、降らない雪に翻弄されるテレビ局の様子を見て、今回は少し同情してしまいました。元テレビマンとして、大雪予想に興奮して食いついて準備し、気まぐれな空を恨めしく見つめるスタッフの気持ちは痛いほどわかります。<br /><br />世の人々の多くは、災害報道などを嬉々として伝えるテレビに批判的です。表面的には被害者に同情的な態度をとりながら、その実人々の悲嘆を商品として取り扱う彼らの態度は確かに醜いです。今回のズレたハシャギぶりもそれと同根です。しかし自分はそうした批判を共有しません。そんな風にモラルに訴えても何も変わらないからです。<br /><br />テレビマンに限らず、マスメディアで働く人が最も頭を悩まし、エネルギーを費やすのは「ネタ探し」です。番組のネタさえ見つかれば、仕事は８割方終わったようなものです。そんな彼らに、最高のネタである災害に内心小躍りして飛びつくなと要求するのは無理な相談です。<br /><br />いわば彼らはネタという獲物を求めて常に半飢餓状態の野生動物のようなものであり、天から絶好のネタが降ってくれば、本能的にむしゃぶりついてしまうのです。これはマスメディアの最大の行動原理であり、災害報道に限らず、あらゆるマスメディアの振る舞いはこの原理に支配されています。<br /><br />例えばゴリ押しのような現象もこの原理により引き起こされます。テレビマンは銭に目が眩んで、ブームでもないものをブームだとゴリ押しすると考える人も多いようですが、そうではありません。現場のスタッフにはそんな意識は毛頭なく、ただ恒常的にネタ切れに苦しんでいて、「ネタ屋」の提供するおいしそうなネタに食いついているだけなのです。<br /><br />ネタ屋というのはテレビ番組にネタを提案する人です。要するに広告屋なのですが、宣伝をテレビ番組向きのネタに整形するという点で普通の広告屋とは違います。<br /><br />例えばあるカメラメーカーが若い女性をターゲットにした一眼レフカメラを宣伝したいとします。するとネタ屋は、「今男の趣味に夢中になる女子が増えている！」といういかにもの企画を仕上げてスタッフに売り込みます。いくつかの「〜女子」現象を集めて、そのひとつとして「カメラ女子」を取り上げ、実際のカメラ女子をどこからか集めてきて取材の手配までしてくれます。<br /><br />ここまで仕上げられると、テレビスタッフからすれば純然たるネタです。食いつかない理由はありません。そしてどこかのテレビ番組や新聞雑誌がとりあげれば、そのネタはブームとして一層信憑性を高めて加速度的に後追い企画が増殖し、あれよという間にゴリ押しになるわけです。しかもネタ不足に悩むのは民放もNHKも同様ですから、NHKもゴリ押しに加担することとなります。ネタ屋は１９９０年代半ばに普及した比較的新しい職種で、以来テレビ番組の親広告化が進んでゴリ押しが発生しやすくなり、今ではゴリ押しでないものを探すほうが難しいほどです。<br /><br />こうしたテレビとマスメディアの歪みの修正は不可能です。それはマスメディアというシステムそのものが抱えた性だからです。資本主義には修正不能な欠陥があり、やがて必然的に自壊すると説いたのはマルクスですが、資本主義よりも人工的で明白な欠陥に溢れたマスメディアは必ず自壊します。我々にできるのは、マスメディアを修正するのではなく、平和裏に自壊してもらうよう準備することなのです。<a name="more"></a>

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<title>醜いスポーツ</title>
<description>大阪の体育高校の体罰自殺事件の本質は、暴力とか体罰そのものの問題ではなくて、生徒をそこまで追い込む構造にあると思うのですが、体罰、体罰と騒いでいるうちに、今後は五輪女子柔道の監督が体罰で告発されたりして、思わぬ展開を見せつつあります。自分は体罰には反対ですが、真剣にスポーツに取り組む競技スポーツの世界で、体罰ごときに大騒ぎするのはおかしいと考えます。体罰に効果があるからではありません。現実として、体罰のないスポーツなど世界のどこにもないからです。アメリカの高校アメフトでは、コ..</description>
<dc:subject>メディア</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2013-01-31T07:58:25+09:00</dc:date>
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大阪の体育高校の体罰自殺事件の本質は、暴力とか体罰そのものの問題ではなくて、生徒をそこまで追い込む構造にあると思うのですが、体罰、体罰と騒いでいるうちに、今後は五輪女子柔道の監督が体罰で告発されたりして、思わぬ展開を見せつつあります。<br /><br />自分は体罰には反対ですが、真剣にスポーツに取り組む競技スポーツの世界で、体罰ごときに大騒ぎするのはおかしいと考えます。体罰に効果があるからではありません。現実として、体罰のないスポーツなど世界のどこにもないからです。<br /><br />アメリカの高校アメフトでは、コーチはちょくちょく生徒をぶちのめしますし、イギリスのラグビーやサッカーのコーチも同様です。コーチが優しくても先輩が陰湿にしごき、それで泣きでもすれば、「お譲ちゃんはバレーボールでもやってな」と笑われます。ときどき訴訟沙汰になったりしますがもぐら叩きで、抜本的に体罰を根絶した国などありません。<br /><br />繰り返しますが、自分は体罰に反対です。しかし例外的事例を除いては、体罰はスポーツの一部であり、スポーツと体罰は同じコインのオモテウラの関係であり、体罰のないスポーツはスポーツではないのです。スポーツ界の体罰に憤り、体罰のないスポーツを夢見る人は、スポーツを美化しすぎです。<br /><br />スポーツの醜さは体罰に限りません。トップアスリートともなれば、白々しくウソをついてドーピングしますし、またスポーツ界は一般人の想像を絶する階級社会でパワハラ天国です。日本では元五輪柔道選手が教え子をレイプしたと訴えられましたが、世界でも同様で、トップレベルになればなるほど教え子へのセクハラは日常茶飯事です。<br /><br />このようにスポーツというのは人間のプリミティブな醜さを凝縮した世界なのですが、なぜか世間ではそうは扱われません。醜い側面を一切隠して、美しい面ばかり強調されます。美しい面も事実に即していればまだいいのですが、誇張と脚色で大感動物語に仕立てられて感動的な音楽とともに語られ、成功したアスリートはロールモデルとして賞賛され、五輪招致に燃える都知事は、五輪招致に狂喜乱舞しない人を引きこもりと表現して二級市民扱いします。<br /><br />この極めて歪なスポーツ過剰美化の理由は、マスメディアにあります。１９世紀までのスポーツは「ハラハラ・ドキドキ」ではありましたが感動とは無縁な存在でした。しかし２０世紀の初頭、新聞とラジオはスポーツに感動の要素を加えて新たなスポーツを創造し、戦争とならぶキラーコンテンツに仕立てました。今あるスポーツはスポーツそのものではなく、マスメディアの成立とともに生まれたマスメディアのコンテンツなのです。<br /><br />だからマスメディアのない世界にスポーツは存在しません。ここ数年続々とスポーツの不祥事が明らかになり、その一方でスポーツの美化が激しいのは、マスメディアの衰えと焦りの証です。まもなくスポーツは感動の仮面を剥がされ、ハラハラ・ドキドキの正常な姿に回帰していくことでしょう。<br /><br />それは商品としてのスポーツの価値を下げることにはなりますが、社会全体にとってはプラスだと思います。今の世の中、スポーツ界ほど神棚に祀られて保護され、その結果原始時代的価値観が堂々とまかり通っている世界はありません。そんな修羅の世界に子どもたちを投げ込み、肉体的精神的に痛めつけてはいけないのです。<a name="more"></a>

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<title>みんなでやってる感</title>
<description>自分には常々、テレビというのは必要悪であるという思いがありました。マスメディアには害悪としか呼べない醜悪な面もあるけれど、社会を動かす情報の伝達にはマスメディアは欠かせません。だからかつての自分は、劇薬を取り扱う者として自らを認識し、それなりに重責を感じてテレビの仕事をしていました。しかしインターネットの普及後、マスメディアは必要不可欠な存在ではなくなりました。鈍感な自分が初めてそれを感じたのは２００４年頃でしたが、その思いは日々強まり、それとともにテレビの仕事をするのが苦痛..</description>
<dc:subject>メディア</dc:subject>
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<dc:date>2013-01-30T07:35:58+09:00</dc:date>
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自分には常々、テレビというのは必要悪であるという思いがありました。マスメディアには害悪としか呼べない醜悪な面もあるけれど、社会を動かす情報の伝達にはマスメディアは欠かせません。だからかつての自分は、劇薬を取り扱う者として自らを認識し、それなりに重責を感じてテレビの仕事をしていました。<br /><br />しかしインターネットの普及後、マスメディアは必要不可欠な存在ではなくなりました。鈍感な自分が初めてそれを感じたのは２００４年頃でしたが、その思いは日々強まり、それとともにテレビの仕事をするのが苦痛になり、やがて業界を去る決意をするに至りました。薬にならない劇薬はただの毒です。目の前の利益と既得権を守るために悪に奉仕することは、自分にはできませんでした。モラルというよりプライドの問題です。<br /><br /><div style="text-align:center;">-------</div><br /><br />ハイパーメディアクリエイター氏が、４Kテレビにからめてテレビ業界の現状を次のように語っていました。<br /><br /><blockquote>昨年末、久しぶりに日本で年末年始を過ごし、久しぶりに「紅白歌合戦」をチラ見したが、<br />出演者の数にビックリした。無意味に演歌歌手の後ろに、団体を配置するのに善し悪しはともかく、十年後には、総出演者はのべ1000人を超える事になるのではないだろうか？<br /><br />現在、日本のテレビが創出しているのは「みんなでやってる感」である。インターネットに顧客を取られたテレビは、テレビでしかできないことをそれなりに考え、それは、大画面で「みんなでやってる感」を演出し、視聴者をその「みんな」に入れてしまう手段である。よって、テレビは日々「みんなでやってる感」が跋扈し、これには、この正月最高興行収入を出した「ワンピース」から「サッカー」の国際試合までこれに含まれるのだろう。<br /><br /><a href="http://blog.honeyee.com/ttakashiro/archives/2013/01/29/4k.html" target="_blank">４Kテレビ</a><br /></blockquote><br />情報媒体としての地位をインターネットに脅かされたテレビが、テレビにしかできないことを追求し、それが「みんなでやってる感」であるという見方に完全に同意します。そしてそれこそがマスメディアの毒なのです。<br /><br />「みんなでやってる感」の何が悪いのか疑問に思う人もいると思います。人々が意識してひとつになるのであれば問題はありません。しかし今のマスメディア、とくにテレビがしているのは、人々をモブ化して群衆を操作する行為であり、これは「ひとつになろう」の持つ肯定的な側面とは対極に位置する毒に他なりません。<br /><br /><div style="text-align:center;">-------</div><br /><br />観測することでその観測対象が変化してしまうというのは、ハイゼンベルクの不確定性原理ですが、マスメディアというのはまさにこれで、透明な観察者になることはできません。ある事件の闇を第三者的立場から告発すると、その瞬間にマスメディアは事件の関与者となり、事件そのものの性質が変化してしまいます。だからマスメディアには元来２種類のタイプの人間がいました。ひとつは、そんなマスメディアの性質を利用して積極的に社会を変えようとする者、もうひとつは、あくまで傍観者であろうとして社会に及ぼす変化を極力小さくしようとする者です。<br /><br />後者は、本音を言えないという欠点を持ちます。極論を避け、感情を押し殺し、穏健な両論併記でなるべく世の中を煽らないようにするため、受け手からすれば奥歯に物が挟まったように歯がゆく刺激が足りません。インターネットの普及に最も打撃を受けて衰退したのはこのタイプです。本音を語らずにバランスをとろうとする態度と、本音をぶつけあいつつ全体としてバランスをとるインターネットでは勝負になりません。その結果マスメディアは、前者のタイプ、大衆扇動機関としての性質を積極的に利用して社会を動かそうとするタイプに一元化されつつあります。<br /><br />「みんなでやってる感」は、そうした態度の顕れのひとつです。政治、事件、エンタメ、彼らはあらゆる分野において国民的なヘッドラインを作り、大衆を同一の対象に注目させ、人々の関心と欲望をコントロールしようとします。そして自分の関心と欲望を支配された人はもはや個人ではなく、モブの部分にすぎないのです。<br /><br /><div style="text-align:center;">-------</div><br /><br />ハイパー氏は「みんなでやってる感」が危険な理由を「ソフトなナショナリズム」に向かうからだと述べています。これはある面誤解を誘い、ある面正しい見解です。<br /><br />自分はナショナリズムはそれほど悪いものだとは思いません。ナショナリズムは誰の中にも自然にあるものです。そしてナショナリズムを下らぬものと唾棄できるのは、よほど生活に恵まれたごく一部の人に限られます。<br /><br />ただし、ナショナリズムは誰の中にもあるものだけに求心性が極めて高く、多くの人の関心と欲望をコントロールするのに最高のネタとなりえます。だからナショナリズムは危険なのです。ナショナリズム自体が悪いのではなく、今日のマスメディアのような輩にナショナリズムを扱わせると、人々は簡単にモブ化してしまい、あまりの威力に暴走して水蒸気爆発してしまうから危険なのです。<br /><br />インターネットにも独自の力学でブームを作り出す力があります。クチコミというやつです。日本でも世界でも、クチコミという下からのブーム創生力は年々増しています。ブームを作る主導権まで奪われたら、マスメディアは本当に終わりです。だから彼らはこれからますます死にものぐるいで人々の関心と欲望をコントロールしようとするはずです。そしてその過程でナショナリズムに手を出すのは確実です。<br /><br />それがいつになるかはわかりません。しかし差し当たりは、ハイパー氏の言うように、「ブラジルワールドカップの際には、国家をあげて国民に４Kテレビがゴリ押しされる」のは間違いないと思います。<a name="more"></a>

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<title>肩書きはチラ裏を金言に変える</title>
<description>借金地獄に陥り破産の危機に立たされている南欧諸国は、金融支援と引き換えに社会保障費や公務員の大規模削減を強いられています。そんな国のひとつポルトガルで、アルトゥール・バプティスタ・ダ・シルヴァ教授は反緊縮を訴える論客の一人でした。元ポルトガル大統領のアドバイザーであり、世界銀行の元アドバイザー、今はアメリカンのミルトン大学で教鞭をとりつつ国連の金融リサーチャーを務めるダ・シルヴァ氏は、去年４月にポルトガルの論壇に登場して以来大活躍で、知識人たちを前に講演を行い大喝采を受け、労..</description>
<dc:subject>メディア</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2013-01-29T06:56:43+09:00</dc:date>
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借金地獄に陥り破産の危機に立たされている南欧諸国は、金融支援と引き換えに社会保障費や公務員の大規模削減を強いられています。そんな国のひとつポルトガルで、アルトゥール・バプティスタ・ダ・シルヴァ教授は反緊縮を訴える論客の一人でした。<br /><br />元ポルトガル大統領のアドバイザーであり、世界銀行の元アドバイザー、今はアメリカンのミルトン大学で教鞭をとりつつ国連の金融リサーチャーを務めるダ・シルヴァ氏は、去年４月にポルトガルの論壇に登場して以来大活躍で、知識人たちを前に講演を行い大喝采を受け、労組の指導者たちと会談し、テレビ、新聞で盛んにコメントを取り上げられました。去年１２月にダ・シルヴァ氏のインタビューを掲載した高級ニュース誌「エスプレッソ」の記事は、ロイターを通じて世界に発信されました。<br /><br /><blockquote>金融支援計画について再交渉しないとポルトガルは大変な社会混乱を招くと、南欧問題に取り組む国連の経済学者は訴えた。<br /><br />土曜日に発売されたエスプレッソ誌で、負債に苦しむ南欧諸国を調査する国連開発プログラム（UNDP）のコーディネーター、アルトゥール・バプティスタ・ダ・シルヴァ氏は、ポルトガル支援は「非常に悪い結果」をもたらしており、計画について再交渉すべきと述べた。…<br /><br /><a href="http://www.reuters.com/article/2012/12/15/portugal-debt-un-idUSL5E8NF3ID20121215" target="_blank">UN economist: Portugal needs partial debt renegotiation</a><br /></blockquote><br /><br /><div style="text-align: center"><img border="0" alt="fakeeconomistdasilva.jpeg" src="http://meinesache.up.seesaa.net/image/fakeeconomistdasilva.jpeg" width="450" height="338" onclick="location.href = 'http://meinesache.seesaa.net/upload/detail/image/fakeeconomistdasilva.jpeg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></div><br /><br />しかし、ダ・シルヴァ氏の肩書きはすべて偽りでした。国連はダ・シルヴァ氏との関係を否定し、アメリカのミルトン大学は１９８２年に廃校していました。また彼には経済学を学んだ形跡もありませんでした。ダ・シルヴァ氏は、過去２度詐欺罪で服役した前科を持つただの詐欺師でした。<br /><br /><a href="http://www.independent.co.uk/news/world/europe/the-fraudster-who-fooled-a-whole-nation-portuguese-media-pundit-exposed-as-conman-8459249.html" target="_blank">The fraudster who fooled a whole nation: Portuguese media pundit exposed as conman</a><br /><br />ダ・シルヴァは、精巧なニセの名刺と口の巧さだけで、ポルトガルの人々を８ヶ月もの間騙し続けたのです。<br /><br />正体を暴かれたダ・シルヴァは言います。「私を詐欺師と言うのはたやすい。しかしなぜ金融資本家たちを詐欺師と呼ばないのだ！」。彼の主張は所詮は陳腐な金融マフィア批判にすぎませんでした。<br /><br />しかしポルトガルの人たちは彼のチラ裏をありがたがりました。もしダ・シルヴァの肩書きさえ本物ならば、主張の質度外視で人々は彼に喝采しつづけ、チラ裏は政治を動かし、EUと世界をも揺るがしたかもしれません。そして残念なことに、ポルトガル人を笑える人は極めて少ないのです。<a name="more"></a>

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<title>過去は清算できない</title>
<description>日本とドイツの過去に対する態度を比較して、「ドイツは徹底的に過去の償いをしている。だから周辺国は文句を言わないのだ。それに比べて日本は…」という言説をたびたび見かけます。これに対して日本の愛国者は「日本も過去の償いをしている。ただドイツとはやり方が違うのだ」と反論します。しかしこの議論は重大な点を見逃しています。ドイツの周辺国がドイツの過去を赦しているように見えるのは、ドイツが反省して過去を清算したからではありません。ドイツの周辺国にはドイツの過去を糾弾する資格がないからなの..</description>
<dc:subject>ヨーロッパ</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2013-01-27T19:09:37+09:00</dc:date>
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日本とドイツの過去に対する態度を比較して、「ドイツは徹底的に過去の償いをしている。だから周辺国は文句を言わないのだ。それに比べて日本は…」という言説をたびたび見かけます。これに対して日本の愛国者は「日本も過去の償いをしている。ただドイツとはやり方が違うのだ」と反論します。<br /><br />しかしこの議論は重大な点を見逃しています。ドイツの周辺国がドイツの過去を赦しているように見えるのは、ドイツが反省して過去を清算したからではありません。ドイツの周辺国にはドイツの過去を糾弾する資格がないからなのです。<br /><br />先日チェコで大統領選が行われ、左派のミロシュ・ゼマン氏が右派のカレル・シュワルツェンベルグ氏を接戦の末破りました。チェコの未来を決めるこの選挙には、実は６０年以上前の過去が影を落としていました。１月中旬に行われたテレビ討論会で、シュワルツェンベルグ氏はチェコの暗い過去を指摘して国論を二分する感情的な軋轢を生じさせ、結果としてこれが選挙結果を大きく左右したのです。<br /><br />シュワルツェンベルグ氏が指摘した過去とは「ズデーテンドイツ人」の追放です。戦前のチェコには２５０万人を越えるドイツ人が暮らしていましたが、戦後のチェコ政府はドイツ系住民たちの財産を没収して根こそぎ国外追放しました。シュワルツェンベルグ氏はこれをチェコ国民が向き合うべき過去であると指摘し、自らの脛の傷を見せられたチェコ人は激しく動揺したのです。<br /><br />民族浄化をしたのはチェコだけではありません。ドイツに侵略された中東欧の各国は徹底してドイツ系住民を追放しました。合わせて１２００万人のドイツ人が故郷を追われ、その過程で最低でも５０万人が命を落としたと記録されています。<br /><br />この歴史上最悪のエクソダスは、中東欧の国父レベルの人たちの手で行われました。チェコの場合、ドイツ人追放令を出したのは独立の志士の一人であるエドヴァルド・ベネシュです。彼らの罪を認めることは、建国の神話を否定することに他なりません。だからドイツに侵略された周辺国は過去に眼をつぶるのです。ドイツが反省しているから過去を責めないのではなく、ドイツの過去を責めると自分たちの犯罪とも向き合わざるをえないから過去に触れないのです。<br /><br />ドイツとその周辺国にはこの暗黙の了解があり、それが少しでも破られると今でも醜い感情が噴出します。数年前には、追放ドイツ人たちの小団体が過去の補償について声をあげただけで、ポーランドではカチンスキ兄弟を先頭に激しい反独の嵐が吹き荒れ、ドイツはドイツで態度を硬化させ、両国関係は険悪になりました。今回のチェコの大統領選でも過去が大きな影響を及ぼしました。欧州では過去は死んでおらず、ただ双方の利害関係からフタをしているだけなのです。<br /><br />日本と周辺国の間には、この相互の罪がありません。戦前の中国は日本人住民に酷いテロを繰り返し、戦後の朝鮮人は戦勝国気取りで日本人を足蹴にしました。しかしドイツの周辺国のような大犯罪を犯したわけではありません。日本の戦争をナチスと同格の大犯罪とするなら、罪は片務的であり、中国人も朝鮮人も、日本の過去を責めれば責めるだけ彼らの歴史はバラ色になります。こんな構造では過去にフタできるわけありません。<br /><br />日本とドイツを比較して、日本は反省が足りないとする考え方は、１９８０年代後半に日本の新聞で盛んに叫ばれるようになり、１９９０年代初頭に頂点を迎えるとともに周辺国に輸出されました。ドイツのように謝れば、過去を清算して隣国と仲良くなれますよと彼らは囁きました。しかし、ドイツの過去は清算されていないのです。戦後７０年近く経過しても過去は生き続けており、ただ双方の利害一致により協力して過去を振り返らないようにしているから、過去を清算したように見えるだけなのです。<br /><br />誤認に基づいた日独比較論は日本国と日本人にとんでもない重荷を負わせました。過去にフタをする動機を持たない周辺国は、その動機が生じるまで延々と被害者を演じ、日本人はこれに付き合ってゆかねばならないのです。<a name="more"></a>

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<title>英のEU離脱と日英ブロック</title>
<description>イギリスのキャメロン首相が、２０１７年末までにEU離脱を問う国民投票を実施すると宣言しました。イギリスのEU不信は以前から顕著でしたが、明確にタイムラインを示されるとやはり衝撃的です。EUの集権的官僚主義は、ファシズムや共産主義の基底にあるエガリタリアニズムの流れを汲むきわめて大陸的な姿勢で、海洋国のイギリスとは相容れません。しかし現実問題としてイギリスに、EUという自由貿易圏から離脱することによる経済的損失に堪えられるとは思えません。仮にイギリスがEUを脱退したとしても、E..</description>
<dc:subject>ヨーロッパ</dc:subject>
<dc:creator>oribe</dc:creator>
<dc:date>2013-01-25T05:20:16+09:00</dc:date>
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イギリスのキャメロン首相が、２０１７年末までにEU離脱を問う国民投票を実施すると宣言しました。イギリスのEU不信は以前から顕著でしたが、明確にタイムラインを示されるとやはり衝撃的です。<br /><br />EUの集権的官僚主義は、ファシズムや共産主義の基底にあるエガリタリアニズムの流れを汲むきわめて大陸的な姿勢で、海洋国のイギリスとは相容れません。しかし現実問題としてイギリスに、EUという自由貿易圏から離脱することによる経済的損失に堪えられるとは思えません。<br /><br />仮にイギリスがEUを脱退したとしても、EUはイギリスとの交易をストップするわけではありません。しかし経済ブロックというのは、ブロック内にいることによる経済的恩恵は目に見えなくても、ブロック外におかれることによる経済的損失は甚大という特性を持ちます。EUという経済ブロックの外にポツンと孤立することは、イギリスの経済的凋落を意味します。<br /><br />気持ちとしてはEUと別れたいけれど、別れると自立できないイギリスのジレンマを解決するには、別の経済ブロックに加入するしかありません。<br /><br />ひとつはアメリカの経済ブロックに入ることです。イギリスの最大貿易相手国はアメリカですから、経済的には最も合理的な選択です。しかしそれは、アメリカと欧州の間で「バランサー」としての役割に存在意義を見出してきたイギリスが、アメリカのポチに転落することを意味します。独立心の強いイギリス人にすれば、大陸ヨーロッパと組む以上の屈辱です。<br /><br />もうひとつの選択は、今や形式的な存在でしかない英連邦を強化し、経済ブロックとして復活させることです。しかしカナダはすでに米ブロックに属していますし、もはや大国とはいえないイギリスが今さら日の沈まない帝国の復活を叫んでも、雑魚国しかついてこないのは目に見えています。<br /><br />このようなイギリスの状況を見ると、日本の置かれた状況に酷似しているのがわかります。世界のブロック化が止まらないのであれば、日本は中国ブロックかアメリカブロックに入るしかありません。どちらか選べとなるとアメリカブロック（TPP）しかないのですが、米帝の衛星国になるようで、プライドの高い日本人には厳しい選択です。<br /><br />さて、こうした世界の状況を見てつくづく思うのですが、似たもの同士の日英は手を組めないものでしょうか？ユーラシア大陸の東西の端に浮かぶ両国を合わせた経済規模はなかなかのもので、米、欧、中の覇権に拒否感を抱く国々を惹きつけるだけの魅力を持ちます。<br /><br /><div style="text-align: center"><img border="0" alt="anglo_japanese_alliance_by_lordroem-d5rdlfg.jpeg" src="http://meinesache.up.seesaa.net/image/anglo_japanese_alliance_by_lordroem-d5rdlfg.jpeg" width="400" height="566" onclick="location.href = 'http://meinesache.seesaa.net/upload/detail/image/anglo_japanese_alliance_by_lordroem-d5rdlfg.jpeg.html'; return false;" style="cursor:pointer;" /></div><br /><br />イギリスのEU離れの理由には、EU経由でやってくる移民を制御したい思いもありますから、そこでも日本との価値観にズレはありません。日本からすれば、英語宗主国イギリスの発言権は頼もしく、アメリカを敵に回す可能性も小さくなりますし、英連邦に属すインドやアフリカ諸国との関係強化も見込めます。世界は、米・中・独仏・日英＋印・ロシアの５ブロックに分割されるというわけです。<br /><br />もちろん日本の最大の国益は、世界からあらゆる経済ブロックが消滅することです。しかし黙って座していてもどうにもなりません。イギリスとの海洋ブロック構築に乗り出すことは、地域ブロック化する世界への防衛策であると同時に、仮に実現しないとしても、イギリスにEU脱退をうながすことによりEUの弱体化と崩壊を引き起こし、ひいては世界のブロック化を阻止する一手となりえるのです。<a name="more"></a>

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