Meine Sache ~マイネ・ザッヘ~

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レオポルド王の亡霊
(oribe at 08/27 17:09)
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ぼくは歴史の本を読んだりするのが好きなのですが、時々ほとんど予備知識を持たない「守備範囲外」のテーマを取り扱った歴史本を読むと、とても刺激を受けることがあります。今回はそんな本を一冊紹介しようと思います。本のタイトルは「King Leopold's Ghost(レオポルド王の亡霊)」。残念ながら日本語訳はありません。

19世紀後半、欧州各国の「アフリカ争奪戦」が加熱する中、小国ベルギーの君主レオポルド二世はアフリカ内陸部のコンゴを「個人植民地」にし、暴虐の限りを尽くしました。強制労働により象牙やゴムを採集し、不平分子は有無を言わさず虐殺。コンゴ軍は弾丸を節約するために一発必殺のポリシーを立て、その証拠として死体の右手を切断して持ち帰るのを常としていました(帳尻あわせ、または罰として、生きた人間の右手を切断することも行われていました)。レオポルド二世治下の20数年間で犠牲となったコンゴ人は当時の人口の約半分、1000万人にのぼると言われています。

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右手を切り落とされた「コンゴ自由国」の子供たち

この本は、そうした悪行の中心であるレオポルド二世を始め、ヨーロッパ人のアフリカ熱に火を付けた探検家たち、レオポルドの手先としてコンゴをレイプした白人たち、そしてレオポルドの犯罪を告発した人道家たちの人間模様を裏表を交えて描き、硬派な歴史研究というよりは、歴史絵巻として読ませます。一冊の本から何を受け取るかは人それぞれですが、個人的に特に興味深かったのは、アフリカ争奪戦からレオポルド二世告発の課程における、モラルの果たした役割でした。

そもそもな
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